みなさまこんにちは(^○^)
冬アニメは佳境に入り、とても盛り上がっています。
選者が楽しんで視聴している作品について簡単に述べる記事、第二弾です。
後半クールに入っても「フリーレン」のおもしろさが際立っていますね。
新作も、おもしろい作品がいくつもありますので、みなさまにもお気に入り作品を探してみてほしいと思います。
この記事でのおすすめは「フリーレン」と「ダンジョン飯」。
そのほか5作品、いずれも見どころのある作品たちです。
では、いってみましょう!
もくじ
葬送のフリーレン
本作の印象は、後半クールもとてもおもしろく、フリーレンとフェルンが大活躍しているのでシュタルクにもがんばってほしいものです。
魔法戦のおもしろさをバラエティー豊かに、立体的に表現して秀逸。
2クールの長丁場ですがじょじょにおもしろくなってくる作品。
なので前半の5~6話あたりで切ってしまった人はぜひ、観なおしてみていただきたいと思います。
視聴を続ける理由は、単純に続きが気になるからです。
大げさにいえば、このような名作をリアルタイムで視聴できることがとても幸福だから。
(前半クールのまとめ)
本作のストーリーは、北部高原へ陸路で行くための、1級魔法使い試験に挑むフリーレンとフェルンの奮闘が見られます。
第1次試験は3名一組のパーティー戦。
課題はシュティレという小鳥を捕獲し3名全員が生き残ること。
まず、小鳥の捕獲自体がきわめて難しく、捕えた後も他パーティーから鳥を守りつつ、弱いメンバーを殺されないようにしなければならないという困難な課題です。
フリーレンはカンネとラヴィーネという優秀だけれど若い魔法使いとパーティーを組みます。
3人で問題を解決していく姿が作画とアニメーションで表現されます。
他パーティーとのシュティレの奪い合いが各所で勃発。
フリーレンが仲間のカンネをサポートするため大技を繰り出すシーンもあり見どころ多数です。
本作のシナリオは、とても濃密であり、多くのキャラクターの持ち味を発揮させながらも、見どころを演出しており高度な完成度をほこります。
それでいて、どこかしらゆったりとした時間が流れるのが本作のすごいところ。
本作のキャラデザは、薄く細い線を最小限使いながらも個性を表現できているところが出色。
フリーレンと組んだ二人のメンバーは知力と可愛らしさが印象に残りました。
派手さはなくむしろ質素なのですが、良い絵を適切な角度と距離から見せるという組み合わせ方がすごいと思います。
本作のアニメーションも繊細な作画をもっともよく見せるということに注力しており、その仕掛けに気付いた後は、本作を観るのが楽しくてたまりません。
バトルシーンでの機敏な動きはありますが、ほとんどのシーンでは必要な動きだけに”制限”しているようです。
本作のOP/EDも楽曲・アニメーションともすばらしいものですが、EDの「Anytime Anywhere」が特に気に入りました。
本作の演技は、CV陣が本作の雰囲気や演出方針をよくつかんでおり高い技能を感じさせるものです。
特に、1級魔法使い試験に入ってからは洗練された演技の連続。
種崎さんの演技も冴えわたっていますね。
もしご覧になっていない人がいたら、18話から21話の第1次試験を試しにご覧になってみてください。
そして気に入っていただけたら、1話から追い上げ視聴をぜひ!
