登場人物③ 売主さん について
投資用不動産を買う時には必ず売主さんがいます。当たり前ですが。笑
この売主さんというのは、一般の地主さんや投資家さんもいれば、不動産業者自身が売主さんになる場合もあります。
不動産業者が売主さんの場合、仲介手数料がかかりません。と言っても、売値にその分が乗っかっているだけなので別にお買い得でもなんでもないですが・・・笑
むしろ、売主が不動産業者の場合、特に大手であればあるほど消毒されすぎているというか、おいしい部分は不動産業者が受け取って残りのちょっとの利益を一般の買主さんが受け取る、というのが一般的です。
不動産業者はそれなりにリスクを負って商売しているので、利益は十分確保するのは当然でしょう、という事ですね。![]()
ただ、不動産業者が売主の場合に良い面があります。それは、瑕疵担保責任といって売った後に何か不具合が出た時に一定の責任を負ってくれる、というのがあります。
一般の人が売主の場合は、瑕疵担保責任は免責とする特約をつける場合が多いです。
つまり、不動産を売った後は、その後配管がハデに壊れようが何が起きようが後から買った買主さんで勝手にやってね!って事です。![]()
売主さんが売却時点で気付かない瑕疵は責任負えません、という事ですね。
これが売主が不動産業者だと、仮にその特約を結んだとしても無効なんです。
多くの場合、不動産を売った(決済完了時点)それ以降、何か瑕疵が後から見つかったとしても、責任を売主に追求できない、という特約を結びます。
でも、売主が不動産業者の場合はその特約はなしよ、ってことです。![]()
売主が不動産業者で買主が一般の人という事は、言い換えるとプロから素人に売却する、という取引ですよね?
この場合は、プロのほうが圧倒的に知識があるので、もしかしたら言葉巧みに騙したりするかもしれない、ということで宅建業法で守られているんです。![]()
逆にもしあなたが物件を持っていて、まだ顕在化していないけど何か大きな事故が起こりそうな予感がある場合は、不動産業者に売るという選択肢はありかもしれません。
素人からプロへの売却の場合は瑕疵担保免責で買ってくれますからね。プロは過剰に保護する必要ない、というのが宅建業法の考え方なんです。笑
ただし、不動産業者は安く買って、付加価値を何かしらつけて売る、というのが基本なので、安い査定になってしまう、というのは頭に入れておきたいですね。![]()
売主が一般の場合も多々ありますね。一口で売主と言っても実に様々なケースがあります。
この辺はまた次回にでも!笑
登場人物② 銀行員について
不動産投資において銀行の存在はとても大きなものがあります。
その銀行の融資を担当する方はどういう事を考えているのでしょうか?
そもそも銀行から見たお客さんというのは、お金を預けている一般客だけではなく、融資を受けてくれる人が一番のお客さんだったりします。
お金を借りてくれる人から利子を受け取る事で銀行は利益を出しているからです。
という事は、銀行の融資担当者はお金を貸したくて仕方がない、というわけですね。![]()
ただ、お金を貸すことができれば何でも良いのか、というとそうではなく、ちゃんと貸したお金を返してくれる人かどうか、を一番気にしています。
そうでないと、万が一貸したお金が返ってこない、ということになると社内では事故になってしまい出世やボーナスに悪影響が出てしまいます。
というかその前に、融資できるかを審査する社内の別の部署の承認が得られず、審査のために面倒くさい社内手続きを行なってきたのが全部無駄になってしまいます。
なので、銀行の担当者はお金を借りてくれそうな人で、かつ借りた後もしっかり返してくれる人かどうか、という観点で常にお客さんを見てます。![]()
お金を返してくれる人かどうか、というのは、お金を返済するのに十分なお金(現時点の資産と収入)があるか?というのと、そもそもお金を返す事をきっちりやってくれるか、というのをしっかり見ています。
十分なお金がなくギリギリの状態では、何かちょっとしたトラブルで資金が足りなくなって、返済できません、と言ってくるかもしれません。
不動産からの家賃収入が経費を差し引いても十分あるか?給料などの他の収入が十分あるか?自己資金は潤沢にあるか?あたりは必ずみます。
また、お金をたんまり持っていても、返済の意識が弱い不真面目な人は、うっかりミスで支払いそびれるがしれません。
今はお金を持っていてもギャンブルでお金を一気に失うかも知れません。
