刺青和彫 4 | 黄色い涙〜Storm〜

黄色い涙〜Storm〜

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黄担当で大宮をひどく拗らせてお話書いてます(。-ㅅ-。)
はじめましての方はテーマ→蓮のトリセツの必読を!

物語の1番最初はこちら







先にこちらをお読みください














※妄想中








4 和也






嫉妬 ━━━




たった…

たったそれだけの仕草に


さっきまで

智兄のとなりにいるという

幸せな時間をも掻き消してしまう


嫉妬に狂う


僕は

四つん這いになり

ゆっくりとその絵の前に座る


スーッと

乾ききらない絵を

指でなぞる


普段なら絶対にしない

智の絵、道具すべてにおいて

大事にしてるものに

勝手に触れることはしない


"別にかまわねぇよ"


智兄はいつもそういう


だけど

僕は触ったりしなかった


今日は感情が抑えられない…


触れた指先が

黒く汚れていく


絵も

同じように

滲む…


絵が触れたからなのか

瞳に涙がたまってしまったからなのか


どうしょうもない

気持ちが押し寄せてくる


智兄が

大切にしているそれを

僕が汚してしまった


自分が許せない…


伝説の花魁が綺麗に描かれてる

その絵は

智兄の才能だ


綺麗に描かかれてしまうだけに

憎らしく


ぐしゃっと

気持ちのまま

強く絵を握ってしまった


ぐちゃぐちゃに

破り、引き裂いてしまいたい


苦しい

どうしたら…


"智兄はこの人が好き?"


"僕のことどう思ってる?"


言葉にできない思いが溢れる


嫉妬に狂って

大切な絵を

こんなふうにしてしまう僕のことを


「ふっ、くっ…ふぇ、ふぇ」


ぐしゃっとした絵を

自分の顔にあてて

溢れてきてしまう

嗚咽する

涙をどうしょうもできない


こんなこと

したいわけじゃない


だけど、どうも今日は


それが

抑えられない


もうこうなると

ずっと

気になっていたことも

気になりだしてしまう


絵と同じように

智兄のする行動


絵を描きながら

無意識にだろう

自分の左内ももに

描かれてる

スミレにも

優しく触れるんだ


ねぇ?

そのスミレも

この絵の花魁を思って彫ったの?


いつの間に?


知らぬ間に

描かれていた


智兄の綺麗な脚の

スミレの花の理由が知りたい…




※ララァさんのお写真









続く






次は和子ちゃんのお部屋

11時26分