最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。
本作は、タイトルこそ貧弱ですが今季一の掘り出し物作品かもしれません。
可憐な少女が理不尽な理由から故郷を追われ、たった一人で困難な旅に出るストーリー。
追手から逃れるため自ら断髪し、名を捨て、少年アイビー(CV鈴木愛奈さん)として逃げまどいます。
本作のおすすめ度はふつうです。
掘り出し物が好きな人、あるいは鈴木愛奈さんの演技や歌唱が好きな人はぜひご覧ください。
視聴を続ける理由は、アイビーの行く末が気になるからです。
本作のキャラデザは可愛らしさと健気さを重視したもの。
この姿で一人ぼっちで旅をしていたら応援したくなる人が多いのではないでしょうか。
特に、出会ったばかりのソラがいなくなってしまったと思ったところは、あまりにかわいそうで選者も泣きそうになりましたよ。
神託によってスキルの種類と星の数(スキルの強度に影響)が下される世界で異端ともいえる”星無し”となってしまったヒロインには、転生者という秘密があります。
しかし、アイビー本人はうっすらとしか自覚しておらず、前世の人格または記憶が時々、チリン♪というチャイムとともに”ひらめき”をもたらすのでした。
これは、おもしろいキャラ設定だと思います。
反対に、ヒロインを迫害する側に回ってしまった、ヒロインの家族たちの事情がいま一つよくわかりません。
せめてお母さんぐらいは娘をかばったり守ったりするものじゃないでしょうか。
キャラ設定ではありませんが、旅の先々に”捨て場”があり、ヒロインはいろいろなものを回収しています。
しかし、結構使えそうな物が大量に捨てられているようであり、なぜそのような場所があって誰が捨てているのか説明がほしいところです。
本作の作画はさわやかできれいな方だと思います。
色づかいもいいですね。
作風は独特だと思いますが嫌味な感じはありません。
本作のアニメーションはほどほどの動きで、ヒロインの可愛らしさを動作で表現しているシーンもありなかなかいいですね。
玄人はだしの歌声を持つ声優さんはけっこういますが、鈴木さんはそれらとは一線を画すプロの歌唱力を披露しています。
ぜひ、下記のリンクから試聴してみてください。
本作の様子や作画なども分かると思います。
本作では、鈴木さんのけなげでまじめな演技がとても良いです。
鈴木さんがこれまで演じたキャラとして、小原マリー(ラブライブ!!サンシャイン!!)、ヨッシー(長瀞さん)、そして”邪神ちゃん”などです。
もともと演技力には定評のある声優さんですので安心して観ていられます。
ヒロインが悪者と戦う場面で無謀なドロップキックをかまさないか心配ですが、まあそれはないでしょう。
本作の制作はSTUDIO MASSKET
単体での制作はあまりしていないスタジオですが、有名作品の各話ごとのグロス請けなど多数あり、実績は十分あるようです。
本作の良い点は、不遇なヒロインが努力して立ち上がり、たった一人で困難に立ち向かっていく作品であること。
これは王道ストーリーであり、どこか懐かしいものに感じられます。
それに、鈴木さんの演技とOP歌唱が大変すばらしいことをあげておきましょう。
邪神ちゃんのイメージとは180度ちがいますので、驚きつつお楽しみください。
佐々木とピーちゃん
本作の印象は、ビジネスマン向けの異世界・魔法ファンタジーです。
本作のもっともおもしろいところは、佐々木とピーちゃんによる、”商談と経営”ですので。
異世界からきて文鳥に生まれ変わった転生賢者(ピーちゃん、CVあおちゃん)と人柄のよい商社マン(佐々木、CV杉田氏)とのストーリーです。
賢者の能力で異世界と現世界を行き来するというのは目新しい物語ではないでしょうか。
召喚でも転生でもないので、現世界のテクノロジーや常識を異世界に持ち込んでも不自然さがないのです。
そして、佐々木の才覚と誠実な人柄によって、異世界・現世界双方に拠点と信頼の輪を作っていくところが本作の魅力となっています。
本作のおすすめ度は高めです。
ストーリーがおもしろく、落ち着いた雰囲気で進みますし、けっこうな大事件も起こりますけれど、佐々木とピーちゃんのコンビネーションでわかりやすい解決をみますのでスッキリします。
本作はすでに”良作”の段階に達しておりますので安心してご覧ください。
視聴を続ける理由は、主人公コンビに好感がもてますし、ストーリーがおもしろいからです。
ピーちゃんの正体を知る人がじょじょに増えており、ふくらみのある味のよいシナリオとなってきました。
本作のキャラデザは、味のあるもので見慣れてくるとほんとうに個性を良く表わしていますね。
佐々木は中年男性であり、デザインの難しさがあると思いますが、時に優しく、ピーちゃんの可愛さにデレるものの、肝心な場面では優秀なビジネスマンの顔も見せてくれます。
