高齢親の囲い込み解消コンサルタント 白岩俊正、公認会計士・税理士です。

 

高齢になって子どもの介護を受けるようになった親を、子どもたちの一人が囲い込み、他の子どもたち(きょうだい)に会わせないようにしている方(高齢親の囲い込み)でお困りの方のご支援をしています。

 

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19.  “もう遅い”と諦めかけているあなたへ―親に会えないあなたの「心の声」に応えるために―

 

「もう遅いですよね。親に会えないまま何年も経ってしまいました……」

 

これは、私のもとに寄せられるご相談のなかで、もっとも切ない言葉のひとつです。
話し手の声には、悔しさと諦め、そして深い悲しみがにじんでいます。

 

あなたも、そんな気持ちを抱えてこの記事に辿り着いたのかもしれません。
たしかに時間は戻せません。親と過ごせる時間は有限であり、奪われた時間の重みは計り知れません。

 

でも、それでも、私はお伝えしたいのです。

「“もう遅い”は、あなたの心を黙らせる言葉であって、真実ではありません」

 

 

 

「もう遅い」と思ってしまう理由

 

多くの方が「もう遅い」と思ってしまうのは、こんな理由からです。

  • 親が高齢で、認知症も進んでいると聞かされた
  • 兄弟姉妹との関係が完全に壊れた
  • 法的な対処(例えば調停や訴訟)を考えるには、時間もお金も気力も残っていない
  • 親に自分のことを忘れられている気がして怖い

そして何より、「親に会いたい」と願い続けてきた年月が、自分を傷つけてきたからです。

本当は大切にしていた思いなのに、それを持ち続けるほど心がすり減っていく――
 

そのつらさに耐えきれず、「もう遅い」と自分に言い聞かせてしまう。
そのお気持ち、私には痛いほど伝わってきます。

 

 

それでも「遅くはない」と言える根拠

 

それでも私が「遅くありません」と申し上げるのは、希望的観測ではありません。
専門家として、いくつもの事例を見てきたからこそ断言できることがあります。

 

1. 親の意思は、見えなくても存在している

 

たとえ親が認知症になっていたとしても、「〇〇には会わせないでくれ」という言葉が本当に親の意思なのか、慎重に見極める必要があります。

 

中には、囲い込んでいるきょうだいが、「親はあなたに会いたくないと言ってる」と伝えているだけで、実際には本人はそんなことを一言も言っていないケースもあります。

 

親の意思がきちんと確認できていないまま、「もう無理だ」と思い込んでしまうのは、非常にもったいないのです。

 

 

2. 法的手段は「最後の砦」であり「入口」でもある

 

確かに、成年後見や調停などはハードルが高く、心理的にも大きな負担が伴います。
ですが、逆に言えばそれらの制度は、「会えない」という異常な状況を打開するために設けられている“最後の砦”です。

 

最近では、「親と面会できないこと自体が、法的に問題になりうる」という認識も、家裁や後見人の間で少しずつ浸透してきています。

それに、必ずしも裁判所で争う必要があるとは限りません。
 

私の支援してきた事例では、書面のやりとりや専門家からの介入だけで、きょうだいの態度が変わり、面会の道が開けたケースもあります。

つまり「遅くない」とは、「できることが残されている」という意味でもあるのです。

 

 

 

何よりも大事なのは「あなたの思い」

 

忘れないでほしいのは、あなたが今でも親のことを思い、「会いたい」と願っていること自体が、とても尊く、大切なことだということです。

 

周囲の人は「もう忘れなよ」「あなたの人生を生きなよ」と言うかもしれません。
たしかに、親に会えないことをずっと引きずって生きるのは苦しいことです。

 

でも、心の中にある“会いたかった”という思いを押し殺すのもまた、長い人生のなかで自分を見失ってしまう原因になります。

親と再会できるかどうかだけでなく、


「自分は会いたかったんだ」と、自分自身が認めてあげることが、癒しの第一歩なのです。

 

 

道は「今ここ」から開ける

 

あなたがこの記事をここまで読んでくださったということは、本当は、どこかでまだ諦めたくないと思っているのではないでしょうか。

 

たとえ今すぐに行動できなくても構いません。
その気持ちを「なかったこと」にしないであげてください。

 

そして、少しでも「動いてみようかな」と思えたなら、こんな行動から始めてみてください。

  • 親の介護施設や医療機関の情報を調べてみる
  • 昔の写真を見返して、親との思い出を振り返ってみる
  • 面会交流について、専門家の意見を聞いてみる
  • 今の自分の気持ちを、紙に書いてみる

こうした小さな一歩が、やがて「もう遅い」と思っていた心の扉を、そっと開いてくれることもあるのです。

 
 

 

最後に:あなたは独りではありません

 

高齢親を囲い込まれ、長年会えないまま過ごしてきた方は、全国に少なくありません。
「兄弟と争いたくない」「親が苦しまないか不安」――
 

その優しさが、かえってあなたを長く苦しめてきたことでしょう。

でも、あなたの苦しみは、あなたのせいではありません。


そしてその想いに、私は心から寄り添いたいと願っています。

どうか今日を「諦める日」ではなく、「何かが変わり始める日」にしてみてください。

それは、きっと遅くありません。

 


 

高齢親の囲い込み問題に悩む方へ――
 

私たちは「親は家族みんなのもの」という信念のもと、親子の再会を支援する活動を行っています。
どうぞ、ひとりで抱え込まず、お気軽にご相談ください。

 

 

 

ブログのご紹介

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1. 自己愛性ハラスメント対策室  ~ 感情的な人に振り回されている方向け~

2. 高齢親の囲い込み 解放アドバイザー  ~ 介護が必要になった高齢親が自分以外のきょうだいに囲い込まれて会えなくなった方へ~

3. 家族心理学・家族療法スクール オンライン ~ 家族関係に悩む方や支援職のための学びの場。家族との距離の取り方や関係性の見直しに役立つ知恵を、心理学の視点から発信

 

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