私は「NAO」

最近、介護職員になりました。

事業所名は「新しい介護のリーダーズ株式会社」です。

職員と言っても資格的には「ヘルパー」扱いです。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

なんとか食事を終え、少し休憩してから出発。

お会計では現金が基本。後で清算するとしてもヘルパーのカードやスマホ決済を使ってはいけません。

カードやスマホ利用で付くポイントが私益と取られるからです。

面倒ですが…店員さんを呼んでお会計します。

先ずは利用者さんの財布で利用者さんの会計。

次は自分の財布で自分の会計。

駅の切符売り場のことを思い出して…腕を組んだ状態でS江さんの存在を確かめながら財布を出してお会計が出来ました。

現金であることのもう一つの理由。レシートです。

帰ってからホームの世話人さんや親御さんにいくら使ったか説明をする証拠にレシートや領収が必要なのです。

ただ最近は「個別会計不可」というお店も増えているので注意が必要。

と言うかシルバーさんは初めて行くお店には電話で個別会計出来るか事前調査を行っているそうです。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

ファミレスを出て近くのショッピングモールへ行きました。

2階は回廊になっていて一周1キロくらいあります。

食後の運動にはちょうど良いです。

雨が降っても濡れないですしね。

シルバーさんと利用者さんはズンズン行ってしまいますが…S江さんの足取りは重い感じ。

通路にあるソファーで休憩します。

私もS江さんの左側に座ります。

私の右足のくるぶしに何か当たりました。

(あれ?何だろう)

右足を気にしていると…S江さんが私の右足を蹴っています。

「どうしちゃったのS江さん。何かあった?」

私は驚いて立ち上がりS江さんの正面に回り距離を取りました。

そこへちょうどシルバーさんが来ました。

少し険しい顔をしているS江さんの顔を見てすべてを察し

「じゃぁ、一緒に「千と千尋」見に行こうか。」

と言って手を差し出し、今朝と同じようにエスコートするように立たせ、歩き出しました。

エスカレーターを降りて1階のCDショップへ行き、S江さんをジブリコーナーへ連れて行きました。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

S江さんは「千と千尋の神隠し」のCDを手に取って眺めゴキゲンです。

S江さんを見守りながらシルバーさんは

「女性ヘルパーと2人きりになるとたまに他害っぽいことする時があるんだよね。ああ言う時は気分転換が大事。S江さんは「千と千尋」が好きだから、そういうのを使って気分転換を促す。まぁ、ゆっくり覚えればいいから。」と言って利用者さんと向かいにある本屋さんへ行きました。

 

初めから完璧に出来るとは思っていませんでしたが…

私は介護の表面だけ見て利用者さんに寄り添っていない事に気付きました。

 

(この物語はフィクションです。登場する個人名、団体名は架空のものです)

 

 

上矢印クローバー上矢印クローバー上矢印

 

 

 

私は「NAO」

最近、介護職員になりました。

事業所名は「新しい介護のリーダーズ株式会社」です。

職員と言っても資格的には「ヘルパー」扱いです。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

S江さんがなかなかメニューを決めてくれなかったのでドキドキしましたが…

猫型ロボットが「たらこスパゲッティ」を運んできた時には

「カワイイネ。」と言って笑顔を見せてくれました。

私はドリアを頼んだのですが…なかなか来ません。

私がソワソワしているとシルバーさんが

「S江さんは言えば待っていてくれるから大丈夫だよ。」

と言ってくれたので少しホッとしました。

程なくドリアが運ばれてきたんですが…熱くて食べられません。

思い切りフゥ~フゥ~しながら焦って食べると…大汗!!!

こういう時には熱い食べ物は良くないんだなぁと思いました。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

シルバーさんと利用者さんは2人とも「ハンバーグ」を頼んだようです。

シルバーさんは利用者さんのプレートのハンバーグをひと口大に切り、

プレートの温度を手で確認してから利用者さんに渡しました。

「ひと手間かけてあげるんですね。やさしいです。」

と私が言うと、シルバーさんは

「いやいや、こうしないと塊を一気に口に入れちゃうからね。ひと口大にしないと危険なんだ。もし呑み込めなかったら窒息しちゃうからね。ひと口大にすればひと口ずつ口に入れて咀嚼するから健康にいいし、切れ目を入れれば冷めるのでやけどしないで済む。ヘルパーが触る事で運ばれてきた料理の温度もわかる。俺が利用者さんと同じメニューを頼むのは同じメニューが同じタイミングで来れば同じ温度であるという前提に則ればやけどを防げるから。メニューを頼むときハンバーグは2つ一緒に持ってきて下さいって頼んであるんだよ。」と言いました。

