【前回のお話は下記リンクからどうぞ】
【前回のあらすじ】
初めて夫と暮らす家から離れたその日の夜、私は夫の存在を気にすることなく、数ヶ月振りにぐっすり眠ることができた。
翌日、私は友人の結婚式に参加するため、予定通り電車に乗り込み、新幹線で大阪へと向かった。
普段の生活では、体験できない新幹線。
1人旅のような開放感に胸を躍らせ、新幹線が出発して間もなく、LINEの通知が鳴った。
メッセージの相手は、夫だった。
夫からのメッセージに私は「離婚しないと、夫の支配から逃れられないんだ」と悟った。
夫からのLINEを見た瞬間、
ウキウキ気分だったはずが、
一気に落ち込んでしまった。
そうだった。
夫はこういう時になると、急に頻繁に連絡をしてくる人だった。
私が友人と遊びに行く時や、
共通の趣味を持つ複数の知り合いと会う時。
私がメッセージに気付かないままでいると、
「今どこいる⁉️」
「何してるの⁉️」
「おーい😐」
☎不在着信
「連絡くれ」
☎不在着信
☎不在着信
☎不在着信
大量のメッセージと一緒に、頻繁に着信を入れてくる。
夫のこの行動が原因で、友人などと会うのが億劫に感じてしまい、段々と趣味から遠ざかり、友人と会う回数もグッと減ってしまった。
共通の趣味の知り合いとは疎遠になってしまったが、友人とはLINEでメッセージのやり取りをしたり通話をして、繋がりは何とか保っていた。
私は夫が嫉妬で他者との交流を妨げようとする、その行為が嫌だった。
束縛して私の行動を制限し、
それが上手くいかないと
「俺が養ってやってるんだから、言うことを聞けよ」
と怒り出す。
私にも意思があるのに、思うことがあるのに。
私の言い分を聞くこともなく、一方的に感情をぶつけてくる。
私はあなたの言うことだけを聞くためだけに生きてるんじゃない。
そう思うが、
「解決策にも打開策にもならない私の感情を伝えても、聞いた上で自分の考えを改めようと思わないんだろうな。」
と思い、夫に伝えることをやめた。
私は、自分の気持ちを捨てることが当たり前になった。
怒られ、嫌な思いをするくらいなら、
夫の要望を受け入れ続ける方が楽だった。
【モラハラついては下記でも綴っています】
返信しないままでいると、夫の連絡はエスカレートしていく。
そう思い、新幹線の中で私は夫に返信した。
スマホの画面をオフにし、私は窓の外を見る。
「早く解放されたい。」