瀬戸内国際芸術祭~4日目前半:大島(国立療養所大島青松園) | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

高松の初めて泊まったビジネスホテル。露天風呂があり、夜と朝、気持ちよく入れて、ついでに琴電にも2区間乗れるし、これはリピート考えてもいいかな、と 思ったものの、朝食は勘弁でした。ツアーと大当たりもありましたが、キャパに追いつかない受け入れはどうでしょう…でした。

予定より30分ほど遅れて出発。
瓦町から、元、京急700系に乗って高松築港駅へ🚃💨

午前中は3年前にも訪問した、大島へ。

3年前の訪問時の日記は↓です。
 



その時は 完全予約制でしたが、今年は予約なしとのこと←珍しく昨日、案内所を訪ねて確認して良かった。桟橋からそのまま(船は無料)乗船して、大島へ🚢💨

ここは、ハンセン氏病の療養施設の島。温暖な瀬戸内海には同様の施設が複数 存在しますね。
そこで、このような大会が開かれ、いろいろな問題を考える意味こそ、トリエンナーレの醍醐味だと思います。そして、ここに来ないとわからないことも!

到着すると、やはり3年前と違うのは、基本指定範囲内の自由行動。でも ガイドツアーがあるというので、それについて解説を聞きながら、30分園内を案内されました。解説、比較してはいけませんが、前回の方が 詳しくされていました(車のナンバーのないことや、八十八ヶ所巡りのことの説明はなかった!)。
今日はお盆で、ちょうど追悼式に当たり、納骨堂の見学はできませんでした。

元、入所者住宅のところ(解剖台の前)で解散。

まずは
os05:つながりの家/海のこだま~やさしい美術プロジェクト
住宅の中に船を入れた展示。
入所者が船で四国本土に渡りたいという願望をあらわしたもの。

そして
『解剖台』
海に打ち捨てられていた、死亡した入所者を、学術的見地という名目で、解剖を行っていた台。



2010年のトリエンナーレの時に、海から引き上げ展示したもの。
今回も 作品としてではなく、療養所の歴史として展示されていました。

os06:歩みきたりて~山川冬樹
遠い彼方の海の映像作品。
それと、らい予防法が廃止された記事や それを想起させる作品たち。



os07:海峡の歌~山川冬樹
海峡により本土と隔てられた ここ、入所者の歌や詩、作文を、本土の小学生が読んだ音が流れ、海峡を泳ぐ取り組みを映した映像作品。



ここから丘を登っていきながら、
os08:リングワンデリング~鴻池朋子
大島の北の山をくるりと一周するトレイル。昭和初期、入所者が切り開いた道とのこと。

↑写真でよく見る風景はこの途中からのもの

ワンデリングの出口の下にある火葬場に立ち寄り。ここは国立療養所で唯一、現役で稼働している火葬場とのことでした。



途中、ヴォーリズ設計事務所が扱った教会に立ち寄り。歴史的建造物指定だそう。


正面に行くと、扉が開いていて、ご自由に、とある。
チャペル内にお邪魔させていただくと、コンパクトで小さな聖堂がありました。


下の道に降りて
os01:青空水族館
os02:森の小径
os03:Nさんの人生・大島70年ー木製便器の部屋ー
~田島征三
01と02は3年前にも観た作品。

Nさんの人生は、新しい展示。田島さんの筆致の鮮やかなデザインの中に、ハンセン氏病で置かれた人の叫びが示された作品。





インパクト大。ハンセン氏病の問題を この施設でも 多様な手段で訴えることができるようになってきた様だ。

os04:稀有の触手~やさしい美術プロジェクト
閉ざされた島と対岸の開かれた世界への 大きな障壁を、住宅あとを利用した作品。障壁は、部屋の境の衣装棚を貫通させていました。



同様の展示、3年前にもあったような… 展示表現を変えてきたのかな?

社会交流館に戻って一休み、そして2つの新作展示を観賞。
os08:物語るテーブルランナーin大島青松園~鴻池朋子
入所者や職員などからの聞き取りの内容を、テーブルマットに編み込んだ作品。布版紙芝居みたいな感じでした。


os08:月着陸~鴻池朋子
強烈な映像作品。作者、鴻池さんの歌の多重録音が、まるで巡礼歌の様。
写真に月の砂漠と浜辺の歌のBGMで作られた映像は、ここの風景と、鳥、海の生き物の構成。最後に、まだ海に打ち捨てられていた『解剖台』の映像で締め。

島の売店で お弁当と飲み物を買って、社会交流館でお昼にしました。
『交流館』なので、入所者の作業の一端を紹介・販売したり、軽食、喫茶も土日だけでなく、会期期間中はできないものだろうか…と考えてしまいました。

これで午前中の大島青松園の訪問、展示は終了。

↑バックに聴こえる『乙女の祈り』は 目が不自由な入所者のための音楽です。島の至る所、オルゴールが聴こえてきます

13:20の船で高松港へ。
5分接続がクリアして、女木島に移動🚢💨
船を鉄道並みに乗り継ぎできるようになってきた😁