日記「今日見た映画 2010」3『キック・アス』 | やりすぎ限界映画入門

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ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

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■『キック・アス』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]

2010年/イギリス=アメリカ映画/117分
監督:マシュー・ヴォーン
出演:アーロン・ジョンソン/クリストファー・ミンツ=プラッセ/マーク・ストロング/クロエ・グレース・モレッツ/ニコラス・ケイジ/ギャレット・M・ブラウン/クラーク・デューク/エヴァン・ピーターズ/デボラ・トゥイス/リンジー・フォンセカ/ソフィー・ウー/エリザベス・マクガヴァン/ステュー・ライリー/マイケル・リスポリ/ランダル・バティンコフ/デクスター・フレッチャー/ヤンシー・バトラー/オマリ・ハードウィック/ザンダー・バークレイ/クレイグ・ファーガソン

■2010年 劇場公開作品 3本目

この頃やはりまだ「鶏」だったのか、『キック・アス』を見直して「何一つ殆ど覚えてない」。「ニコラス・ケイジ」が死ぬこと、最期「アーロン・ジョンソン」が宙に浮いて「ガトリング砲」を撃つこと以外、「話」もろくに覚えてなかった。

この頃『ダークナイト』を見て大きい方を漏らしたあげく、「出るもの全部出て何も出るものがなくなった」とこまで追い込まれ、他の「アメコミもの」を、「冷静」に見れる能力を失ってたのだと思う。『ダークナイト』の「ショック」「衝撃」は、「鶏」の人生を変えてしまうほどの「破壊力」だった。所詮「鶏」なので、『キック・アス』を「偏見」「先入観」なしで見れる「精神力」を持ってなかった。

「初めて」見た時「気に入らなかったこと」は、恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「クロエ・グレース・モレッツ」「ヒットガール」が、「吸血鬼」でも「蜘蛛に噛まれた」でも「ミュータント」でもないのに「強すぎる」こと。「絶対納得できない」と興醒めしたのと、「アーロン・ジョンソン」「キックアス」が「ジェットパック」で飛んできたことが、「絶対ありえない」「非現実」にしか見えなかった。

だが公開から「10年間」経った今見直して、『キック・アス』の不思議な「生々しいリアリズム」に引き込まれた。恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「クロエ・グレース・モレッツ」が「強すぎる」のは、極悪人「マーク・ストロング」に復讐するため、「ニコラス・ケイジ」「ビッグダディ」が、「幼少期」から訓練して鍛え抜いてきたからだと「ちゃんと」見てなかった。実際、この時「13歳」だった恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「クロエ・グレース・モレッツ」の「身体能力」を見て「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」。「こんなうまくいかないだろ」、または「弾に1発も当たらない」のは「ご都合主義」だが、「突きつめれば」、「全部嘘」にまではならないように見えた。

また「ジェットパック」なんて『007 サンダーボール作戦』のように、創作の世界だけの「架空のもの」と思ってたが、「今」「SNS」で調べると、お金があれば手に入る「現実」のものと化してたの「知らなかった」。「ジェットパック」に極限のくそリアリズムがあること思い知って、「反省」「懺悔」「償い」しかなかった。

となると、『キック・アス』が「超バカバカしい」「非現実」「絶対ありえない」ように見えなくなった。「ヒットガール」が「強すぎる」、「こんなうまく行かねぇだろ」「弾に1発も当たらない」「ご都合主義」であることを「大前提」としたフィクションで、「もしも」「ヒットガールと親友になったら、自分ならどう生きるか?」という「創作」に見えてきた。

まず「ちゃんと」見てなくて「かなり」「反省」「懺悔」「償い」しなければならなかったのは、「アーロン・ジョンソン」が「スーパーヒーロー」に憧れ、ナイフで刺され、車に跳ねられ「全身骨折」、骨の中に「金属」を埋め込まれたせいで常人より肉体が頑丈になり、さらに事故の「後遺症」で痛みを感じなくなってしまったの「ちゃんと」見てなかった。恐るべき「屁理屈」にビビって震え上がった。

「コメディ映画」のように見せてるが、「かなり」不思議な「生々しいリアリズム」があり、『帰ってきたヒトラー』のように、「ギャグ」で笑わせようとしてるネタが「全部つまんない」「一つも笑えるものがない」のが凄く、逆に「怖さ」を増す「狙い」に見えてしまった。「クリストファー・ミンツ=プラッセ」「レッドミスト」の「ギャグ」が「全部つまんない」、「一つも笑えるものがない」のが結構怖く見えた。

もし極限のくそリアリズムなら、大都市でこれほどの「殺人」「爆発」が起きたらただでは済まない。何に惹きつけられたかと言えば、「アーロン・ジョンソン」が「スーパーヒーロー」に憧れ、「もしも」「本当にバカなことしたら?」、「もしも」「ヒットガールと親友になったら、自分ならどう生きるか?」という「嘘」において、「こうなるしかない」「大変な事件に巻き込まれる」だろう話が、不思議な「生々しいリアリズム」に見えたからだと思う。恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「クロエ・グレース・モレッツ」と「アーロン・ジョンソン」の「感情」にも、共感したのかもしれない。




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画像 2020年 9月