『LIFE! ライフ』 | やりすぎ限界映画入門

やりすぎ限界映画入門

ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

■「やりすぎ限界映画工房」
■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■『LIFE! ライフ』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]

2013年/アメリカ映画/114分
監督:ベン・スティラー
出演:ベン・スティラー/ショーン・ペン/クリステン・ウィグ/アドリアン・マルティネス/シャーリー・マクレーン/パットン・オズワルト

2014年 第30回 やりすぎ限界映画祭
2014年 ベスト10 第5位:『LIFE! ライフ』
やりすぎ限界審査員特別賞/やりすぎ限界男優賞/やりすぎ限界女優賞/やりすぎ限界監督賞/やりすぎ限界脚本賞:『LIFE! ライフ』


[ネタバレ注意!]※見終わった人が読んで下さい。



やりすぎ限界男優賞:ベン・スティラー


やりすぎ限界女優賞:クリステン・ウィグ


やりすぎ限界男優賞:ショーン・ペン


■第2稿 2020年 2月26日 版

[「面倒臭いこと」をする]



「面倒臭いこと」をする。誰もがやりたくないことに、挑んだ人間だけが幸せになれるのだと思う。僕自身「楽して得する」ことができるなら、あらゆることをサボりたい。本当は行きたくない場所に、仕事だからしょうがなく行かねばならない時、行かないで済むなら本当は行きたくない。



「飲み会」など、行っても行かなくても「どちらでもいい」場合、僕もサボって家で好きなことしてたくなるが、ここで考える。面倒臭いから行くの止めようかと悩むが、「行けば何かが起きる」ことは「確実」。起きることが「良いこと」か「悪いこと」かはその時の「運」だが、人生が殆ど「想像通り」になったことは、僕自身の経験では「まずない」。「何が起きるか解かんない」のが「現実」。現実は絶対「想像を超えてしまう」。



行きたくない場所に行く。やりたくない「面倒臭いこと」をすると、僕の経験では「良いこと」が起きる方が多かった。いろいろな場所に行くとまず「新しい出逢い」が「かなり」ある。「女性」とも知り合うし、「親友」となる人とも知り合った。逆に「行きたくない場所に行く」という「面倒臭いこと」をしなければ、「女性」「親友」とは出逢えなかった。



行きたくない場所に行く以外でも、やりたくない「面倒臭いこと」をすると、「何が起きるか解かんない」「現実」で、「想像を超えてしまう」「良いこと」が起きる可能性は「かなり」高い。やりたくない「面倒臭いこと」を「かなり」やったウォルター・ミティ(ベン・スティラー)に、どれほど「震撼」「驚愕」「圧倒」「絶句」な、「想像を超えてしまう」「良いこと」が起きたかを『LIFE! ライフ』は見せた。

[「すごい想像力」]



■「なぜなの?
  あなたったら
  突然 音信不通になって」
 「家を訪ねたら-
  ご主人がいたんで遠慮した」


僕は「すごい想像力」のせいで、「かなり」人生を失敗してきた。シェリル・メルホフ(クリステン・ウィグ)の台詞が「他人事」に聞こえなかった。ウォルターの「すごい想像力」=「マイナス思考」は、「確認」した訳でもないのに、フィルを「夫」だと決めつけた。




「マイナス思考」で得することは何一つない。「シェリル」も「財布」も、全部「マイナス思考」で「捨てる」結果となった。だがやりたくない「面倒臭いこと」をすると「何が起きるか解かんない」のが「現実」なら、ウォルターは「マイナス思考」を撃ち破って、シェリルに「あの男誰?」と聞くべきだった。




「僕自身の過去」、ウォルターも同じかもしれないが、「あの男誰?」と何で聞かないのか? 「怖いから」。「夫よ」「そんな気ないのでごめんなさい」と言われるのが怖い。だが『LIFE! ライフ』だけでなく、「現実」も、人生が殆ど「想像通り」になることは「まずない」。




「夫よ」「そんな気ないのでごめんなさい」と本当に言われる時もある。だが実際言われたって、「生」「死」の問題になることなんてまずない。フラれれば「人格否定」をされた心境で哀しくはなるが、もう少し頑張るか、違う人を探すか、冷静に次の行動に進めるようになる。




また「マイナス思考」の「想像通り」でなかった場合、「あの男誰?」と聞かなければ、「うまくいく」場合も、聞かなかったせいで「ダメになる」ことが実際にある。「何が起きるか解かんない」のは、現実が「白」と「黒」の結果だけではないから。そこから思いもよらない展開になるのが人生の「不思議」。



「夫よ」「そんな気ないのでごめんなさい」と言われる「恐怖」に撃ち勝つこと。やりたくない「面倒臭いこと」に挑んだ人間だけしか、幸せになれないのかもしれない。「なぜなの? あなたったら 突然 音信不通になって」とシェリルに聞かれるまで、ウォルターが「変化」できたのは、やりたくない「面倒臭いこと」に挑み、ショーン・オコンネル(ショーン・ペン)を探しに行ったからだろう。

[「大自然の絶景」「極限の美」]




「e ハーモニー」ウインク「300回」への「変化」。経歴に書くことがないなら書くことを作ればいい。ショーンの「25番ネガ」を探しにグリーンランドへ旅立ったウォルターのように、自分の人生はいくらでも自分で演出できる。




ショーンを探しに行く旅は、やりたくない「面倒臭いこと」だったかもしれない。だが「面倒臭いこと」をしてなければ、「大自然の絶景」が「想像を超えてしまう」「極限の美」であることを、ウォルターは思い知れなかっただろう。「グリーンランド」「アイスランド」「アフガニスタン」の「大自然の絶景」、「極限の美」が、ウォルターの価値観に「想像を超えてしまう」「変化」を起こしたのだと思う。そしてショーンと一緒に「過ごした」「見た」、「噴火」、“幽霊ネコ” の「極限の美」は、ウォルターだけでなく、僕の価値観をも変化させてしまった。

[「行動する勇気」]



「25番ネガ」こそ、やりたくない「面倒臭いこと」に対峙してきた、ウォルターの人生の「集大成」。「かなり」涙が出た。



人間がやりたくない「面倒臭いこと」をすると、「想像を超えてしまう」「何が起きるか解かんない」ことを『LIFE! ライフ』は見せた。だがやりたくない「面倒臭いこと」に挑むには、「行動する勇気」が必要。




“トム少佐” を歌うシェリルを想わなければ、「ヘリに乗る勇気」は生まれなかった。最期シェリルと手をつないだウォルターの、「行動する勇気」を見て、僕もまだまだやりたくない「面倒臭いこと」に、挑まねばならないと思い知らされた。




画像 2020年 2月