ピーちゃんの方は、かわいい文鳥ですが、いろいろな表情をみせてくれて、こちらも楽しくなります。
ピーちゃん名言「我が名はピエルカルロ。異界の徒にして星の賢者」
「金がないのであれば稼げばいい」
世界観や魔法の表現もいいですね。
本作のアニメーションは過不足なく動かしていて、視聴に違和感はないです。
ものすごくいいというわけではありませんが必要十分といえるでしょう。
本作の演技は佐々木に杉田氏、ピーちゃんにあおちゃんという配役で、ある意味夢のタッグ。
女性キャラに、鬼頭さん、高橋りえりー、大空さんに富田さんと演技派をそろえています。
異世界やファンタジー世界の表現に定評がありますね。
近年の制作作品に「ぼうふり1・2」「暗殺貴族」「はめふら」など。
本作の良くない点は、劇伴がちょっと陳腐に感じること。
ときおり、いい加減なものが描かれていると思うところ。
たとえば、4話の敵軍野営地とか5話の墜落した飛行機など。
本作の良い点は、意外な設定が楽しいところ。
主人公コンビの活躍が痛快なところ。
外科医エリーゼ
本作の第一印象は、石川由依さんの演技がとてもいいと思ったことです。
石川さんといえば、ヴァイオレット(エヴァーガーデン)であったりミカサ(進撃)といった大役が思い浮かぶと思いますが、選者が真っ先に連想するのはセイ(聖女の魔力は万能です)ですね。
石川さんのほんとうの持ち味を存分に活かしたものだと思います。
本作でも、とても感じの良い演技でヒロインとして作品を引っ張っていますね。
本作のおすすめ度は、ふつうです。
人生をやり直し、転生してもう一度立派な医師となることが本作のテーマとなります。
ある意味、見慣れたシチューエーション、使いまわされたテーマですので驚きこそないですが、本作の場合は、異世界・現世界を生まれ変わることによって行き来します。
しかも、同じ人物(エリーゼ)の人生をやり直すというタイムループの要素もあるのです。
そして、前世の、前々世の記憶を鮮明に持ち続けているのが特徴かもしれません。
本作のストーリーを少し分かりやすく知るため、公式の主人公キャラ紹介から引用してみます。
「1回目の人生で悪女皇后として処刑され、『高本 葵』に生まれ変わったときは、前世での過ちを精算すべく外科医となって人に尽くす。
再び『エリーゼ』に転生したあとは、同じ悲劇を繰り返すまいと大奮闘。
心優しく真面目な性格で自分より周りを優先することもあるが、意外にたくましい一面を持っており、自分で決めたことは最後まで成し遂げる可憐な少女」(引用終わり)
この転生とループによって大きなメリットがうまれました。
すなわち、現世界の先進的な医学知識がエリーゼによって異世界に持ち込まれたのです。
本作のシナリオは、原作漫画のおかげと思いますが、とてもよくまとまっており、興味深いものに仕上がっています。
少し心配なのは、作画やアニメーションですが、なんとか最終回までもちこらえてほしいものです。
本作のキャラデザは、可愛らしいだけでなく毅然として理知的なエリーゼのデザインがいいと思います。
その他では、エリーゼの理解者であるロマノフ国王がとてもいいですね。
本作の作画は、3話まで観た限りでは、なんとか視聴可能な範囲。
止まった一枚絵ならそれほどひどくもないのですが、ちょっとしたシーンで手抜きなのか、間に合わないのか、下手なのかわかりませんが粗さが目立ちます。
本作のアニメーションは最小限の動きでなんとかしようというもの。
原作漫画を活かしているなら、それはそれで”動く漫画”に徹してほしいものです。
本作のOPは石川さんのキャラソンでよい雰囲気ですね。
ただ、本作の制作はMAHO FILMであるため、いつおかしなことになっても不思議ではないです。
1話からすでにプアな部分が散見されます。
一番駄目だなと思うのは、大病院とか通りとか空港において主人公たち以外無人であったり、ちらほらしか人がいないところ。
また、3話では床ずれの描写が適当すぎてしょぼいです(グロイ描写を避けたのかもしれませんが、床ずれの箇所すらおかしいと思います)
良いストーリーなのに、ほかに請けてくれるところはなかったのかと思うと残念ですね。
製作サイドが強欲なのか、逆にお金がないのかわかりませんがいずれにしても情けないと思います。
本作の良い点は、興味深いストーリーとヒロインの情熱的な生き方。
石川さんの演技は回を追うごとに良くなっており、今後が楽しみです。
ゆびさきと恋々
本作の印象は、おしゃれでありながらあたたか味を感じさせるキャラデザがいいと思いました。
冗談交じりにいうと、イケメンなら何をしても許されるのか、という作品です。
いやいや、初対面の女子のアタマをなでなでしないでしょう、ふつう(ブサメンがそんなことをしようものなら、すぐに通報され、ちかん扱いされることでしょう)
