恋は勢い
それはテニス部に入ることだ。
昔から占いが好きで、「運命」とか自分が気分良くなれる物は単純だから信じてしまう。
実はテニスに決めたのもそのせい。
小学校の頃、よく弟と一緒に田舎の滋賀に遊びに行ったんだけど、(プロフィールにも載せてるけど私が生まれたのは滋賀。実際に育ったのは関東だけどね)偶然新幹線で隣に乗ったおばちゃんと仲良くなって
「あなた、テニスやった方がいいわよ」
って、なんの脈略もなく言われたから。
それからずーっと、やりたいなあって思っていたんだけど、
足の火傷がネックでスコート(テニスのスカート)が履けなかった。
でも、いつか…
チャンスは意外な所からやってきた。
高校生になると、体育の時間はジャージになった。
得意のストレッチを思いっきりできる!
私の時代が来た(笑)
バリバリ、文化系の私は投稿初日の自己紹介の日に宣言した。
「テニス部に入る予定です」
うちの高校はテニス部がそこそこいい成績を出していて、軟式テニス部の経験者か同じ程度の運動経験者が入る人の殆どだったが
好きなので、何も耳に入らない。
早くも仮入部初日から五キロのマラソンが練習メニューになった。これは止めさせるためのふるいになる。
負けるもんかっ
土曜日は大学生と同じく学食を使わせて貰えるので、定食を注文。
かなりの量なのだが、これが丁度よくなるくらいの運動量をやらなければ強くなれない。
胃をパンパンに膨らませながら、何とか食べきり、ひっくり返りそうになりながらも、ひたすら道路を走る

う~、胃と横っ腹が苦しい。。
これだけじゃなく、スクワット、腹筋、背筋が百回ずつ。それからテニスの素振りと乱打がやっとやらせてもらえるのである。雨の日は、走る場所が道路から校舎の階段に変わるだけで、何とか二週間やりきった所でメニューは終わった。
二週間前文化系だったとは誰も気付かない体になっていた。帰ってからも近所で壁うちをやっていたからだ。
いつの間にか、人を愛するよりもテニスを愛し始めていた。テニスがなければ生きられないほどに…俗にいう、依存症だ。
眠るときはラケットを枕元に起き、毎日肌身離さず持ち歩いていた。だけど万年補欠のビリから二番目。きっと、練習でクタクタだったのと、その私が持っていたラケットが男性用の重いラケットだったからだ。しかし持久力はついた。お陰様でマラソンは部活内で一番早くなった

変わらない笑顔
最後に一つだけ…
私は近くの焼き鳥屋に向かった。
彼がよく行くと塾の休み時間話していた店だ。
雨が降ってきた
私は傘を差して,駆け足で向かった。
今日は3月最後の日曜日。これを逃せば塾も全て終わってしまったし、他県の高校へ受かった彼と会える日はないだろう。
勇気がなくて、最後の授業の日、何も言えなかった。
その時は仕方ないと思ったけど、
本当にこれっきり、そう思うと無性に寂しくなった。だから
最後の手紙にこう書いた。
[もう会えないなんて寂しいね。また引っ越しても連絡頂戴ね!]
最後の最後まで大好きと言えない私。
ダメだなあ。
でも、これを渡したらきっと分かってくれるはず。
肝心のあの人に渡すんだ。
もうここまできたからには願掛けしよう。
会えたら”好きです”と伝える。
そう思って、焼き鳥やをふと見ると、いつも平日は空いてない屋台なのに今日は空いていた。
いつみても空いてないからつぶれたんじゃないかと思ってたんだけど・・・そして、そこに…
傘を差したあの人が立ってた。ちょっと小雨になって傘を上に上げて、注文をしている、あの人。
「おーい、K君」
「あ、どうしたの?こんなところで」
何事も無いように笑った。いつものあの人だった。
「これ渡したくて・・・もう埼玉行っちゃうんでしょ?」
「行かないよ。」
「え…だって、受かったって行ったじゃん。…だから、手紙書いたのに。」
そう言いながら、嘘みたいな言葉に、胸が高鳴った。なきそうなくらい嬉しくて。
「受かったよ、でも引っ越さないよ。」
「・・・まあ、いいっか。せっかく書いたし、これ。あげるね。後で読んでね^^」
(結局言えないんだよね~
)
それだけ言って帰ることにした。
「それじゃあね~!!」
それからまもなく、塾には新しく高校の部も出来て、私達は続けて通うことになった。
でも神様って本当にいるんだなあ、
あの人と会えただけでも奇跡なのに
離れ離れにならないだけでなく…又毎日会える、なんて凄いことなんだろう!
伝えられなくても、そばにいるだけで幸せ![]()
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高校いったら、あの人は野球を頑張るらしい。
それなら、私もずっと憧れてたテニスを頑張ろう♪
そして振り向かせよう
私の片思いはまだまだ続く…
教室に戻ってから
何であんなことしちゃったんだろう。
たまたま塾の教室には先生と学校のクラスメートの男子がいて、私を見て声を掛けてくれた。
「大丈夫だよ~。俺達が何でも聞いてあげるからさ~。元気出して。」
みんなの笑顔で救われた。
今まで女の子としかあまり話したことなかったから今まで全然分かんなかったけど、男の子も意外と優しいんだなあと思った。この時がきっかけで男の子の友達が何人かできる。普段他の子には相談できなかったことも、彼等には言えたり、親身に相談に乗ってくれた。ちょうど妹みたいな感じに思われていたんだと思う。
その証拠にある時、みんなでアルバムをうちから持ってきて、どの子がカワイイとか話していた。
「このクラスには良い奴いないなあ~。こいつなんか最悪っしょ~。いつも睨んでくる。」
「あ~、それは○○のこときっと怖いからじゃないのかな~。」
完全に私の存在が女ってこと忘れてる。私は解説係。ここにいる男の子、ほとんどみ~んなかっこよくて、話したってだけでみんな羨ましがるのに…はあっ。
「ね~え!私は(笑)」
「はいはい、カワイイ、カワイイと。さて次」
酷すぎる~、でも友達としての方が付き合うなら一番いいなあと、心から感じているから文句もない。ただ一人、性格のせいなのか、変なあだなじゃなくてさん付けで呼んでくれたり、真面目な対応をしてくれる男の子に又しても、「いいなあ」と恋心を抱いてしまう私。すっかり傷は癒されていた。そうして振り出しに戻り、片思いは続く…