そういう事がなさそうな堅実な人を銀行担当者は好むわけです。
借金の支払いが滞った記録があったり、税金の未納の記録なんかがあったら一発アウトです。![]()
そういう意味でサラリーマンはけっこう良いお客さんだったりしますね。安定した給料があるし、堅実な人多いですし。![]()
それにしても、銀行は晴れた日に傘を貸し雨の日に傘を取り上げる、と言いますが、これは感覚的にもまさにその通りです。
不動産業者の営業さんに続いて、ここでもお金持ち優遇か、という感覚の人がきっといますよね?![]()
ただ、文句言っても始まりません。銀行も慈善事業ではなく営利団体なのでお金を貸す相手を選びます。
あまりお金を持っていない状況でお金を借りようと思ったら、逆にこちらから銀行に対して営業する、くらいの心構えが必要だと思います(変に卑屈になる必要は全くないですが。笑)
そして、お金を借りられる時になるべくたくさん借りて、資金をキープしておいていざという時に備える(雨の日に備える)。
こういう感覚が投資家、経営者にとって必要な事ですね。![]()
頻繁に繰上げ返済をして手持ち資金がいつもギリギリ、というのはおススメしません。
晴れの日にお金を借りたら雨の日に備えること。
雨が降ってからお金を借りようとしても、経営状況が良くないと判断されて融資受けられない可能性が高いですからね!
よく無借金経営を売りにしている企業とかありますけど、本当はあまり良い事ではなかったりします。
無借金で儲かってる間(晴れの日)は良いですが、何かのきっかけで経営が傾いた時に資金調達で苦戦します。最悪一気に倒産するかもしれません。
でも儲かってる時にあえて資金を借りて現金を貯めておくと、金利分損するように感じるかもしれませんが、万が一経営が傾いた時に銀行との信頼関係が出来上がっていて、資金調達できて会社が助かるかもしれないのです。
不動産投資でも同じです。
Aさん
現金 1000万円
借金 0円
Bさん
現金 2000万円
借金 1000万円
上記のAさんとBさんは、純資産としてはまったく同じですが、AさんではなくBさんを目指す、という事ですね!![]()
登場人物① 不動産仲介業者さんの特徴2について
前回の続きです!
売買の不動産仲介業者さんは、買主さんと売主さんそれぞれから仲介手数料もらえた方が儲かる(片方だけと比べて2倍もらえる)ので、両方の味方になろうとします(両手)。
これは結構大きな特徴ですね。こちらがいくら値引き交渉をお願いしても、売主さん側も同時に立てないといけないのであまり積極的に買主さんだけに協力できない場合がある、という事です。
とにかくちょうど良い落とし所を見つけようとする、という事ですね。交渉の時は頭に入れておいた方が良いですね。![]()
もう一つ別の特徴ですが、不動産仲介業者さんはもちろん仲介手数料を受け取るのがミッションです。
という事は?
不動産購入希望者のうち、不動産を買う強い意志がある人、かつ不動産を買える人以外はお客さんだと思ってません。![]()
日本では特にお客様は神様、みたいな風習がありますよね?
例えば、ヨドバシカメラなどの電器屋に行くと、仮に悪質なクレーマーだとしても店員さんはお客様として丁寧に接してくれますよね?
でも不動産業者によっては、本当に雑に扱われる事があります。(これが不動産業界のイメージを下げているような気がしないでもない。笑)![]()
業者さん側の立場からすると、不動産を買う気のない人はただの冷やかしにしか見えません。
その冷やかしのお客さんを相手にしても1円にもならないので、なるべく短時間で切り上げて別のお客さんとの時間を多くしたい、と考えるものです。
不動産は高額商品ですので、買うぞ!という強い意志がないと、何だかんだで最後に怖気付いてやっぱり買いません、となる可能性が高いんです。![]()
そうなってしまうと不動産業者からすると、これまでそのお客さんに割いた労力と時間が全部無駄になるわけです。
特に契約手続きまで進むと、銀行や売主さんなどいろんな人がそのために労力をかけて準備します。
その後で、やっぱりやめた、と言われると営業担当者の労力だけではなく、関係者みんなに迷惑がかかったりします。
なので、買う気が十分にある人にしかまともな接客はしない、と考えて間違いありません。![]()
また、不動産を買えるお客さんでないとやっぱり相手にしません。
不動産を買える、とはどういう事でしょうか?
