4子局指導碁の棋譜をいくつかいただいたので、
白番の勉強になるように、黒番の心の諫めになるように並べて見ました
ああ~、心がヒリヒリと痛むなあ
置き碁の棋譜を並べると、まずはどうしてもした手 ( 黒 ) の気持ちになります。
源義経や赤穂浪士を応援したくなる気持ちと同じですね。
りくのらも石を置かせてもらって打ってた年月の方が、
置いてもらって打つようになってからの年月よりもずっと長いもんですから。
最近はちょっと置いてもらう機会も多くなってきました。
初めの頃は、
え… なにこれ…? もう投了しようかな…
と、白1を打つ前の時点で呆然としていたものですが、
慣れって恐ろしいもので、
数をこなしているうちに置き碁序盤の圧倒的な形勢不利具合に鈍感になってきて、
打ってればそのうちなんとかなるだろう
と思うようになりました。
( なんともならない時もある )
( そういう時は置き石を減らしてくださいと懇願する )
で、これです。
もう、白がすっごいなんとかなっちゃってるよ
これは4子局です。
最初に四隅の星 ( 碁盤にぽっちりついてる印 ) に、4つ黒石が置いてあるところから始まりました。
なんか、左辺が広大な白の陣地になっちゃってるし、
下辺もなんかすごくいい形で白が根を下ろして、しかも中央へ勢いよく進出してるし、
右辺も右下にすべり込んで減らなそうな白地っぽいし、
一番あはれなのは右上隅で、
上辺側をしっかり防御してりっぱな壁をこしらえたと思ったとたんに
三々に入られて白がちゃっかり家を建てちゃったよ
こうなると黒のりっぱな壁だったはずの石は、
モナカの皮のように、白地を取り囲むだけの石になってしまうんです。
陣地を囲むのが囲碁なのに、相手の陣地の周囲を覆うだけってことで、
そうなると自分の地はほとんどできません。
この棋譜を、白の気持ちで並べればいいんだよね。
4つ置かれた白番が、いかに序盤の不利をいなして、こなして、ひっくり返すか
その考え方や技を学び取ればよろしいと思うのですが、
黒の哀しみばかりがじわじわと伝わってきて…
これだってそうです。
左辺はどうやらもう減らされなそうな黒地ですけど、
陣地の壁をこしらえるのに黒石をぎっしりと使っています。
陣地を囲うのに垣根で充分なところを石垣を積み上げちゃった感じ。
そうやって石をたくさん使っている間に、相手は別の良い場所に置いてるわけですから…
そして右上は、画面右上、碁盤の縁側は黒石がぎっしりと壁を作ってますけど
碁盤の中央側はがら空きなので、まだまだ全然黒地じゃない。
陣地は4方向に壁が必要ですが、
そのうちの2方向が開いてる時には、
その辺りは黒地にも白地にもなりません。
隅っこの陣地は2方向の壁を碁盤の縁が代わりに作ってくれるので、
残りの2方向だけ壁を作ればOK.
辺も、陣地の一方向は碁盤の縁が担当してくれるので陣地を作りやすい。
でも両側の裾 ( 足元 ) が開いてると、相手にすべり込まれちゃうので陣地にならない
かように、囲碁の陣地と言うものはなかなかできないものなんです。
ね、雪犬さん
そして写真の下辺の白地 ( ここは左右と天井ができているから白の陣地 ) の
中央側を横に伸びている黒がモナカの皮です。
相手の陣地の周辺をぞろぞろ進んでいるだけで、自分の陣地を作る壁になってない。
ああ、黒の哀しみが…
囲碁関西にアマチュアとプロ棋士の自由置き碁3子局の棋譜が載っていました。
置き碁は普通は碁盤の星に置き石しますが、
自由置き碁は黒さんがどこに置いてもよい、
置き石の配置も楽しめる ( 白さんも楽しめる ) 遊び方です。
黒は右上隅を大ゲイマに絞まって ( しかしこのシマリでは右上隅はまだ黒地ではない )、
右下隅の星にもうひとつ置きました。
白も趣向を凝らして1手目は目外し。
う~ん、これは戸惑うなあ。
目外しには不用意にケイマにかかると、
あの恐ろしい大斜定石で迎え撃ってくるかもしれないんですよ
並べた棋譜の写真を見て見たら…
そうとう寝ながら打ってるみたいです。
165/1000局です… けど、置き碁の棋譜は70手目くらいまでしかないんだけど…
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