「私の夫は現在、重度の薬物依存性です。

このままでは死んでしまいます。


私は最愛の3人の子供を思うと、

とても苦しいです。


お義父さん、

助けてください。」






まったく…


学べよ、私


しかし私は必死でした。


最愛の子供たち3人の為に、


今すぐ、


とっとと、


夫の薬物依存性を


完全に

やめさせたかったからです。



突然、地雷を踏む私に、


夫、

夫の父、


更にその場にいた2人

(夫の父の彼女と、そのお嬢様)



しーん…


気まずい


誰もこの話をしたくない雰囲気。



しかし私はこのチャンスを逃したくありませんでした。


チャンスとは…


夫の父に、

夫が苦しんでいる過去を…

ストレートに言えば、謝ってほしかったのです。


「依存性の親を持つ子供」

として育った夫。


本来、親からの無償の愛の中で育つ18年間で、


夫が身につけられなかったものは、

自尊心でした。





夫は、父親に愛されていないと思っています。


父親はアルコールや鎮痛剤が優先で、

子供を愛していなかったと

誤解しています。


今、夫の父には、

父親として、


息子に愛してることを伝えてほしいです。


それで何が変わるんだ、

と思われるかもしれませんが、


私は夫に、

親に愛されていることを知ってほしかったのです。




お願いします


お義父さん。


お願いします…。




気まずい無言の中…、


夫の父が話し始めました。


「息子よ。

ま、まあ…薬物乱用はやめろ。


俺はやめた。


俺は底つき体験をしたからな。


だから息子よ、

お前もやめろ。」



うーん…


やめろ、やめろ、と言われても、

同じく息子である私の夫は、


父親であるあなたに言い続けたはず。




更に夫の父は続けました。


「お前の弟を見てみろ。


薬物依存性で刑務所にいるんだぞ。


ああはなりたくないだろ。」



誰のせいですか



更に


「もし次男(夫の弟)が出所しても、


俺は受け入れないつもりだ。


今は俺には、

新しい娘(※彼女の子供)がいるんだからな。」

(Because I have a daughter now.)


え…


ま、まずい


や、やめてくれ…


お義父さん、

言うなよ。


絶対、

言うなよ。



「とにかく俺は、

依存性をやめる。


何故なら、

新しい娘の為に」

(For my daughter.)


この父親から生まれてきた


実の息子である、


の夫と、

刑務所にいる夫の弟。



私の夫は、

私の隣に座っていて、


私は夫の表情は見えませんでした。



しかし

グシャッ…

と、聞こえた気がしました。



夫の心が、


グシャッと…


粉々に、


崩れた音がした気がしました。



ここにも…、


実の親に

捨てられた2人の息子がいました。