それはずばり不動産を買うのに十分な資金がある、または融資を受けて買うのに十分な社会的信用がある、という事です。(属性が高い、なんて言い方をする事もあります)
年収は高いですか?自己資金は十分ありますか?勤務先は大手ですか?勤続年数は長いですか?税金の滞納とかないですよね?などなど・・・
これは不都合な真実というか、嫌な現実ですよね。笑
結局お金持ち優遇ですか?みたいな?![]()
不動産投資の世界は、びっくりするようなお金持ちがたくさん存在するちょっと変わった世界です。
例えば年収1000万円というのは特別高い水準ではなかったりします。
そんな中、年収1000万円そこそこの人が自分は属性の高いお客様だ、というでかい態度を取るとどうなるでしょうか?
このお客さんと付き合うと仮に運良く成約したとしても後々トラブルになりそうだから付き合うのはやめよう、適当に接客して切り抜けよう、とこうなるわけです。![]()
つまり、不動産を買う気マンマンで、なおかつ融資受けられる十分高い属性ですよ、というのを営業担当者にアピールする事ではじめてまともに物件を紹介してもらえるようになる、と思うべきなのです。
ちなみに、僕は8年前くらいに初めて3200万円の木造アパート1棟を買ったのですが、その時の年収は低く貯金もそれほどありませんでした。
この属性が低い状況では、なかなか不動産業者に相手にしてもらえません。
どうすれば良いか?ですが、必死さ、しかないのではないかと思います。
必死で熱心に不動産投資に取り組んで、営業担当者にも伝わると、協力してあげよう、という人が出てきます。
その中で資金力の不足をどうするか、などの道筋がなんとなく見えてくる、そういうものだと思います。
僕の場合もそんな感じで、年収が足りない中で運良く融資を受ける事ができました。![]()
間違えても、俺はお客様だ、という偉そうな態度はやめた方がいいです。営業担当者もお客さんも上下関係はなく対等な立場なのを忘れてはいけませんね。![]()
ちなみに、不動産業者さんはお客さんの個人情報を詳しく聞きます。年収から勤務先、借金の額なども。
ここで個人情報を伝えたくない、という人もいますが、個人情報を詳しく伝えなければ、営業さんの接客対象から外れてしまう、というのも知っておきたいです。
理由はもちろん、不動産を買える人かどうかが分からないからですね。
とにかく無駄な時間を削って有力なお客さんとなるべく多く時間を使いたい、不動産仲介業者の営業さんはそういう生き物なのです。![]()
登場人物① 不動産仲介業者さんの特徴について
これから初めて不動産を買おうと決めたとして、まずはじめにやる事は、楽待や健美家などの不動産ポータルサイト等を利用するなどして不動産仲介業者さんに会う事だと思います。
あ、不動産仲介業者さんといっても賃貸ではなく売買物件を扱う業者さんですよ?![]()
賃貸は、ミニミニとかアパマンショップのように、賃貸物件に引っ越ししようとしているお客さんが行くところですね。
売買を扱う不動産業者は、賃貸ではなく物件の買いたい人と売りたい人を仲介する、またはその不動産業者さん自身が持っている物件をお客さんに売る事を商売にしています。
そもそも、不動産業者と一言で言ってもいろんな仕事があって業界に馴染みがない人からすると分かりにくいですよね?![]()
ちょっとだけ、ざっくり分類すると・・・
・不動産の賃貸を扱う業者さん
ミニミニやアパマンショップのような会社です。賃貸物件をお客さんの代わりに探して紹介する事で仲介手数料をもらう商売ですね。
・不動産の売買を扱う業者さん(買取、再販)
業者さん自身が不動産を買って、リノベーションなどの付加価値をつけてお客さんに再販する商売です。
・不動産の売買を扱う業者さん(仲介)