とはいえ、ブサメンである選者すら思わず凝視してしまうぐらいかっこいいイケメン・逸臣(いつおみ、CV宮崎さん)がヒロインといい関係になる本作。
まじめなはなしに戻りますと、主人公である雪(CV諸星さん)に聴覚障がいがあり、コミュニケーション手段の一つは手話。
出会いのシーンでも手話がとても印象に残りました。
要所要所で、手話がアニメーションにより表現されますが、とてもよいですね。
大げさにいえば、アニメってやっぱりいいなと思わせてくれます。
指先が表現する”思い”が受け手の心に直接伝わってくるようです。
本作のおすすめ度は、ふつうです。
ラブをテーマにした作品が好きな人なら見ておいて損はしないと思います。
主人公カップルのキャラデザにグッときた人もいるでしょう。
公式から本作のイントロダクションを引用します。
「聴覚障がいのある女の子・雪と世界を旅する大学の先輩・逸臣のピュアラブストーリーがはじまる。」(引用終わり)
視聴を続ける理由は、上質な作品と思えるからです。
センシティブな内容を含みますが、とても丁寧に描いていて好印象。
本作のキャラデザはセンスの良いものであり、男子はイケメンでカッコいいだけじゃなく人懐こく、ヒロインは純情で可憐です。
鼻と口唇の描き方に本作のキャラデザの特徴があり、あたたか味のある人物像を表現できていますね。
本作の作画は良好です。
丁寧さとぬくもりを感じさせてくれますね。
本作のアニメーションも手話のシーンだけでなく、キャラクターの表情や動作、目つきにこだわりを持っていると感じます。
かなりよい仕上がりです。
とくに女性陣は、ヒロイン・雪に諸星さん、その友人・りんにえーでちゃん、恋のライバル・エマに恋愛ドラマの達人なおぼうと実力派ぞろいです。
この3人ならだれがどの役をやってもはまりそうですね。
選者はえーでちゃんの雪や、なおぼうの雪も聴いてみたかったように思います。
堅実な作風で、最近の制作作品に「本好き」「かくしごと」など。
本作の良くない点、というほどでもないですが雪の幼なじみ桜史(おうし)にも何とか幸せになってほしいものだと思います。
ダンジョン飯
本作の印象は、本格的なダンジョン攻略ファンタジーでありながら笑いもあってとてもおもしろい作品。
ダンジョンの中の魔物を現地調達で食べてしまうことがテーマですが、”その発想はあった”と思います。
「とんスキ」という先例もありますし。
おもしろさと完成度で今季覇権をうかがう勢いがあります(”フリーレン”が強敵すぎますが)
本作のおすすめ度は高いです。
冒険ファンタジーが好きな人ならぜひどうぞ。
視聴を続ける理由は、とても楽しい作品だからです。
それにマルシル役の千本木さんがおもしろすぎますね(このあたりは”天国大魔境”を思い出させます)
思えば、”甲鉄城のカバネリ(16年春)”で「無名」を演じていたころから、一味違う素質をかもし出していましたよね。
冒険ものなら千本木彩花(せんぼんぎ さやか)という勇名をとどろかせているものと思います。
本作のストーリーは、ライオスをリーダーとする冒険者一行はダンジョン深部でレッドドラゴンと遭遇、苦戦します。
そのさなか、ライオスを助けようとした妹のファリン(CVはやみん)がレッドドラゴンに呑みこまれてしまうのでした(仮に、死亡した場合も蘇生魔法で助かる場合もあるらしい)
ファリンが消化されるまでにレッドドラゴン(休眠してるらしい)を倒し、救出するため、ライオスたちは再度、ダンジョン攻略に進んだものの、食料が尽きたため現地調達した魔物を調理することに。
ライオスはこの魔獣調理を前からやってみたかったようですね。
そこに”魔物食”の研究家センシが現れ、彼の助力を得ながらストーリーが進んでいるところ。
本作のシナリオは、ダンジョンという特殊な空間をうまく表現しており、アクションシーンも調理・食事シーンも見事に描いています。
危険をともなう冒険ですが、前向きな努力を積み重ねるところもいいですね。
センシも含めたパーティーメンバーの軽快なやり取りがけっこう濃いです。
本作のキャラデザは、親しみやすく表情豊かなものに仕上がっています。
どこかなつかしい雰囲気のするデザインでもありますね。
本作の作画はとても良いと思います。
立体的であり遠近感もきちんと表現されており、素晴らしい仕上がりです。
色づかいも落ち着いていて、どこかほのぼの感があります。
キャラの動きや表情もいいですね。
バトルシーンはTRRIGERらしく力強く、迫力のあるもの。
日常シーンや調理シーン、食事のシーンも臨場感がありいいと思います。
演技面は、千本木さんをはじめパーティーメンバーの演技力を高く評価したいと思います。
ところで、選者は原作未読ですが、ファリン役にはやみんが起用されていますので、このまま”消化”されるってこともないんでしょう?
