■書評 グレッグ・イーガン『シルトの梯子』 ハヤカワ文庫SF 2017/12/25
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シルトの梯子 (ハヤカワ文庫SF)
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グレッグ・イーガンの新刊。
新刊と言っても、2002年の作品。
ちょっと旧作。
解説にもあるが、『白熱光』や直交3部作より古い。
空間を記述する理論・数式に基づいて実験をしたら、実はその理論に間違いがあって、新たな異空間を発生させてしまう。
その異空間は光速の半分の速度で膨張を続け…
という話。
ガチガチのハードSFで、空間を記述する理論が読んでいて良くわからない。
昔ならちょっと頑張ってそこらへんの理解に取り組むのだけど、なんだかもう良いわ。と思う。
イーガンのSFは読む者にそういう理論的な頭の体操を求めるのが特徴的なのだが、直交三部作あたりから、そういう理論を楽しむのがなんだか面倒くさくなってきてしまった。
歳を取ったという事か。
■映画 『STAR WARS 最後のジェダイ』 2017米国
成人式前の連休に、今更ながら『STAR WARS』の最新作を観る。
あまり気乗りしなかったのだが、家人がどうしても観たいというので出かける。
(たぶん、晩御飯を外で食べるというのが一番の目的だと思うのだが…)
グダグダの展開で、もはや映画を楽しむという意味では見るべきところは全くない。
登場キャラクターたちにも全く感情移入できない。
もしかしたらこの一年で一番最低な映画体験かも知れぬ。
それでも知名度と宣伝のおかげか、客は結構入っている…
フィギアスケートと赤塚不二夫
年末に風邪を引いて寝ていた時のこと。
家人が横でテレビでフィギアスケートの日本選手権を観る。
オリンピック代表選考会を兼ねている。
最近では、男子は4回転が当たり前になっていて、4種類も5種類も4回転を飛べないと点数を取れない。
翻って女子は未だにトリプルアクセル辺りが飛べた飛べない、とモタモタしている。
安藤美姫が4回転を飛んだのは何だったのだろう…
そんな事を思いながらぼんやり見る。
女子のジャンプを観ていると腕を頭上に上げて跳ぶ。
こうすると出来映え点が加点される。
変な既視感がある…
赤塚不二夫のマンガ『おそ松くん』のイヤミのシェーのポーズ。
片腕を上げたジャンプの姿勢はそれとそっくり。
50年前。
60年代末の子供達は、日常生活の中でさかんにシェーをしていたものだった。
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おそ松くん (7) (竹書房文庫)
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彼女たちは、すましておしゃれにジャンプを決めたつもりで、シェーをしてるのか…
そう思うと妙にバカっぽいぞ。
笑いかけて、喉に絡んでむせる。
家人は気遣って言う。
「咳が出る様だからもう寝た方が良いんじゃ無い?」
フィギアの選手に勝手にシェーをさせている僕の頭の中の愉快な想像など、余人には思いもつくまい。

