準大手私鉄は民間鉄道事業者のうち、
大手私鉄に準ずる規模を有する私鉄のことで、
国土交通省鉄道局などの統計資料なども準大手私鉄の分類を使用する。
2025年3月31日現在、
東証一部上場の新京成、大証一部に上場の山陽電鉄、
第三セクターである泉北高速鉄道、北大阪急行電鉄、
神戸高速鉄道の5社となっている。
新京成電鉄
京成電鉄の子会社で、鉄道連隊が敷設した演習線を転用して開業した。
新京成線/京成津田沼-松戸26.5km
泉北高速鉄道/大阪府都市開発
大阪府都市開発は大阪府が49%の株式を所有する第三セクターで、
大阪府下で流通センターや泉北高速鉄道を運営していた。
2014年7月1日に南海電鉄が株式を取得し、子会社化した。
泉北高速鉄道線/中百舌鳥-和泉中央14.3km
北大阪急行電鉄
大阪市営地下鉄御堂筋線の延長線として、江坂から千里中央を結ぶ鉄道のため、
阪急電鉄や大阪市などの出資で作られた第三セクターで、
2024年3月23日に千里中央から箕面萱野まで延伸された。
南北線/江坂-箕面萱野8.4km
神戸高速鉄道
神戸市内にターミナルを持つ4つの鉄道を接続させるために、
神戸市が中心に阪急電鉄、阪神電気鉄道、山陽電気鉄道、神戸電鉄が、
等分出資して誕生した第三セクターで、路線と駅のみ所有している。
東西線/山陽西代-阪急三宮間5.7km、高速神戸-阪神元町間1.5km
南北線/新開地-神鉄湊川駅間0.4km
北神急行電鉄北神線/新神戸-谷上駅間7.5km
山陽電気鉄道
旧・兵庫電気軌道と旧・神戸姫路電気鉄道が母体となって誕生した、
大証1部上場の準大手私鉄である。
本線/西代-山陽姫路 54.7km
網干線/飾磨-山陽網干 8.5km
その中で、新京成電鉄と泉北高速鉄道が、
2025年4月1日に親会社に吸収合併し、消滅する予定になっている。
新京成電鉄は京成電鉄に吸収合併、路線は京成松戸線となる。
泉北高速鉄道は南海電気鉄道に吸収合併、路線は南海電鉄泉北線となる。
過去には相模鉄道は路線延長によって大手私鉄の条件が揃い、昇格、
神戸電鉄は逆に中小私鉄に格下げになったが、
準大手私鉄が消滅する事態は初めてである。
親会社の経営強化の目的であって、前向きな消滅だが、
逆に云えばそれだけ鉄道会社を巡る環境が厳しいと云えるだろう。
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