水瀬川早紀の練習画。

アシモフのSF短編『われはロボット』の中の『堂々めぐり』を元にしたパロディストーリーです。

改造絵日記(5月19日)「水星開発用ネオサイボーグSPD13号」
改造絵日記(5月24日)「水星開発用ネオサイボーグSPD13号Ⅱ」

 

改造絵日記(4月7日)「ロビイとグローリア」
改造絵日記(4月21日)「ロビイとグローリアⅡ」

宇宙開発に憧れる日本人女性水瀬川早紀は自ら志願して惑星開発支援用ネオサイボーグSPD13号になり、2名の人間の隊員(1人は彼女の元恋人)とともに水星へとやって来ました。第一次探検隊の失敗理由を調査するために。
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「もう行っちゃうのか?スピーディ…」
パウエルはさっきまでベッドの中で自分の横にいた恋人の白く滑らかな背中を見ながら名残惜しそうに言いました。
「せっかちでごめんね…でも、早くアパートに帰って明日の宇宙工学の授業の準備を完璧に仕上げておきたいの。ドゥーゼン教授は気難しいから…」
「スピーディの完璧主義はちょっと度を越してるんだよ。この間の物性物理の授業みたいに教授の間違いを見つけ出してあげつらって怒らせたりしたら逆効果だぞ。あの爺さんかなり根に持つ性質だから…」
「過ぎたるは及ばざるがごとしか…ご忠告ありがとう。まあいざとなったら枕営業という手もあるし」
「おい!」
「冗談よ。冗談。第一あのじいさ…ドゥーゼン教授は有色人種差別主義者っていう噂だから、私の体なんかお気に召さないんじゃないかしら…この宇宙時代に骨董品ものよね…それじゃあ、また明日学校で会いましょう」
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「見てくれ。これが重力波測定装置を使って調べ上げたSPD13号の位置とその移動軌跡だ」
ドノバンは第1次探検隊の残した地図の上に筆記用具でつけたいくつかの点とそれを結んだ線をパウエルに見せました。
「この赤い十字がセレンの貯蔵所か…一体どういうことだ?…なぜSPD13号はこの赤い十字に近づいていこうとはせず、ずっと同じ距離をとりながら赤い十字を中心にして円形状にぐるぐる回り続けているんだ?これじゃあまるで…」
「そう、このSPD13号のぐるぐる回りは彼女の電子頭脳に異常が発生したことを示しているんだと思う。問題は、それを昼間の水星の大地にのこのこ出ていったらすぐに丸焦げになってしまう我々脆弱な人間がどうやって調べて直せばいいのかってことなんだ…」

『われはロボット(Wikipedia)』

『ロボット工学三原則(Wikipedia)』

【今回描いた絵】

【最近描いた練習画】

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