 

聞いている間にシルバーさんの利用者さんはハンバーグを食べ終え、付け合わせのポテトやコーンを食べ始めました。

プレートに口をつけて掻き込みます。早い早い。

私は半分もドリアを食べていません。急いで食べます。アゴが痛い。。。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

やっとドリアを食べ終わって頭を上げると

シルバーさんの利用者さんはライスを食べ始めていました。

学校では「三角食べ」をするように習いましたが…

利用者さんにはそんなこと関係ないんですね。

初めて見たのでビックリです。

…ってか、そんな利用者さんを…すでに食べ終わったシルバーさんは見守りながら利用者さんがテーブルにこぼしたライスを拭き取っていました。シルバーさん、どんだけ早食いなんですか!!!

さすがに早食いは私には無理です。今度は食べやすいメニューにします。

 

(この物語はフィクションです。登場する個人名、団体名は架空のものです)

 

 

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私は「NAO」

最近、介護職員になりました。

事業所名は「新しい介護のリーダーズ株式会社」です。

職員と言っても資格的には「ヘルパー」扱いです。

 

電車を降りた私たちは近くのファミレスに入りました。

会社によって違いますが「新しい介護のリーダーズ株式会社」では

利用者様が昼食を取られる時、食事補助が¥1000円出ます。

これはとってもありがたいです。

 

(お借りした画像と本文は関係ありません)

 

我々は食事の時間も勤務中なので気が抜けません。

S江さんは食事介助の必要がないのですが

利用者さんによっては食事介助が必要な場合があるそうです。

そうすると自分の食事そっちのけで介助が必要になります。

 

(お借りした画像と本文は関係ありません)

 

ファミレスのボックス席では利用者さんが奥、ヘルパーが手前に座ります。

利用者さんが立ち上がって出て行ってしまわないように「壁」になる為です。

向かい側にはシルバーさんの利用者さんが奥、シルバーさんが私の向かいに座りました。

私はファミレスとはいえ、レストランは値段が高いイメージがあったのでシルバーさんに

「ファミレスを利用する事が多いですか?」と聞いてみました。

シルバーさんは

「ファミレスはメニューが多くていろんな利用者さんに対応できるのでよく使うね。〇〇食堂とか安い所もあるけどビュッフェスタイルだったりすると並ばなきゃならないでしょ。そうすると利用者さんに目が届かないリスクがある。先に座らせておくと目を離した時に居なくなるリスク、一緒に並ばせると順番を待てないというリスクがある。フードコートも呼び出されたら利用者さんを置いて料理を取りに行かなきゃならない。かと言って二人で取りに行ったら席を取られてしまう。フードコートの喧騒が苦手という子も居るしね。それを考えたらファミレスは料理を持ってきてくれるからね。」

と言いながらメニューをみんなに配り、呼び出しボタンを奥から自分の手元に移動しました。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

S江さんはメニューがなかなか決らない様です。

私が「S江さん、何が食べたいの?トイレ行く?」と声かけしても返事がありません。

するとシルバーさんが

「なかなか決められない場合は以前食べていたものを注文しちゃっていいよ。多分料理が目の前に出てくれば食べると思うから。本来は自分で決めるものだけどS江さんの場合はこれで大丈夫。あと頻尿の方以外トイレは2時間に1回ぐらいの声掛けで大丈夫。嫌な事があるとトイレに行って気分転換をしたり、遊んだりする事を覚える子がいるのであまりヘルパーからトイレを何回も勧めるのは良くない。これが常態化すると30分も40分もトイレから出て来ないという事に繋がります。これを我々は「トイレに逃げる」と表現します。その為、ファミレスのトイレを使わなくていいように駅でトイレに行ったんです。」と、教えてくれました。

 

いやぁ、声掛けの言葉も選ばないとダメですね。

…ってか…女の私より女性の利用者さんに詳しいって…

シルバーさんって何者なのでしょう。

 

以前の報告書に書いてあった「たらこスパゲッティ」を注文。

料理が運ばれて来るとS江さんはしばし皿を眺め…フォークを取って食べ始めました。

 

