2022年 映画部活動 総括

 

 

推しが増えてうれしかった!編

「画」を堪能!編

刺さる、音楽!編

アニメーション!編

 

に続いては

 

私的、主食!よだれ の

 

なにかがおかしい…や

不気味、異様、悪趣味、グロテスク

とんでも設定等々の

 

 

へんてこ!編

 

 

こちらも鑑賞順にピックアップ

 

 

『ウィッカーマン final cut』

 

 
鑑賞のきっかけのひとつでもあった
ミッドサマー」のもとネタ部分を
ふむふむと眺めつつ
 
なにかがおかしい空気を
ひたすらに追いかけていったらば
 
なにもかもが、仕組まれていたのだ…! キョロキョロ
という、ラストへとたどり着き
 
まんまと、すっかりと
しかけにハマる、という
正統的な味わい方ができて
とてもうれしかった 照れ のでした
 
 
 
次いで『チタン』
 

車とセックスして(!)妊娠し(!)

出産する(!)という奇想天外な展開と

それを彩っている、性的なこと、殺人、

容赦ない暴力と痛みの描写

 

男性性、女性性、母性、父性

「生きる」とは…?「愛」とは…? 等

いろいろなものが

ドロドロ、ぐつぐつと煮こまれていて

 

個性的で、強烈なインパクトと

刺激マックスのカオス鍋

 

どう味わい、解釈するかは

食べた人それぞれ

(というところがまた好み)

 

 

 

続いて『ハッチング - 孵化 -』

 

 

抑圧された感情が染みこんだ卵はやがて孵化し

グロテスクな「それ」として具現化

 

毒親が子を殺す(壊す)壮大なるメタファー

 

自分のことしか頭にない母親をよろこばせ

愛されるために、必死に自分を押し殺す娘

 

そんな娘の抑圧された感情から生まれ

その心と同期している「それ」は

娘(=母親)のために、と、行動していく

(そしてそれはことごとくよからぬ方向へ)

という、相似形

 

親子と家族のホラー

 

やわらかな光、パステルカラー

北欧テイストのロマンチックな調度品

明るく、美しい、そこに生まれ落ちる

「それ」のグロテスクさ

その視覚的な対比に加え

 

娘の鶏ガラのような細く長い手足に

アニマトロニクスを用いた「それ」の生っぽさも

とてもよくマッチしていたと思う

 

 

 

『恐怖の足跡』

 

 

うっかりと、ネタバレしている感想を

読んでしまってからの鑑賞になってしまい

そこだけはなんとも残念だったけれど

 

タイトルの文字の形や

クレジットの出し方をはじめ

 

廃墟となっている遊園地

白い顔に目の周りを黒く塗っている集団等

美術やビジュアルもとても好みで

 

大好物な、怪奇、幻想譚

映画館で味わえてうれしかったです ニコニコ

 

そして、なにより恐怖を感じた

(もしくは、嫌〜!> < だった)のは

得体のしれない現象や存在ではなく

隣人(人間)というところもまた 笑

 

 

 

『ポゼッサー』

 

 
他人の脳と身体を乗っ取り
「ポゼッサー=所有者」として暗殺を実行
終えたあとは、自殺(その身体から離脱)する
という、遠隔殺人システムを使っている
殺人を請け負う企業に勤めている
女性を主人公としたお話
 
前述の『チタン』に通ずる
容赦ない殺傷描写
 
暗く、どこかずっと
気持ちの悪さが漂っているような空気感
 
CGをいっさい使わず、という
脳内描写や比喩的な描写も
その空気を助長
 
あまり説明がなく、謎めいていて
委ねられている解釈
 
こういった、観たあとに
こうかな、こういうことかな、と
あれこれ考えてしまう映画が好きだし
まさに、十人十色な感想、解釈を読んで
ふむふむ、なるほど、そうは思わなかったかな
あぁ、そういう側面もあるかも…! 等々と
観終わったあとも、変化が続いていく作品が
とても好きなのです
 
すっかりと、次作が気になる監督に
(ブランドン・クローネンバーグ)

 
 
『LAMB ラム』
ある日、羊から、羊ではないなにか
(頭部と片手が羊、その他は人間)が
生まれてきて
 
それに亡き子どもと同じ名前をつけ
育てはじめる羊飼いの夫婦のお話
 
こちらもまた、明確な示唆や説明等なく
 
そこはかとなく謎めいた不穏を漂わせながら
じっくりと、静かに、黙々と進んでいくので
感想も解釈もさまざま
 
そこがまたおもしろいところなのですが
 
この作品に関しては、もしかして、その
個々の感想や解釈
 
この絵がなにに見えるか?の心理テストのように
自己が鏡のように反映されていたりするのでは?
と思ったりなんかして(興味深い)

 

 

 

 

 

おさまりきらなかったので

へんてこ編(2)へ続きます