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脳卒中で右半身麻痺、失語症を宣告された夫と支えた妻のリハビリ記録

心理カウンセラー・天命カウンセリングを行っている夫。
そんな夫が56歳で脳卒中で倒れ、右半身麻痺と失語症を告げられましたが、社会復帰するために行ったリハビリと、自主トレのお話。
そして、家族ができる事をお話します。

夫さんが昨年始めたリハビリとして、
「麻痺手で少しだけ重たいものを持つ」
というのがあります。

人差し指や親指が自由に動くわけじゃない。

でも、手首の可動域が少しでも上がれば摘めるものはあるのです。(←これは、何度もブログでお話ししてきましたねウインク)

木製のキューブとか、↓



スポンジとか↓


そんな軽いものなら手首の上げ下げで摘めたりする。


でも、夫さんはもうちょい重たいものをもってみたいのです!



そんな事で、昨年始めた重たいものを摘もうシリーズ!


魚釣り用の錘↓





丸い形状が苦手な方は、こんなのもあり!↓


アイスキューブ
本来の使用目的からだいぶとズレてるけど、我が家はこんなのを買っています。


指が動くから使っていいとか、動かないから使っちゃダメとか、そんな事は全く関係ないのです。

大切なのは、麻痺手をとにかく生活に取り入れること!
動かなくてもいいから、麻痺手を使おうとしてみる事が、自らの麻痺手の存在が頭の中に常にある状態に向かわせます。

で、とにかく使っていく事で、少しずつ少しずつ手の腕や手首、手にまで意識が向いて動く様になってくるよ。
って、夫さんは言います。

と、言う事で夫さんは今、少しずつ重たいものを摘もうとしてますよ。

今年の目標は指でキレイなOKを作ること。

さぁ、がんばりましょうね!
どうでも良い事なのですが、クボは年末から入院してるんです。

実は、12月28日に骨盤を骨折しましてえーん
近くの整形外科駆け込んだんですけどね

「うち、明日からお正月休みだから、別の病院に再診察行ってきて」

と、帰されました。
その時の診断は、坐骨が折れてるね。
くらいのもんだったんですよ。

坐骨折れるって、こんなに大変なの?

ねぇ、誰か教えてよ。
右足がグラングランですし、脚自体が少しでも動くと激痛なのよ。
坐骨ってそんな凄いところなの?


激痛であぶら汗ダラダラ、目の前は暗くなっていくし、そもそも歩けない…な私は、両親に担がれて一旦実家へ。

激痛に耐えながら眠れない夜を過ごして、翌日地元の病院で再び診察をして頂くと…


担架が、やってきましたよポーン

先生が、「座っちゃダメです。寝たまま移動しましょう」って言ってますよ。

ハテ、なぜかしら?


診察結果を聞いてみたら、

坐骨を含む骨盤が4箇所折れてて、ほかに3箇所ヒビ入ってて、要は寝たきりにしなきゃダメ

っていう診断結果でしたわ。

なんだよ滝汗
どうりで、脚がグラグラで痛いわけだよ。

痛すぎて、病院に響き渡るぐらいの大きな声で叫びまくってしまい、看護師さんや先生がみんなドン引きさニヤニヤ

そのまま入院と相成りましたとさ病院

そんなわけで、片麻痺の夫さんは12月29日から会えていないのだ。

その代わり、夫さんの友達や私の両親が、代わる代わる夫さんの面倒を見にいってくれてるのです。

申し訳ない。
ありがたい。

天井と、テレビと、鬼滅の刃だけを繰り返す毎日で、ベッドから起き上がって移動することもままならぬ私。


入院3日目で、床ずれができてきましてゲロー
床ずれの痒さと痛み。さらに足の痛みで、わけ分からん毎日ですが、私は元気ですウシシ

ところで、片麻痺の夫さんは、脳卒中発症直後はぶっと寝たままだったはず。
オムツもしてたけど、床ずれなんかなってなかった気がするなぁ…何でだろ?

しかも、結構最近まで自然な寝返りなんかもできなかった。
私は寝返りできない辛さで寝苦しかったりするんだけど、夫さんはそんな事なかったのかな…ショック

今の自分と重ねてみても、夫さんは…というか、片麻痺の方はすごいと思うのです。

よく頑張って、耐えていらっしゃる。

私もガンバなあかんね。

入院生活はまだまだ続き、様々な方々にお世話になりっぱなしだけど…

お休みの時間をいただいたと思って、出来ることをやっていきたいと思います☆


どうも!
超ご無沙汰しております。

私も夫さんも元気にしていますが、ブログを書く時間と心のゆとりがなかったのですショボーン
きっと、私たちのことを忘れてしまった方もいらっしゃるでしょうねぇ。
なんせ、ほぼ1年ぶりの投稿ですから笑い泣き


さて。


最近、夫さんのリハビリ中に興味深いお話を聞きましたのでシェアいたします照れ


それは、寝ているときに見ている夢の中には、どんな自分が出てくるか?と、いう話でした。

例えばね。


①脳卒中発症後、夢に出てくる自分は片麻痺になってる。

②脳卒中発症直後の夢には、自由に体が動く自分が出ていたのに、2〜3年経ったら突然夢の中の自分が片麻痺になってた。

③脳卒中発症前も後も、夢に出てくる自分は変わらない。発症から何年経っても、夢の中の自分は超自由に体が動いてる。


こんな↑3タイプに分かれるわけです。

PTさんは夫にたずねました。
「クボ夫さんは、どんな夫さんが出てきてるの?」

すると、夫さんは

「夢の中では、何の不自由もなく動けるんです。
脳卒中になる前も、なった後も、自分の姿は変わらない。
でも、朝になった時に、右側が動かなくて気付くんです。あぁ、片麻痺になってたんだった…って」