業者さん自身は不動産を持たず、不動産を持つ別のオーナーさん(売主)と不動産をこれから買う買主さんを紹介する事で、売買の仲介手数料をもらう商売です。
・不動産管理会社さん
オーナーさんの不動産を管理する事で管理手数料を稼ぐ業者さんです。
管理とは、入居や退去の立会いや契約手続き、原状回復リフォームの段取り、家賃の回収、入居者さんからのクレーム対応などをオーナーさんの代わりに行う事です。
・工事業者さん
退去した後のお部屋の原状回復リフォームや、外壁塗装や屋上防水などの大規模な修繕を行う事で、工事の手数料を稼ぐ業者さんです。
大家さんは書いてないですけど、大家さんは不動産の所有者ですね。その不動産に関する決定権を持っていますね。
これらの業者さんは、1社で(あるいはグループ会社を作って)複数の業務を行うケースもあります。不動産管理会社であり、なおかつ売買の仲介業者でもある、など。
建設業者さんなど他にもありますが、大きくはこれくらいですかね、不動産業者の分類としては。![]()
で、今回は売買を扱う不動産仲介業者さんの特徴についてを書きたいと思います。
彼らは何と言っても、売買が成立した時の仲介手数料をもらうために働いています。
あ、また少し補足ですが、売買の仲介は、売主さんのための仲介と買主さんのための仲介の二つがあります。
売主さんのための仲介は、売主さんの持つ不動産を買ってくれる人を代わりに探して、売買が成功したら売主さんから仲介手数料を受け取ります。
買主さんのための仲介は、買主さんの代わりに物件を探して、買主さんに物件を紹介して、売買が成功したら買主さんから仲介手数料を受け取ります。
そして、これは不思議なのですが売主さんのための仲介と買主さんのための仲介を、同じ仲介業者さんが行うケースがあります。
売主さんと買主さんとでは利益相反なのに、それぞれの仲介を行う、という事が良く行われています。
仲介手数料というのは、売買価格の3%くらい、と宅建業法で上限が決まっています。1000万円の物件を仲介したら、だいたい30万円とちょっとくらいの手数料です。
これは、買主さんと売主さんとでそれぞれから3%という決まりになっていて、買主さんと売主さんの両方を仲介すると、それぞれから3%、つまり6%の仲介手数料が受け取れるわけです。
(買主、売主の両方から手数料をもらう事を両手と言ったりします)
そのため、仲介業者さんは、売主さんと買主さんを同時に仲介したがります。
売主さんはなるべく高く売りたいし、買主さんはなるべく安く買いたいので、利益相反します。
にもかかわらず売主さんと買主さんの味方に同時になるわけです。なんだか、宅建業法の欠陥を感じなくもないですね。笑
少し長くなったのでまた次回!笑![]()
積算価格と収益還元価格を実際の売買でどう活かすのか?②について
収益用アパート・マンションは収益還元法、つまり利回りから逆算して価格が決まっているイメージだと以前に書きました。
同じエリアで木造アパート築25年前後であれば、利回りはこれくらい、という感覚さえあれば割高な金額で間違えて買ってしまうことがあまりなくなる、ということですね!![]()
もう一つ知っておきたいのが、積算価格は土地の評価と建物の評価の合計なのですが、そのうち土地の値段は特にあらかじめ意識しておきたいです。
正直、積算による評価額が高くても収益還元による評価額が低ければ購入の対象にはなりにくいです。![]()
特に地方の物件(田舎の方)では、都心の物件よりも積算価格がかなり高く出るケースがあります。
不動産業者は物件の良いところを特に念押しして説明するので、積算評価が高ければそれを強くアピールしたりします。
ですが、収益還元評価が低かったらいくら積算評価が高くても基本は買ってはいけない物件です。
ただ、同じ積算評価だけが高い物件でも、土地の部分の評価が高い場合は、収益還元評価が低くても購入しても良い物件になり得ます。
なぜでしょうか?
