瀬戸内国際芸術祭2016(3日目):大島と男木島 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

今年の夏の旅、昨日の記録は(↓)こちらです😉

  


今日は終戦記念日。


朝風呂のあと朝食をしっかりとってスタート。
インフォメーションセンターで、昨日 失敗した大島行きの整理券をもらい、9:20の船で大島へ。


今日は3台の『釣り船』が大島への渡し。救命胴衣を着けての乗船なんて 初めて!


大島は 香川県側の 国立療養所。そのため、船代は無料ですが、島ではガイドの下で歩き、帰りの船も指定される。

到着後、まずは宗教エリアの見学。つまり 供養塔や信仰のためのエリア。



ここまでで、一応の療養所の説明がされていて、島を訪れた人は ハンセン病の隔離政策を知ることとなる。


↑四国八十八箇所のお参りができるよう、八十八の石仏が島内にあります

そして 火葬場の隣にあるモニュメントを見学。



そのモニュメントの下には、お骨に入らなかった灰が埋められているとのこと。


その後、トリエンナーレの展示エリアに。



昭和57年に建てられた 入所者の居住施設を利用したもの。


一番のメインは、田島征三プロデュースによる『青空水族館』




その他、入所者の生活用品を配置した部屋や、海に釣りに出た時の舟を部屋の中央に配置したり、と 限られた中での現代アートづくり。





そんな中、そして建物を1棟撤去したあとの空間に
『解剖台』
がありました。


5年ほど前に近くの海の中から引き上げたとのこと。
確かこの話 テレビでみた覚えがある。
~島で亡くなった入所者は 解剖承諾書を『書かせられ』、死亡すると この台の上で病気の研究目的で解剖する。その時の体液を落とすために 中央に穴が開いているのが、解剖台の特長~


この事実は関係者が口を閉ざしているので、今もってもまったくわからない。
テレビでは、この解剖台は事実隠蔽のため、海になげられたのだろうと言っていた。

そんな歴史からも一時は、らい予防法が廃止になる20年前まで、抹殺されていた。そんな島。
そして驚いたのは、島の中の道を走っている車のナンバーが無いこと。ここの道は 公道ではないとのこと。まだまだ権力の及んでいる所なのだ、を感じました。
因みに、開所時の所長は 警察官の天下り。医師ではないという 事実! で、警察ですからね…

そんなことを思いつつ、11:00に受付に集合。およそ90分の滞在でしたが、感じるものがたくさんありました。終戦後も延々と非人道的なことが普通に行われていたことを身近に感じてしまう場所。

今では この島の変なことは、車にナンバープレートが無いことくらいなのでしょうね。


11:10に また救命胴衣の漁船で高松へ。


高松港に戻ると そのままチケット売り場に並び、12:00発のフェリーで女木島まわりで男木島へ。船は昼の便なのに混雑。


40分ほどで小さな男木島に到着。港の斜面に集落がはりついている。漁業の島。
港の前の案内所から作品だ!


その後、斜面の廃屋を甦らせるべく、それを利用したプロジェクトの数々は、めちゃ愉しいものばかり。

まずは順序に沿って歩く。失敗したのは、船で到着した人たちが同じ流れになるということ!

時間をずらすのも面倒なので、そのまま。

全ての展示~15箇所~を2時間弱で観れるコンパクトさ。ただ 坂道の急登は35℃の最高気温の日には いい運動。

その中でめちゃ気に入ったものは

『アキノリウム』
自動で風を起こしたりしながら 竹を打たせるなどの音を聴くもの。癒され方がハンパじゃない! 時間をずらせば良かったと これはマジで思った…


『部屋の中の部屋』
古い日本家屋の奥に入ると、90°傾いた部屋が現れる。
なにしろ めちゃ 面白すぎ!


『Lighthouse Keeper』
真っ暗な2階に展示された 灯台の模型が素敵だった。



その他印象に残った作品は
『カレードスコープ』
部屋がカレードスコープの模様に!


『オルガン』
パイプが道の上と下に繋がり、そしてそこに望遠鏡も!



『オンバファクトリー』
乳母車、今は老人の杖の代わり。それにペイント。島の中にその乳母車がたくさんあるのが、見たあとにわかった!


『記憶のボトル』
島の人たちの記憶を小さなボトルに詰め込んで…
よくある展示手法だなぁ~


『歩く方向』
海岸に大きな足のついた、何?キノコ? が歩いていく。


↑左に見える島が大島です

小さな島の 家の裏の小道を歩いて、地元の人の目線での風景は とても温かいものでした。

15時の船が出航して行くのを見ながら、次は 島の北の灯台までおよそ2kmのウォーキング。一気に日焼け。

男木島灯台は 総御影石で未塗装という珍しいもの。


ここは 映画『喜びも悲しみも幾年月』の舞台のひとつで、ロケもされたというところ。


とてもしっかりした灯台資料館が併設~旧官舎かな?~しているのが良かったです。

戻ると16:20。17時の男木島からの最終便を待つ待合所は混雑して入れなかったので、外の乗り口にある椅子で待ちました。



そのため一般客の先頭で乗船。出港時には通路まで立ち客のいる混雑。途中の女木島では、150人くらいの積み残しが出ていました。


高松港からホテルに戻る途中に 今日も昼食を抜いたので 早い夕食。昨日、一昨日と違ううどん屋さんに。今日は初めて入るお店。うどんだけで勝負のお店で、ご飯ものはいなり寿司だけ。今日もぶっかけ大を注文すると、やたらでかいのにビックリ!


ここは香川県基準で出てきました。うどんのコシも一番でした。

満腹!

連泊の大浴場つきのホテルに戻り、大きなお風呂に入ってサッパリしてきました。日焼けでヒリヒリです。