と、答えたのです。

初めて知ったけど、夫さんはそんな夢を見てたのか!
夢の中と現実とが乖離していて、朝になったら残念な気持ちになってるのか…えーん

正直、少し驚きました。
色んな意味で。


そして、そんな色んなタイプの夢を見ると言う話もPTさんから聞かせて頂けた事に感謝いたしました。


これは、イメージトレーニングの一種なんだそうですウインク
「未来の自分が普通に動ける様になる」というイメージができてるか否かで、夢に出てくる自分の姿が変わってくるのだそうなポーン

長いリハビリ生活をしていると、暗いトンネルの中を歩いてる気持ちになりますえーん
上手く行く時と、そうでない時を繰り返して、しかも毎日のリハビリもマンネリ化してこようもんなら
「何のために毎日こんな事やってんだ?」
って、誰もが思うでしょう。

それでも、未来の自分をしっかりイメージし続ける事は大切なのだと教えて頂きました。


だから何なのだ?
と、言われたらそれまでなのですが…もやもや

年の初めの目標として、イメージトレーニングしてみるのも良いかもしれませんよキラキラ


夫さんが脳卒中で片麻痺になってから、一番苦労してるのはお風呂かもしれません。

なんせ、一人でお風呂入っても背中洗うの難しいし滝汗
ドライヤーで髪の毛乾かすのも難しいし滝汗滝汗


それだけじゃないですよチーン


鬼嫁の意向で、我が家は家中の手すりの取り付け工事してないから、相変わらずお風呂はバスマットとバスボードフル活用。

あ、バスマットっていうのは、浴槽に入れる滑り止めマットの事です↓


そして、バスボードってのは浴槽に座って入れる板ですね↓


手すりは介護保険でレンタルできるんだけど、バスマットとバスボードは介護保険でのレンタルできませんので、買取なんですわね。

バスタブに取り付け可能な手すりもありますが、我が家の浴槽は手すりが取り付けできない形状でございまして…わが夫さんはバスボードとバスマットで入浴しているのです。


さらに夫さんは…


お風呂で背中洗うのは難しいけど、麻痺手を使って背中洗う練習は徐々におこなっているのでございます。

背中を洗うには、タオルを両手で握れなきゃならないですね。
でも、夫さんはタオルを両手で握れない。

ってことで、手で握れなくっても背中洗えるようにする工夫を↓。
紐に手首を通せば、なんとか背中を洗える風な感じ。

キッチリと背中洗えないけど、麻痺手も使うからちょっとしたリハビリにはなりますね。


この手のタイプは○イソーにも売ってますよん。

生活空間の中で、お風呂は床も滑りやすいし、なにかと大変なところが多いわけで。
日々の生活全てがリハビリですから、うまく立ち回れるように工夫していきたいですね。

いつかは普通のタオルで背中が洗えるようになったらいいのになぁ…
それが夫さんの目標でございます。
夫さんが歩く時、歩様は随分良くなってきたと思います。

麻痺足のぶん回しもなくなった。
健側に体が傾くこともなくなった。
力が入りすぎて、麻痺側の腕がギュイーンと上がらなくなった。

毎日のリハビリと、訪問リハビリと、自費リハビリ。
そして、年に一度のリハビリ強化入院のすべてのおかげで歩様が変わってきたんですね。

でも、歩様が良くなっても、今もあまり変わらないものがあります。
それは、「歩幅」です。

歩行の際、以前は麻痺足を振り出して着地した時には健足の横に着地してたんです。
でも、今は健足を少し追い越したところで着地させるようになってきました。

でも、足が思いっきり出てるわけでもなくて、一足分出たくらいでしょうか。
足が前に出ないのはなぜか?と、回復期病院を退院した直後のPTさんにも聞いてました。
そのPTさんは「足を前に出す筋力がないからだ」と仰いました。

いくら筋トレ頑張っても、なかなか前に出ない足あしあと

歩幅が広がらないから、歩くのも遅いアセアセ


出来る限りの事をドンドン頑張ってる夫さんですが、ホントに歩幅の改善はなし。
みんなでお出かけしても、一人だけ取り残される始末なくらい、歩くのが遅くなります。


なんで?
なんでなの??


川平法で、足の振り出しを方法を学んでも、歩様がキレイになっただけです。

うーん…もやもや
わからん!


そこで、自費リハのPTさんにそこら辺のことを相談してみることにしました。

すると、意外な答えが…ポーン



「ご主人、健康な時は大股で歩かれてましたか?」



え?!
健康な時?


すなわち、発症前の夫さんです。



数年前の夫さんはどんな歩き方してたっけ?


!!
!!!


どちらかといえば、小股で足の回転が速い歩き方してました。

すると、PTさんが
「そうだと思います。ご主人の歩き方見たら、大股で歩いてた人のフォームじゃないもの。今は、膝と足首に課題があるから、足の回転早く歩けないんです。
でも、改善されてきたら、元の歩き方に戻りますよ」

と仰いました。


そ…そうか!


発症前の夫さんの歩き方に戻すんだから、歩幅はあんなものかもしれないな。
なんだか納得です。

もともと歩幅がそんなに広くない人が、急に歩幅広がるわけじゃないもんね。
って事は、今後の目標は膝の使い方ですね。


うん、目標が明白になってきたよ!
夫さん、頑張ろうね!