それは、更地(建物が建ってないまっさらな土地)で売る時は、積算評価(=土地値)で実売価格がほぼ決まるからです。
これはつまり、土地値が高ければ建物がどんなにダメになっても、最悪建物を壊して土地だけで売れば土地値で売れる、という事です。
収益還元評価は基本的に物件が古くなればなるほど評価は下がっていきます。築年数が古くなれば家賃が下がるのが普通だからです。
ですが、積算評価の土地の部分は年数が経っても評価は下がりません(建物は評価が下がりますが)。
という事は、物件の築年数がどんなに古くなっても土地値より価値が下がる事はあまりない、という事が言えるわけです。
たまに投資用アパート・マンションが、土地値と同じくらいの金額で売りに出ていたりする事がしばしばあります。
その物件は、更地にして売ればまた同じくらいの値段で売れる可能性が高いわけなので、上物(建物)をタダで買ったのと同じような感覚になるわけです。![]()
もちろん、土地は年数で古くなったりはしないものの、相場なので毎年変動はします。100%同じ値段で売れる、というわけではありません。
ですが、不動産は基本的に土地値より安くなりにくい、これは覚えておくべきですね!
くれぐれも積算評価が高いから買い、という判断はダメですよ!建物評価が高いために積算評価が出ている、という物件もたくさんありますので。
むしろ積算評価のうち建物評価が高いという事は、建物評価は毎年下がっていくので、売却の時に購入時よりも安くしか売れない可能性が高い、というイメージを持つべきなのです。
ちなみに、耐用年数が過ぎた物件は建物評価がないので、意識するのは土地値だけ、ですね!
なるべく土地値が高い物件を買いたいところですが、実際に売られている価格より土地値がかなり低い場合は、出口(売却)もしっかりイメージしておかなければいけません。
例えば、5年後に買う時と同じくらいの収益還元価格で(築が古くなっても家賃があまり変わらなければ収益還元評価も変わらないはず)売る、とか。
20年くらいずっと家賃を十分受け取ってから20年後に土地値で売る(土地は安くても家賃だけで十分利益出る)、とか。。。
とにかく、基本は収益還元法ベースで割高かどうか判断して、積算評価は土地値を重視して見るのと良いと思います。
不動産はずっと保有していると土地値にだんだん近づくイメージを持って、受け取る予定の家賃収入も検討に入れてシミュレーションしてトータルで利益が出るかどうか、というのが購入時点で最も重要な検討内容の一つです!![]()
不動産は土地値が公表されていますし、変動するものの株やFXよりもゆっくりなので、土地値近くの値段で運良く物件が買えればリスクの低い投資ができる、というのが魅力の一つですね!![]()
積算価格と収益還元価格を実際の売買でどう活かすのか?について
積算価格と収益還元価格の求め方が分かったとして、じゃあ実際に物件を探すときにどうやってその理論価格を活かせば良いのでしょうか?
例として、ある小さめのマンション1棟が5000万円で売られていたとします。築25年で年間家賃は満室想定で400万円です。
この例のエリアでは、築20〜30年のマンション(RC)はだいたい利回り10%くらいで売買されているケースが多い事が事前調査で分かっています。
そうすると、収益還元法では、満室想定家賃400万円に利回り10%で割り戻して、4000万円という評価になります。
積算法では、細かい設定はしませんが、路線価や築年数、延べ床面積を参考に計算して、3000万円(土地1000万円、建物2000万円)という評価になりました。
売りに出ている価格・・・5000万円
収益還元法・・・4000万円
積算法・・・3000万円(土地1000万円、建物2000万円)
同じ物件なのにいろんな値段がありますねー。しかもかなり値段に差がありますねー。笑
この例は実は全然極端な例ではないんです。むしろもっと極端に差が開くケースが多々あります。
売られている物件価格は8000万円だけど、積算価格は2000万円みたいな?
