レジンの成型テクニックについて | レジン作家 kumaさんのWeblog

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今日はレジンを成型する、つまり固めるテクニックについてお話ししてみますね。

 

レジンはシリコン型に流し入れて固めます。

そのシリコン型は、自作した原形から取るわけですが、あたりまえな話ですが、型取りも成型も、そのテクニックを身に付けるには、一朝一夕では無理ですよね。

やはり経験を積み重ねなければいけませんので、ある程度のテクニックやコツを修得するまでには年数が必要となります。

 

 

今日ご紹介する作品は、今からだいたい20年くらい前に作ったものなのですが、技術的に非常にむずかしい型取りと成型を、初めて取り入れて作った作品です。

 

まずはフォトフレーム。

 

正面

 

 

背面

 

ちょっとわかりにくいですが、裏側に四角の枠で写真をはさむようになっています。

写真は上から差し込みます。

 

 

 

 

一見ごく普通のフォトフレームのように見えますが、これのどこがむずかしいかわかります?

 

もう一度正面の画像をご覧ください。

フォトフレームですから、当然写真を見せる面は透明でなくてはいけませんよね。

緑色のフレームの中に、透明な板状のレジンが入っているのです。

緑色のフレーム部分と、透明な板状の部分との継ぎ目がわからないように成型しています。

 

このフレームは両面型での立体成型、つまり2つの型を合わせて、その中にレジンを流し入れて成型したものなのですが、その透明な板状のレジンを、どうやって中に入れて固めたか? ということなんです。

わかります?

 

 

この成型テクニックを、私は「一体成型」と名付けて呼んでいます。

つまり両面型の中に、別に成型したレジンを入れて、一体に固める、というテクニックですね。

 

この一体成型をマスターしたことで、さらにチャレンジしてみたのが、別の素材を一体に固める、というアイディアです。

 

次はスタンドミラーです。

 

正面

 

 

背面

 

 

 

 

色違い

 

 

中に丸い鏡が入っているのがわかると思いますが、フレーム部分と鏡との継ぎ目がほとんどわかりません。

 

2つの型を合わせて、立てた状態でレジンを流し入れなければいけません。

なぜ鏡を真ん中に設置できるのか?

なぜ鏡の前にレジンがないのか?

というのがこの一体成型のむずかしいところなのですよ。

 

こう書きましても、おそらくなにを言っているのかわからないと思いますし、どうやって成型したのかを、正確に説明できる人はいないと思います。

 

 

でも商品としては失敗作で、フォトスタンドはフレーム部分が薄く、またスタンドが細すぎたので、夏の室内では変形してしまうことがわかり、販売をやめました。

 

スタンドミラーはあまりに成型がむずかしくて、原形制作から完成まで10ヶ月以上かかりましたが、ある問題点が見つかったので、ほとんど売りませんでした。

成型の実験で20個以上はゴミ箱行きになりましたから、大赤字だったわけですが、このテクニックを修得したことで、「なんでもレジンで作れる」という自信がつきましたから、自分にとっては大きな収穫であり、財産となりました。

 

 

さて、どうやって成型したのか、みなさんがんばって考えてみてくださいね。

 

 

 

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