J1後半戦展望 part3
さて、最終回です。先週の日曜にフットサルやったんだけど、まあ意識が朦朧として、ほんとに思考能力が奪われますな。選手はたいへんだ。
■新潟
■3位
■加入:特になし
■放出:鈴木慎吾、ディビッドソン・純マーカス
■展望
前半戦最大のサプラァーィズだった新潟だが、後半戦は勢いが衰えそう。まず、鈴木慎吾、ディビッドソン・純マーカスというレギュラークラスを放出。確かにスタメン出場はほとんどなかったので不満は溜まっていたのだろうが、これで選手層はますますぺらぺらに。また、プレスが生命線のチームスタイルのため、夏場をどう乗り切るかという大問題がある。また、FWも比較的消耗が激しいため、深井の故障も痛い。シルビーニョがいなくなったときには何とか乗り切れたから大丈夫という意見もあるだろうが、あの時はシルビーニョOUTで本間が入ってかえって守備が安定したという状態だった。今後マルシオ・リシャルデスやエジミウソンが駄目になった場合にどうするのか。「誰が出ても大丈夫なチームスタイル」というが、それだったら毎週メンバーを入れ替えればいいわけで。どんなチームスタイルでも、やっぱり外せない選手というのはいると思う。このまま上位陣にいられれば上出来。
■picture of player 坂本将貴
左サイドを鈴木慎吾から強奪し、千葉からの移籍が失敗でないことを証明。鈴木のような派手な突破はないが、常に数的優位を作るために攻守両面で奔走し、危険な場面には大概顔を出し、フィニッシュにも絡んだ。その気の利きっぷりは尋常でなく、ヒルトンホテルのマネージャー並。エジミウソン、マルシオ・リシャルデス、本間と同程度の評価が与えられるべき。もうちょっと若かったら、代表にも呼ばれてたんだろうな。汎用性の高さで後半戦も期待大。
■神戸
■11位
■加入:ディビッドソン・純マーカス、酒井友之
■放出:三浦淳宏
■展望
順位はそれほど上がっていないが、内容は悪くない神戸。中断期間中には弱点だった中盤センターに酒井とディビッドソン・純マーカスを獲得。酒井はサイドもできるため、三浦の穴も埋められる。非常に適切な補強。前線は割に人がいるため、問題ないでしょう。精神的支柱だった三浦の穴も、退団間際のごたごたでめっきりその人望を失ったことだろうし、その後を受けた大久保がなんとなく主将をこなしているため、問題はほとんどない。まあこういうときにはあんな人のほうがかえっていいのかもしれない。守備の崩壊は考えづらいし、点も取れる。降格はない。後はどれだけ順位を上げられるか。後半戦の台風の目になる可能性もある。
■picture of player 大久保嘉人
三浦の挙動不審で、急にチームをまとめることになった大将。でも、まったく動じずにやっている。こういうときにこの手のいい意味で馬鹿な選手は強い。メンタル的にはおそらく日本屈指。プレーも段々と元の怖さが戻りつつある。後半の主役になれるくらい神戸を引っ張ることができれば、自然と日本代表への道も開けてくるはず。オシムに退場してアピールだ!
■広島
■13位
■加入:特になし
■放出:特になし
■展望
開幕前は期待されながら、あまりにあまりな成績の広島。課題がどこにあるのかは明白。守備だ。まず、森崎兄、戸田、盛田という3バックは統御が非常に難しい。本職が一人もおらず(戸田をどう見るかが微妙だが)、ハイクロスに対して脆さを見せている。また中盤の守備も青山がアンカーで防ぎきれない場面も多く、難儀している。森崎弟に代えて守備のできる人間を入れれば、とも思うのだが、理想を追い求めるペトロビッチ監督はそれをやっていない。確かに型にはまった時の内容は見るべきところがあるが、型にはまらなかったときの脆さもあり、また型に嵌めながらも力で押し切られるという場面が散見するため、何か対策を施すべきだとは思うのだが・・・。ポゼッション=よいサッカーではないのだし。ただ、さすがにオシムの弟子だけあって、ペトロビッチも相当頑固。理想の果てに待つものはエデンかはたまた・・・。
■picture of player 槙野智章
「本職のDF、本職のDF」と怨念のような広島サポの声が聞こえるわけだが、ワールドユースで活躍した槙野がいるじゃないか。トリッキーな髪型とは裏腹に守備は極めて常識的。競ってよく、カバーもそつがない。フィード能力も壊滅的というわけでもない。確かに森崎兄のロングパスは捨てがたいかもしれないが、でも正直彼ってやっぱり中盤でこそ生きる選手だと思うんだ、姉さん。
■清水
■6位
■加入:アンデルソン
■放出:太田圭輔
■展望
今年は優勝争いに絡むかと思われたが、いまひとつ乗り切れず、現順位は6位でG大阪とは勝ち点差13。大枚はたいて獲得したフェルナンジーニョもFWの一角で使ったり、トップ下で使ったりと、起用法に迷いが見られる模様。使い方考えてから取れ。おかげで中盤もダイヤモンドになったり左右を入れ替えてみたりと大慌てで、期待の藤本も若干混乱気味。また、鳥栖で微妙だったアンデルソン獲得と迷走気味。西澤は???ただ、後半はもう健太迷わない!あなただけ!と思って、フェルナンジーニョトップ下で固定するようだが、この決断が吉と出るか凶と出るか。なーんか、それほど機能してたようには思えないんだよね。チョ・ジェジンのパートナーとして矢島と岡崎がそれほど使えるかというのもあるし、このシステムだと伊東も大変だし。まあ順位が極端に落ちることはないだろうが、上がることもない。