アクションシーンに定評のある制作会社で最近の作品では「GRIDMAN」「BNA ビー・エヌ・エー」など。
「キルラキル」とかなつかしいですね。
本作の良い点、アニメとして総合点が高いことと、とにかくおもしろいこと。
ところどころ、笑いが散りばめられています。
この後の展開が楽しみで、次回が待ち遠しいです。
遊び心が感じられ、楽しくなってくる作品ですね。
本作は2クール構成であることが公式からアナウンスされており、今から追い上げ視聴しても最新話視聴に十分間に合うでしょう。
未視聴のみなさま、ぜひ、本作をお試しください!
魔女と野獣
本作の印象は、作画がハイセンスでとてもきれいだなと思いました。
それに、主人公コンビの凸凹ぶりがなかなかいいです。
選者は、元気で喧嘩っ早いヒロインが気に入りました。
ダリフラに出てくるゼロツーみたいな感じです。
本作の公式イントロダクションによると「華麗にして苛烈なダークファンタジー」
打倒すべきは魔女であり、(正義かどうかはともかく)魔女と戦う側に主人公たちはいます。
バトルシーンは華々しいですが、魔女が引き起こす凄惨な犯罪行為の表現もあり、苦手な人もいると思うからです。
視聴を続ける理由は、直情径行のヒロイン(といっていいかわかりませんが)ギド(CV大地葉さん)が元気すぎておもしろいから。
ギドがいくら暴れても、ののしっても平然と受け流す相棒のアシャフ(CV森川さん)がスマートすぎてかっこいいかもしれません。
森川さんといえば、メイドインアビスの黎明卿ボンドルドもそうですが、ほんとうに妖しい役が上手いです。
本作のシナリオは、一つのエピソードを2話程度で進めています。
原作は、月間ヤングマガジンで連載されたものであり、ストーリー展開がこなれていておもしろいです。
魔術描写やバトルシーンもなかなかいいと思います。
また、魔女や魔術についての描写も、黒魔術や魔女狩りをテーマとした文献や資料を参考にしているのではないかと思われるふしがありますね。
ひじょうにそういう場面の絵が凝っている印象を受けます。
本作のキャラデザは、シャープでありながら人目を惹きつけるもの。
主人公コンビがいい例ですが、ひじょうにドレッシーでありながら、底しれぬ「悪」や「闇」の部分を感じさせていて、気に入りました。
しかも、ギドの方は粗暴なだけでなく稚気や愛嬌を感じさせもする優れものといえます。
本作のキャラ設定は、「魔響教団」という団体に所属する主人公コンビが魔術絡みの事件に派遣されるというエピソードが続きます。
ギドのほうは、自分を呪った魔女に激しい憎悪と敵意を抱えているという設定です。
事件を引き起こす側にもそれなりの事情はあるようですね。
本作の作画は、美麗ですが、色づかいが落ち着いていてとてもいい感じです。
かなり力の入った仕上がりになっています。
本作のアニメーションもバトルシーンを中心に、とてもよく動かしていますね。
魔法戦の描写はもちろん、ギドの打撃戦も力強さが表現されていて、今季の中でも上位ではないでしょうか。
本作の演技はベテランを効果的に配置し、聴きごたえがあり、外国映画の日本語版吹き替えのような趣きすらあります。
ギドを演じている大地葉さんといえば、いろいろな役を演じて楽しませてくれる声優さんです。
最近では、チェンソーマンで敵役(沢渡)をやってみたり、不徳のギルドでトキシッコを演じたりしています。
比較的新興ですが、水準以上の技術をもっているようです。
最近の制作作品では「天才王子の赤字国家再生術」など。
本作の良い点は、ダークファンタジー作品としてかなりのものに仕上がっていること。
それでいて、主人公コンビが魅力的で、見飽きないこと。