大雑把な世界ですよね。![]()
こういうケースの時にどう考えるか?1つの考え方をお話します。
投資用不動産の場合は、収益還元法がベースになる事が多いです。
収益還元法では4000万円が評価額ですから、5000万円では割高なわけです。なので、4000万円以下になるまで値下げできないか交渉してみよう、というふうになるわけです。
不動産の売買では売りに出ている金額からの値下げ交渉は割と当たり前に行われます。
もちろん、条件が素晴らしく良い物件については値下げなどはなく満額で買いの注文(買付けといいます)が入りますけどね。![]()
ところで積算法では3000万円にしかなりませんでした。これでは、仮に4000万円まで値下げが成功しても、銀行評価が3000万円にしかならず融資が下りないかもしれません。
実際は、積算法に近しい別の独自の方法で銀行は物件評価するので3000万円よりも高い評価となって融資が希望通りに出るかもしれません。
あるいは、物件評価自体は4000万円に届かなくても、サラリーマンの給料などで補填できるだろうと判断されて融資が満額出るかもしれません。
ただ、積算価格が実際に購入する価格よりも極端に低い場合、次に別の物件を買うときの融資付けで困る可能性があります。
次回の融資付けの際は再び融資できるか銀行に審査されます。保有物件を評価する時に、積算評価(銀行独自の評価だけど)が借金の残債よりも低くなってしまい、その人の資産全体の評価にマイナスの影響を及ぼす可能性があるからです。
積算の低い物件を買う事で個人属性が低くなってしまうイメージですね。
もう一つ困る点があります。それは、積算価格が低いと、売る時に積算価格の低さが足を引っ張って収益還元法の値付けで売ろうと思っても売れない可能性がある、という事です。
仮に積算価格が極端に低い物件だったけど、自分のサラリーマンの信用なども考慮されて物件を買えた、とします。
でも、売却する時は、次の購入者はまた融資付けをするわけですよね?その購入希望者はあなたと同じように十分なサラリーマンの信用があるかどうか分からないのです。
このワナは、属性が高いと言われる人(年収の高い、大企業や士業など社会的地位が高いとされる人)こそ要注意です。
なぜなら、属性が低い人(この言い方あまり良くないですけどね。分かりやすさ重視でやむを得ず使っています)は、物件評価までもが低かったら融資が下りないからです。
逆にいうと、属性が高いと物件評価が低くても融資がおりてしまうんです。
そうやって無理して融資付けを行ってしまうと、次に高く売ろうとしても、同じように無理して融資が受けられる高属性の人が現れない限り売れない、という事になるわけです。
不動産は結局のところ需要と供給で価格が決まります。自分が属性高くて融資受けられるからといって変な形で融資を受けて買ってしまうと、売却の時に思うように買い手がつかない、その結果安くせざるを得ないという結果になってしまいますね。![]()
スルガ銀行のかぼちゃの馬車問題は知ってますよね?![]()
2、3億円くらいの規模のシェアハウスを、不動産業者とスルガ銀行が組んで、融資とセットで販売していた、というものです。
(ニュースになった大きな問題はここではないですが、主旨が違うので省きます)
そしてそれらの物件の評価は本当は当然低いわけなんです。
スルガ銀行は営業マンが物件評価をゴマかして(審査部も知っていたかどうか、などはさておき)、というのもありますが、さすがに回収出来ないと思いながら融資付けしてるわけではないと思います。
物件評価を購入者の個人評価がカバーできる、という計算があって融資していたんだろうと思うわけです。
つまり、多少不動産投資で損する事はあっても、他にも収入がたくさんあるからそこから補填できるでしょ?って事です。
(銀行員は投資家が儲かるかどうかは興味なくて、給料でもなんでもいいから返済してくれるかどうかが最重要)
実際に、購入者の属性は高く、年収1500万円〜3000万円くらいのエリートサラリーマンが多かったと聞いています。
今回は保証されていたはずの家賃が全く入らなくなる、みたいな事態になってしまったので、いかに年収が高くてもさすがに個人属性でカバーできなかったようです。
が、このシェアハウスは仮に家賃が支払われていたとしても積算法の観点からも購入対象外になりそうな物件です。
(積算法以外の観点でも対象外になりますが)
個人属性で物件評価の低さをカバーすると売却時に困るからです。![]()
ちょっと長くなったので、次回に続く。笑