(この物語はフィクションです。登場する個人名、団体名は架空のものです)

 

 

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私は「NAO」

最近、介護職員になりました。

事業所名は「新しい介護のリーダーズ株式会社」です。

職員と言っても資格的には「ヘルパー」扱いです。

 

ガイドヘルパーは基本的に「直行直帰」です。

報告書の提出が義務付けられていますが方法は各社様々です。

「新しい介護のリーダーズ株式会社」では報告書はもちろん、

勤怠もスマホのアプリで行っています。

毎回事務所に行かなくて良いので助かります。

 

S江さんは電車に乗っている間は大人しい方なので私は手持ち無沙汰。

なのでスマホを出して工程をメモアプリに書き留めることにしました。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

切符の買い方や改札窓口での事を思い出しながらスマホとにらめっこしていると

シルバーさんが声を掛けてきました。

「NAOさん、空いた時間に報告書を纏めるのはいいけど、利用者さんから1分以上目を離さないようにね。出来たら右目の端で利用者さんを見ながら左目でスマホを見るとかね。まぁ、難しい技だけどね。利用者さんの中には見つめられていると落ち着かない人もいるのでこういう時は見ないフリしながら目の端で利用者さんを捉えるとかね。こういう時には便利な技です。今みたいに並んで座っているときには利用者さんの動向がわかる程度に体をくっつけるとちょっとした動向もわかるので遠慮せずにくっついていいと思います。人って立ち上がる時には足を引いたり太ももに力が入ったりするので微妙な動きで何をしようとしているのかがわかる時があります。利用者さんが立ち上がってから対処するのと立ち上がる前兆を察知して対処するのでは雲泥の差がありますからね。それと通過駅がある場合にドアが開いた時が要注意。利用者さんがダッシュで電車を降りてしまう可能性があるからね。ドアが開いた時には乗降客にも注意。危ない人が乗って来ないか観察するのも観察眼を養う事に繋がるよ。」

と教えてくれました。でも危ない人の見分け方なんてわかりません。

「人を見分けるって…どうするんですか?」と聞くとシルバーさんは

「我々は警察官ではないので大まかだけど…スーツでネクタイの人は仕事だから危険はないとか、手を繋いで親し気な2人はカップルかなとか。ベビーカーを押しているのは家族だから大丈夫とか。そうして注視すべき因子を排除していく。逆にスマホを見るでもなくイヤホンで音楽を聴いて居るでもなく、単身でキョロキョロしている人はちょっと怖いかな。そうこうしいていると観察眼が養われ、座っていても眠くならないというおまけ付きって訳なんだよね。」と教えてくれました。

 

確かに座っていると俄かに眠気が…。

ってか、ただ電車に乗っているだけかと思ったら違ったんですね。

ガイドヘルパーって仕事を甘く考えていた事反省しきりです。

 

(この物語はフィクションです。登場する個人名、団体名は架空のものです)

 

 

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私は「NAO」

最近、介護職員になりました。

事業所名は「新しい介護のリーダーズ株式会社」です。

職員と言っても資格的には「ヘルパー」扱いです。

 

改札を抜けた私たちはシルバーさんの指示で利用者さんをトイレに連れて行きました。

S江さんは基本トイレ利用に問題はないみたいですが

急に生理になったりしていると困るので「Sトイレ」(みんなのトイレ)を利用し、

ヘルパーも見守りで同室にて介助をします。

用を済ませてトイレを出るとシルバーさんが待っていてくれました。

「NAOさんはトイレ大丈夫かな?良かったらS江さん見てるから行っておいで。」

と、言って頂いたのでお言葉に甘えて私もトイレへ。

こういう気遣いして頂けると助かります。

 

さて現在地は階上なのでホームへは下に降りていかなければなりません。

降りる手段は①階段②エスカレーター③エレベーターと三種類ありますが

今日の利用者さんはみんなエスカレーターに乗れるのでエスカレーターを利用します。

利用者さんの中には下り階段が怖くて降りられない人やエスカレーターにタイミングよく乗れない人もいます。

今日はそういう部分で気を使わなくて済むので助かります。

 

