みにくい子



友達が夢を諦めた時


私はホッとしました



後輩が離婚をした時


私はほくそ笑みました



先輩が恋人に振られた時


私は喜びました



私はみにくい


みにくい女の子です



表面では同情している


風を装って


いい子の仮面を張り付けて


一緒に泣いています



でもその心の裏側では


みんなが不幸になって


堕ちてゆく様に


安堵感と親近感と


優越感を覚えるのです



私はみにくい


みにくい女の子




   舞い扇



三味の音(ね)に託す


女の涙


今日も舞い扇で


隠して


妖艶に惑わす



華やかな着物の下に


数知れぬ哀しみが


宿り



憎しみの炎は


ふつふつとその身の内に


静かに灯り



時代を動かす


愛した


たった一人の男のために


今宵も


舞い続ける



袂に秘めたる


女の魂を胸に


新しき夜明けのために


剣の代わりに


扇をかざし


明日を夢見る


芸妓の心



長唄に今の世の


憂いをのせて


哀しく舞う


その姿は


確かに流転の時代に


生きた女の証




     いじめ



あいつは私をいじめる


私は犬をいじめる


犬は猫をいじめる


猫は鼠をいじめる


鼠はゴキブリをいじめる


ゴキブリは先生をいじめる


先生はあいつをいじめる



おわりなんて、


ない



無限のループなんだ


    夢に向かって



最近ドキドキすることってある?


あの頃の私はトキめいていたのに


いつの間にか


忘れてしまった


そんな気持ち



あなたを見ていると


そんな私が悲しくなる


あなたは夢に向かって


輝いているのに



思い切り夢を見よう!!


私だってまだ平気


ドキドキしたい  心から


ワクワクしたい  心から



ときめきに囚われたい


もう一度



今こそ自由に


飛び立てるように



あの頃の私に戻って


思い切りやってみよう!!


また傷つくかもしれない


また挫折するかもしれない



それでもただ待っているよりは


ましじゃない



何を怖がってるの?


何を避けてるの?


このまんまじゃ


何も始まらない



欲しいものがあるなら


自分で掴みとんなきゃ



ときめきをカタチにしよう


愛をカタチにしよう



あなたと一緒なら


きっとできるハズ



夢に向かって


今こそ飛び立とう!!

    声



あなたには


聴こえませんか?


この哀しみの調べが


心に届きませんか?



またやってきたのです


人々を苦しめるだけで


何の得を生まない


あの闇が



人間は何を喪えば


悪に気付くのだろう



たとえ最愛の人を


失っても気付かないのは


どうして?



我に返って


嘆き哀しんでも


刻(とき)の流れで


その感情さえも


薄れてゆく



輪廻は巡る・・・



解決法のない


暗闇の世界


哀しい人間の性は


まわりの暗さに


馴染んで脱出しようとはしない



私には聴こえる


あの哀しみの声が



天使のゴスペル


神の嘆き


仏の憂い



たとえこの闇が


消えても


またすぐに


新しい闇が降りてくる



いつの世も同じ



人間はまた


手に武器を持って


戦うのだろう



何にむかって?



理由はいつでも


こじつけでしかない



飢えのため  自由のため


世のため   民のため


宗教のため  正義のため



本当はただの暗闇に


突っ走っているだけなのに



私にはあの哀しみの


音色しか聴こえない



苦しそうに喘ぐ


果てしなく淀んだ


哀しい声



人間が本当の


「あるべき姿」を


見出せる日は


いつなのだろう

   ユーカリノキ



あの頃の楽しい想い出


今はもうない



枯れてしまった


私の心


氷のように


冷たい夢



春の木漏れ日は


どこへ行ってしまったろう



どんなことがあろうとも


この心は永遠だと


信じていたのに



いつまでも


水を与えられない


渇いた心



あの頃の


素敵な想い出を


閉じ込めてしまおう


誰にも奪われない


私の秘密の場所に



私の心ごと想い出を



そう


私の心も


もう必要ないから



総て埋めてしまおう


いらないものは全部



深く  深く


土を掘って



何十年  何百年  何千年


何万年  何億年と



誰にも見つからないように

    スノーフレーク      4月16日の誕生花。純潔。



青い瞳は


どこまでも真っ直ぐで


思わず眼をそらしてしまうほど



澄んで瑞々しい


その瞳に


私は何時の間にか


捕らわれている



真っ白なワンピースに


赤い口紅


にこやかな微笑みは


どこまでも純潔で



貴女は泣きたくなるほど


美しいから


私はとても苦しい



このスノーフレークを


窓辺に置いたら


貴女は


私だと気付くかしら

     庵(いお)の春



明の春に


寒椿の生初めして



居籠(いこもり)の中


伊勢海老食べて



一番水を


飲みほしましょう



伊呂波がるたに


お書初め


うす起しに


謡初め



あとは大福茶飲んで


鬼打木



淑気(しゅくき)にひきしまる


我が心



春服(しゅんぷく)に


身をつつみ



千代の春を


祈りましょう




     ※庵の春~新年に草庵で迎える新しい春。

    キラキラお星さま



キラキラ  お星さま


夜の空一面に咲き誇る


光る花


星はみずから輝いていることを


知らない


でも私たちは知っている


お星さまが美しいということを



気付いて


その眩い自分に



気付いて


みんな


あなたに憧れていることを



キラキラ


キラキラ


お星さま

    青い瞳(め)



あの瞳が怖いのです


あの、青い青い瞳が



私の上辺の心を見透かしているような、


澄んだ澄んだ色



凝(じ)っと見つめられると


心臓がきりきり痛み出して


逃れたいのに足が竦んで


逃れられない臆病な私



いやだ、いやだ


見ないでと叫んでみても


決して逸らされない


真直ぐな瞳



ああ


あの瞳はすべてを


知っているのだろうか


私の汚れた部分を


口には出せないような過去を



知っている、知っている


いつでも



私はもう


逃げられないのだ


青い瞳から