
(特別純米酒「豊盃LIVRER」(弘前・三浦酒造)ゴルフ友Aさんの東北旅行土産)
大相撲九州場所初日、先日頂戴した「豊盃」を残りもんのタコで飲ろうと満を持していたところに無情の地震速報が流れた。
最大震度4、津波は最大1センチという比較的軽微な地震にもかかわらず天下のNHKはマンマンデーと地震情報を流し続け、結局この日の相撲は見れずじまい。
大きな災害になりそうもないローカルな地震と何百万、何千万という全国の相撲ファンが楽しみにしている取組といったいどっちが大切だというのか。
こういうことを言うと、
「相撲より人の命の方が比べ物にならないくらい大切でしょ」
「地元の人の不安を理解できないのか、オマエは」
「クマを殺すの反対~。そうだ市役所に嫌がらせの電話しちゃおっと」
なんてトンチンカンな輩がわ~わ~言ってきそうだが、東北に地縁・血縁のない方のホンネはこんなところだろう。地震情報は画面のすみっちょに流しとけばいいはずだ。
それはともかく、私の1日はテレビなしには成り立たない。
あれをやってこれをやって、と1日の段取りを組む時にはテレビの番組表を首っ引き。
なんせ「毎日が土曜日」だからまずは面白そうな番組を探したうえで空いている時間で用事を済ますことになる。
そんなテレビ漬けの私が一番辟易するのが嫌いなCMを目にすること。
2025年も2か月足らずとなった機に、「2025年イヤなCMワースト3」を選んでみた。イヤな気分はみんなで分かちあいましょう!
第1位 ふるナビ(出演貴乃花光司)

(画ヅラもショボくて不愉快)
ふるなびふるなびふるさとの~ぜ~
あの調子はずれの唄が聴こえた瞬間にチャンネルを切り換えるのだが、いつもリモコンを持っているわけではないのでつい聴いてしまった時の不快感といったら。
スポンサーはあれで視聴者が喜ぶと思っているのだろうか。
私は競争相手の「ふるさとチョイス」をこれからも利用する(きっぱり)。

(時の小泉純一郎首相が賜杯授与にあたって「感動した」と讃えたのも今は昔
2016年5月場所14日目に右足膝脱臼の大怪我を負った貴乃花は千秋楽に強行出場、本割では武蔵丸に敗れたものの優勝決定戦で22回目の優勝を勝ち取った このケガが原因で以後7場所連続休場、そして引退となった)
第2位 Amazon(TSUGUMI)

(マスカラ編 おどろおどろしいシーンに「貞子」を想起したのは私だけではないはず)
AmazonのCMはウィットもユーモアもエスプリも、ついでにペーソスさえもなくておおむね出来が悪い。
中でも最悪なのがマスカラ編だ。
雨の中恋人と抱擁しあいながら主人公はAmazonでウォータープルーフマスカラを注文する、という内容だが、なんだか女性のあざとさがハイライトされていて男の私には不愉快なだけ。
女性の皆さんはこれをご覧になって「やっぱAmazonは便利よね~」と思うのだろうか。
このCMは投入量も多いので1日に何度か出くわしてしまうのも難点である。
Amazonのお手軽さを訴求したいのならもっと明るい状況設定にしていただきたい。業種は違うが「ウーバーイーツ」のおバカなCMの方がはるかにマシだ。
第3位 明治R-1(仲間由紀恵、永尾柚乃)
このCMの何がイヤって、登場人物が実の母娘に見えないところ。

(柚乃さんの幸せ薄そうな表情が哀れ)
「なんだか寒いよ」
ママ、と呼べないダンナの連れ子と思われる娘が訴える。
継母は「それがどうした」と言わんばかりの迷惑顔。

(ちょっと、風邪うつさないでよ)
世のお母様方に問いたい。
我が子が夜中に「寒い~」と起きてきた時にこんな顔しますか?
きっとこの薄情な継母は継っ子にレンチンばかり食わせているに違いない。
弁当にはコンビニおにぎりと魚肉ソーセージをぶっこんでさ。
お風呂は追い焚き禁止でいつも水風呂同然。
それでもダンナの前ではマスカラつけてすまし顔。
そんな日々の生活が去来してしまって、いつまでも暗い気分になってしまう。
この世界の最初の女性パンドラはかつてゼウスから「決して開けてはならない」と渡された箱を、こわいもの見たさでどれどれと開けたところ、箱の中から無数の災厄が飛び散った。
この世の全ての災厄が箱から消えた後、最後に箱に残っていたのは「希望」だったという。
CMだって同じことだ。最後に口直しの秀作を紹介したい。
それは、「ビズリーチ」CA編。

(転職市場がこんなに熱いとは!)
「どんな会社からスカウト来てるかな~」
このCMのいいところはCA演じる吉谷彩子さんが役柄にピッタンコなこと。
突然話しかけられてまじまじと見つめる子供、熱いおしぼりを渡されてビビる男性など、随所にスパイスがよく利いていて秀逸だ。
残念なことに続編の「バー編」では吉谷さんの魅力が活かしきれてないうえに舞台設定もイマイチである。

(ウィットがないんだよ、ウィットがさ)
せっかくの好CMシリーズ、関係者には猛省を促したい。