私は「NAO」

最近、介護職員になりました。

事業所名は「新しい介護のリーダーズ株式会社」です。

職員と言っても資格的には「ヘルパー」扱いです。

 

電車を降りた私たちは近くのファミレスに入りました。

会社によって違いますが「新しい介護のリーダーズ株式会社」では

利用者様が昼食を取られる時、食事補助が¥1000円出ます。

これはとってもありがたいです。

 

(お借りした画像と本文は関係ありません)

 

我々は食事の時間も勤務中なので気が抜けません。

S江さんは食事介助の必要がないのですが

利用者さんによっては食事介助が必要な場合があるそうです。

そうすると自分の食事そっちのけで介助が必要になります。

 

(お借りした画像と本文は関係ありません)

 

ファミレスのボックス席では利用者さんが奥、ヘルパーが手前に座ります。

利用者さんが立ち上がって出て行ってしまわないように「壁」になる為です。

向かい側にはシルバーさんの利用者さんが奥、シルバーさんが私の向かいに座りました。

私はファミレスとはいえ、レストランは値段が高いイメージがあったのでシルバーさんに

「ファミレスを利用する事が多いですか?」と聞いてみました。

シルバーさんは

「ファミレスはメニューが多くていろんな利用者さんに対応できるのでよく使うね。〇〇食堂とか安い所もあるけどビュッフェスタイルだったりすると並ばなきゃならないでしょ。そうすると利用者さんに目が届かないリスクがある。先に座らせておくと目を離した時に居なくなるリスク、一緒に並ばせると順番を待てないというリスクがある。フードコートも呼び出されたら利用者さんを置いて料理を取りに行かなきゃならない。かと言って二人で取りに行ったら席を取られてしまう。フードコートの喧騒が苦手という子も居るしね。それを考えたらファミレスは料理を持ってきてくれるからね。」

と言いながらメニューをみんなに配り、呼び出しボタンを奥から自分の手元に移動しました。

 

(お借りした画像は本文とは関係ありません)

 

S江さんはメニューがなかなか決らない様です。

私が「S江さん、何が食べたいの?トイレ行く?」と声かけしても返事がありません。

するとシルバーさんが

「なかなか決められない場合は以前食べていたものを注文しちゃっていいよ。多分料理が目の前に出てくれば食べると思うから。本来は自分で決めるものだけどS江さんの場合はこれで大丈夫。あと頻尿の方以外トイレは2時間に1回ぐらいの声掛けで大丈夫。嫌な事があるとトイレに行って気分転換をしたり、遊んだりする事を覚える子がいるのであまりヘルパーからトイレを何回も勧めるのは良くない。これが常態化すると30分も40分もトイレから出て来ないという事に繋がります。これを我々は「トイレに逃げる」と表現します。その為、ファミレスのトイレを使わなくていいように駅でトイレに行ったんです。」と、教えてくれました。

 

いやぁ、声掛けの言葉も選ばないとダメですね。

…ってか…女の私より女性の利用者さんに詳しいって…

シルバーさんって何者なのでしょう。

 

以前の報告書に書いてあった「たらこスパゲッティ」を注文。

料理が運ばれて来るとS江さんはしばし皿を眺め…フォークを取って食べ始めました。

 

(この物語はフィクションです。登場する個人名、団体名は架空のものです)

 

 

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