エスカレーターを降りたシルバーさんと利用者さんは降りた向きとは反対の方向に歩き出しました。

ホームを移動するのって結構危険だと思うのですが…私もシルバーさんについて行きます。

先頭車両の乗り場まで来ました。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

電車が来たのでホームと電車の隙間に注意しながら乗車。

席が空いていたのでS江さんに座ってもらい、私も隣に座りました。

シルバーさんの利用者さんはドアの近くに立ち外を眺めています。

シルバーさんは利用者さんの後ろに立ち、見守りながらもS江さんにも手が届く位置にいます。

座っている私はバツが悪くなってシルバーさんに「座ってて大丈夫ですか?」と聞きました。

シルバーさんは「大丈夫だよ。最近電車は急ブレーキ駆ける場面が多いから利用者さんには出来るだけ座ってもらうのがベスト。ヘルパーが隣に座るのも隣に一般の方が座って何かあったら大変だから必要な事。こういう風に利用者さんと一般の方の間にヘルパーが入ることを「壁になる」とか「ワンクッション」とか言ったりするんだよね。俺の利用者さんは外の景色が好きだからドアの近くに立つのが多いかな。それに合わせて俺も立って不測の事態に備えるって訳。」と説明してくれました。

「利用者さんに景色を見せるために先頭車両にしたんですか?」と聞くとシルバーさんは

「先頭車両で運転士さんの後ろから景色を楽しむ利用者さんは男の子には多いね。動き回ったりする子もいるから真ん中辺の混んでいる車両よりは見守りが容易になるっていう理由と、最近は電車の中で無差別に人を襲ったり車両に火を放ったりする事件が起こっているでしょ。そういうのを防ぐには先頭車両は有利。少なくとも前から悪い人は来ないからね。それと悪いことしようとする人は前から後ろへ行くもの。走っている電車はGがかかるから後ろから前の車両に向かって人を襲うヤツはまず居ない。そんなこんなで先頭車両を選ぶことが多いかな。」との事。

 

事件事故さえも自分の糧にして介護をしているんですね。

事件事故が自分の仕事に絡んでいるなんて想像もしませんでした。

「利用者さんを守る」ってこういう事なんですね。

知らないことばっかりで驚きの連続です。

 

(この物語はフィクションです。登場する個人名、団体名は架空のものです)

 

 

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私は「NAO」

最近、介護職員になりました。

事業所名は「新しい介護のリーダーズ株式会社」です。

職員と言っても資格的には「ヘルパー」扱いです。

 

(画像と本文は関係ありません)

 

切符を買ったので改札を通るのですが

障がい者割引で切符を買った場合

改札窓口で手帳を提示して切符に検札代わりのスタンプを押してもらいます。

が…混んでいます。外国の方が乗り換えが分からないみたいで時間が掛かっています。

S江さんは少し不機嫌そう…。

暫くして窓口があいたので駅員さんに手帳と切符を提示すると…。

「自動改札を通っていいですよ。」と駅員さんに言われました。

予習してきたケースと違います。私が戸惑っていると後ろからシルバーさんが

「駅員さん、我々は法律に基づいて行動しています。障がい者が切符を買って電車に乗車する場合は改札窓口で障がい者手帳を提示する義務があります。乗車駅のあなたが許しても降車駅で止められたら我々は「クビ」になってしまいます。それほど厳しい世界なんです。その時、あなたは責任を取ってくれるんですか?その覚悟があるんだったらこのメモ帳に一筆書いてもらうしかないんですが。」と言ってメモ帳を駅員さんに突き出しました。すると駅員さんは

「いえいえスタンプを押す時間が勿体ないから自動改札を勧めただけです。他意はないです。」

と言って手帳を確認して切符にスタンプを押してくれました。

何とか改札を通過出来ました。

後から改札を通過して来たシルバーさんに

「ありがとうございました。ああ言う事ってよく有るんですか?と聞くと

「んー、最近は外国の方が改札窓口を占領していること多いんだよね。駅員さんを悪くは言いたくないけど…疲れていたんじゃないかな。たかだか手帳を確認してスタンプ押すだけなんだけどね。手間を省きたかったのかもね。でも決まりは守らないと我々の存在意義自体が崩れてしまうから引くわけにはいかなかったという事。それと理由がもう一つ。「来た道を戻る」という行為。障がい者の中には「戻る」ということを嫌う子や「いつものルーティーンから外れる行為」を嫌う子もいます。S江さん、少しイラついていたでしょ。だからリスクを犯したくなかったという事です。」

と、説明してくれました。

 

