☆〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜☆
☆私の本棚☆
読んだ本について思うところを書いています。
あくまでも個人の感想です。
☆〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜☆拙ブログ記事晩秋に空海を訪ねて③東寺でも書いたように高野山奥之院では、毎日、弘法大師が瞑想を続けているとされている御廟に御膳を運んでいる。
維那というのは、その御膳をお運びするお役目の方のことである。
日野西師は、平成19年まで9年間 、この維那として毎日「お大師様」にお仕えされた。
その一方で、高野山大学の教授として仏教民俗学の立場から高野山の研究を続けてこられた方でもあった。
本書では、奥之院の維那と仏教民俗学の研究者との両方の立場を経験された日野西師の大変興味深いお話が語られている。
この本で語られている高野山の秘密とは、開山以来約1200年にわたって高野山が霊場として深く信仰されてきた、その秘密についてである。
なぜ、今もなお、多くの人びとが高野山を訪れるのか。
〜密教 、密教と言いますけどな 、それだけだったら日本に根付くはずがありません 。
と日野西師はいう。
〜お大師さま以下 、時代ごとの密教のお坊さんたちが 、日本人に合うような信仰の形態を作り上げてきた結果 、これほどまでの信仰を得るようになったのです 。
この本では高野山が時代ごとに信仰を集めてきた歴史や今なお伝わる伝統的な行事など、高野山の魅力がふんだんに語られている。
高野山の隠れた魅力が満載の1冊である。
大正13年生まれの日野西眞定師は平成28年にご遷化されている。
日野西師は、無闇に弘法大師信仰を唱えるのではなく、一歩引いた目で日本人の心と大師信仰を見つめながら、1200年という長きにわたる人びとの祈りを背負って、高野山奥之院維那というお役目を粛々と勤めていらっしゃったのだろう。
写真は昨年夏に私が撮影した夕暮れの根本大塔。












