五月待つ花橘の香をかげば | 横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道

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東急電鉄日吉駅3分にある平安の香りを創り楽しむ教室です。平安時代、貴族や「源氏物語」の主人公光源氏がたしなんだ香り創りや楽しみ方をご紹介。(by平安朝香道 朝倉涼香)

五月待つ花橘の香をかげば

  昔の人の袖の香ぞする

               よみ人知らず

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

                        シークワーサ(お借りしました)

 

五月に入って

わずかな間の五月晴れしかありません。

 

雨模様の日が多く

曇っては雨が降り

まさかこのまま梅雨入り?

 

と思っていたら

今日は午後からお日様が出て

とても清々しい日となりました。

 

 

長い間

籠に閉じ込められているのですもの

カナリアではありませんが

歌を詠むのも忘れそうです。

 

そろそろ扉が開け放たれそうですね。

外に出られる日が近づいています。

 

 

その前にゆったりと

 

五月の爽やかな日を

数日でも楽しみたいものです晴れ黄色い花ハチ星空

 

ここで

 

 

五月待つ花橘の香をかげば

  昔の人の袖の香ぞする

 

 

橘を詠んだ和歌と言えば

この歌が真っ先に浮かぶのでは?

 

古今和歌集に収録された歌です。

 

残念ながら

よみびと知らずです。

 

 

五月を待って咲く橘の花の香りをかぐと

昔の想い人から香っていた薫香の香りがします

 

 

この歌を聞くとどこからともなく

橘の花の香りがしてくるように思えるのです。

 

橘の花の香りそのものではなく

袖、つまり衣装に移した

橘の花の薫物の香りが・・・

 

 

 

あのころとっても好きだったあの人

優しいけれど

時には

心を鋭く刺されるような気がした。
一緒に歩くとどこからともなく

フワ~ッと清々しい香りが香っていた。

 

今年も橘の花が咲きました。

橘の花の香りをかぐと

あの人を想いだすのです。

 

 

想像するにこのようなところでしょうか?

皆様も想像なさってください!

 

 

ところで

橘は柑橘類です。

橘は別名ヤマトタチバナとも呼ばれ

沖縄のシークワーサーと橘だけが

日本原産種であることが遺伝子分析により

明らかにされています。

 

お花の香りは似ていても

実った果実の香りには

違いがありますよね。

 

ミカン・キンカン・ユズ・レモン・グレープフルーツ

柑橘類には今やたくさんの果実があります。

 

 

柚子の木を枯らしてしまったので

橘を植えようかしら

柚子を植えようかしら

と考えあぐねています。

 

当分決まりそうにありません。