深いですねぇ。

こういったケースで駅員さんや一般の方とトラブルになることもあるとの事。

本来は名札には本名を記載する決まりなのですが…

わが社ではヘルパーを守るためニックネームで活動をしています。

珍しい名前だったりするとすぐに個人を特定されてしまいますからね。

私がこの会社を選んだ理由の一つです。

 

(この物語はフィクションです。登場する個人名、団体名は架空のものです)

 

 

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私は「NAO」

最近、介護職員になりました。

事業所名は「新しい介護のリーダーズ株式会社」です。

職員と言っても資格的には「ヘルパー」扱いです。

 

 

休憩を終え、目的地に向けて電車に乗ります。

障がい者手帳に記載されている「障がい者支援区分」によって電車賃が違います。

A1とかA2と書いてある場合、利用者様とヘルパー1名は半額で乗車できます。

(B1とかB2と書いてある場合は正規料金になります)

障がい者用Suicaが使えればタッチで改札を通過できるのですが…

まだまだ普及して無い様で殆どの場合は切符購入で乗車します。

 

券売機の前で切符を購入しようと財布を取りだした時、先輩ヘルパーのシルバーさんが

「切符の購入に気を取られて利用者さんから目を離しちゃダメだよ。」と言われました。

そう…私は切符を買うのに気を取られてS江さんから手を放し、目も離してしまっていたのでした。

「とりあえずS江さんは俺が見ているから切符を買っちゃって。」

と言うシルバーさんの言葉に甘えて早々に切符を購入。

S江さんと手を繋いでシルバーさんの所作を見守っていると…

シルバーさんは利用者さんと腕を組み利用者さんと一緒に券売機の前に立ち

手をフリーにしつつ利用者さんの所在を確認しながら切符を買っていました。

 

切符を購入して合流したシルバーさんに

「ああいうやり方があるんですね。流石です。勉強になります。」

と言うとシルバーさんは

「今日の俺の担当の利用者さんは大人しいからスムーズに切符を買えたけど、利用者さんの中には寝っ転がってしまったり一般の方を叩いたり暴れたりする利用者さんもいるので気を抜いたら「事故」に繋がるから…脅かすようだけど十分注意してね。」との事。

 

切符の購入方法や割引について勉強してきたつもりでしたが…

利用者様個々の事情や現場での対応方法など…まだまだ知らないことが多いなと感じました。

 

(この物語はフィクションです。登場する個人名、団体名は架空のものです)

 

 

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私は「NAO」

最近、介護職員になりました。

事業所名は「新しい介護のリーダーズ株式会社」です。

職員と言っても資格的には「ヘルパー」扱いです。

 

私の仕事は障害のある利用者さんを外出させる

いわゆる「ガイドヘルパー」です。

 

今日は初仕事。

利用者さんの癖やこだわりは以前の記録を読んで確認済み。

同じホームの利用者さん2人と合計三人一緒にお出かけ。

各1人ずつヘルパーが付くので合計6人でのお出かけになります。

なので、先輩方と一緒なので安心です。

 

ホームに着いてチャイムを鳴らすと

グループホームの世話人さんが対応してくれます。

ひとりひとりお出かけの準備が出来た利用者さんが出てきます。

利用者さんの近況や睡眠時間、体温などを聞き、

当日必要なお小遣いと障がい者手帳をお預かりして出発となります。

 

他の二人の利用者さんはすぐに出てきましたが…

私の担当する利用者さんが出てきません。

私の担当する利用者さんは「S江さん30歳」軽度の知的障害です。

世話人さんが玄関から右に入ったリビングにいるS江さんを呼びに行きますが…

「行かない!」…と大きな声が聞こえます。

世話人さんが私の所へ来て

「S江さん、ヘソを曲げちゃったみたい。たまにあるんだよね。」

世話人さんもお手上げの様子。

私もどうすれば良いのかわからず玄関先から

「S江さん、お出かけ行きましょう。」と声かけしますが…

ぜんぜん出てくる気配なし。

いやはや、10分ほど声かけしましたがS江さんからの反応なし。

すると他の利用者さんの担当の先輩ヘルパー「シルバーさん」が来て

サッと玄関からリビングへ入りS江さんの所へ行って

「S江さん、お出かけしておいしいものを食べましょう。」

と言いながら右手を差し出し…

まるでお嬢様をダンスに誘うかのように椅子から立たせ

玄関先まで連れてきてくれたのです。

玄関先まで来たS江さんは流れるように靴を履き

リュックを背負って玄関を出たのでした。

 

やっとお出かけに漕ぎつけたのですが

シルバーさんの流れる誘導術に感銘を受けた私は

休憩時間を利用してシルバーさんに

「どうしてあんな流れるように誘導できたんですか?」

と聞いてみました。すると…シルバーさんは

「まず、男性利用者さんは女性ヘルパーが好きで、女性利用者さんは男性ヘルパーが好きです。同性介護が基本ですが、今日の様にグループでの外出であれば女性利用者さんのサポートを男性ヘルパーがしたり、男性利用者さんのサポートを女性ヘルパーがしたりすることでスムーズな外出につながることがあります。これがグループで外出するときの強みです。更には利用者さんを一人の人間として扱うことが大事。同性から見ると「ただの我儘」であっても異性から見ると「可愛さの一面」と捉えることも出来ます。だからあの場合は不満を増大させる同性ヘルパーの声かけより異性ヘルパーのエスコートが功を奏した訳です。今後はNAOさんにも色々な場面で頭を悩ませることがあるでしょうが、まずは利用者さんの希望が第一、その希望に沿うのが難しい場合はうまく気分を転換させる努力、それでもダメなら先輩に相談。これで大体は解決するからね。まぁ、利用者さんひとりひとり性格は違うし対応も違う。同じ知的障害でも症状は違うし、同じ自閉症であっても対応は違う。利用者さんの数だけ対応方法が違うということ。大変だという見方もあるが毎回新しい発見があるという捉え方もある。とにかく私は「利用者さんの笑顔が見たい」という信念に基づいてヘルパーに従事しています。」との事でした。

 

ただお出かけをしてお金を貰えると思っていた私には「目から鱗」でした。

初日からつまづいた私でしたが…

シルバーさんから聞いた「利用者さんの笑顔が見たい」と言う言葉を胸に

これからも介護職を続けていきたいと思いました。

 

 

(この物語はフィクションです。登場する個人名、団体名は架空のものです)

 

 

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あれから10年ということで。。。

 

早いものですね。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

当時、私はS市内でヘルパーをしていました。

 

担当していた利用者さんが時々「ステイ」でここを利用していたそうです。

利用者さんのお母様は

「もし、日にちが違っていたら…うちの子も被害者だったかも知れない」

…と、おっしゃっていました。

 

当時は「障がい者は社会の目につく場所には出さない」から

「障がい者も普通に生活を送ろう」という方向に向かっているところだったので

「優生思想」とか「意思疎通が取れない人は有害」と犯人が語ることで

せっかく良い方向に向いていた流れが変わってしまうのではと恐怖しました。

 

根本的に理解できません。

 

私は「強面」なので先ず初対面の人には避けられる存在です。

そんな私に普通に接してくれるのが利用者さんたちなのです。

私の外見など気にせず、自分の気持ちにストレートに行動します。

そんな利用者さんの行動に、少なくとも私は救われていました。

それだけでも存在価値はありますよね。

 

私が介護を始めたきっかけは親が高齢になった事でしたが

気が付けば「高齢者介護」ではなく「障がい者支援」の道に進んでいました。

利用者さんの癖や性格、症状も千差万別です。

中にはなかなか笑顔を見せない利用者さんもいます。

そんな利用者さんと打ち解けて仲良くなって、笑顔を引き出せたときは感無量です。

 

「隣に住んでいる人の顔も性格も知らない」なんて事が普通になっている昨今

利用者さんとの関りによって何か人を知るヒントになるのではと思っています。

 

「出来ること」「出来ないこと」「意思疎通」という点を考えると

健常者でも出来ること出来ないことは在るし、意思疎通だって難しい。

いや、噓をつく分だけ健常者の方がたちが悪いと思います。

そう考えると誰しも障害を持っていると言えるのではないでしょうか。

 

「意思疎通が取れない人は有害だから」という言葉が残っていますが…

なぜ理解する努力をやめてしまったのでしょう。

生きている限り、必ず何かのサインを出しているのが人間です。

それを発見できる楽しさを継続できるか…出来ないか…。

その辺に事件のヒントがあるような気がします。。。

 

「ともに生きる」

 

 

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私は飲まないのですが…
バンドのメンバーがみんな飲まれるので
おみやげに買ってみました。


「伊豆高原ビール 大室」

何種類かあるみたいなので
またの機会に買ってみます。
(^O^)/

 

 

アップ生ビールアップ生ビールアップ