■picture of player フェルナンジーニョ
前半戦はそれほど爆発することなく終了。持ち前のキープ力やドリブルは見せたが、長谷川監督が期待していたのはもっと決定的な仕事だったはず。今のままではお金に見合った存在価値はなし。ていうか、転びすぎだよね。ボディバランスとドリブルすりゃ取られない突破力はあるんだから、四の五の言わずにやりゃあいいんだが、まったくもってブラジル人ってやつは。
■甲府
■15位
■加入:羽地登志晃
■放出:ジョジマール、鈴木健太郎、長谷川太郎
■展望
さて、非常に難しいことになっている甲府。毎試合異次元のクオリティを見せながら、どつき合いの末に勝ち切れず。ここに来てバレー放出がじわじわと効いてきている。さらに序盤にバレーを補う活躍を見せていた茂原がIEMOTOの姦計にはまってしまい、7試合スタンド観戦決定。フィニッシュ段階で変化をつけられる人材だったため、これは困った。徳島から羽地を取ったが、電柱要員のため茂原と同じ仕事は期待できず。さて、ど
うしましょう。まあ金も人もいないんで、いる人でどうにかするしかないんですが。とりあえず、路線変更はあり得ないし、万が一したとしてもこの時点では下の下の策。最もJで機能的なサッカーを貫いて、降格、残留は天任せか。オシム流に言えば「エレガントに死す」というところだが、そういうやり方もこのチームにはありだろう。
■picture of player 須藤大輔
茂原亡き(死んでない)今、攻撃の大黒柱となっている機動型電柱。プレースタイルは単純明快、潰れて、当たってのカシラギ系FW。90分間それを反復できる体の強さはもちろんのこと、競り合いを恐れない強靭な精神力があってこそ。茂原のように華麗なドリブルもないし、攻撃に変化など微塵もつけないが、華麗な甲府が点を取るためには彼の頑張りが不可欠。髪は切れ。
■川崎
■5位
■加入:特になし
■放出:大久保将人、西山貴永
■展望
5位は不本意な順位だろう。ただ、ナビスコ&ACLを抱えてではしょうがないか。我那覇の「いい薬」事件やフランシスマール出オチ事件、ちょっとファン感謝ではしゃぎすぎちゃった事件などを考えれば、よくやってると思う。最後のは別にどうでもいい。今後は日程が更に重くのしかかってくるのも確か。ACL、ナビスコ、更には天皇杯と、特にハノイで既にミイラ化していた中村Zは果たして耐えられるか。大ピンチに陥る川崎ホワイトベース、しかしその頃には超スピードを武器にしたフランシスマールが修理を終えて駆けつけるのであった・・・次回「マギヌン特攻」。君は刻の涙を見る。見ない。優勝は不可能に近いので、ACLに注力するのがよっぽど現実的かも。優勝したらほら、カカとかロナウドとか削れるし。
■picture of player 中村憲剛
そうは言っても、やはり川崎は彼のチーム。システム変更で4-2-3-1を敷く可能性もあり、そうなると守備負担も増える。そこを乗り越えられるか。ただ、ハノイで生で見たのだけれど、本当に中盤で前を向く動きがうまい。ピルロのように(言いすぎかもしれんが)くるりと回転してパスを繰り出すムーブは美しいの一言。アジアであれを止められる選手は中々いない。アジアカップでは酷使に酷使を重ねられて、しおしおになってるかもしれないが、逆に考えればACLは手馴れたもの。ACLで勝って、ピルロとのマッチアップを見たい。
J1後半戦展望 part2
続くよ、続いちゃうよ!こう暑いと、エムボマボランチ起用みたいなわけわからない采配をしそうですね。
■大宮
■16位
■加入:平野孝、デニス・マルケス
■放出:エニウトン、サーレス
■展望
前半はずっと降格圏をさまよっていた。1にも2にも点が取れない。外国人は使い物にならず、上の2選手のほかにもアリソンをリリース。代わりにデニス・マルケスという得体の知れないブラジル人を獲得。使い物になるかどうかはジーコさんでもわからない。ただ、中断前から攻撃が劇的に改善していたのは確か。ショートパス主体のスタイルに変化したこともあるし、エースの大悟が戻ってきたのも大きい。さて、それを得点につなげられるか。守備はいまのところアナグマ三浦の教えが残っているので崩壊はしない。点を取れるかどうかで、降格か残留かが決まる。個人的には答えはノー。
■picture of player 吉原宏太
元代表(といっても1試合だけ)、ガンバのエースという過去の肩書きと比べると、最近は寂しい姿だったが、ようやく復活の兆しか。どんだけ燻ってんだという感じだが、以前の裏へするすると抜けていくプレーや円熟味を増したドリブルは健在。それほどスピードはないのだけれども、逆取りというかラインの裏に抜けていく感覚が素晴らしい。もしデニスがポンコツだった場合には、彼が爆発しないとやばい。もう29歳かー。
■浦和
■2位
■加入:特になし
■放出:特になし
■展望
さて、どうにもこうにもよくない前半だったが、それでも終わってみれば勝ち点2差の2位。やはり地力はかなりのもの。特に守備は相当堅い。戦力的に特に増減はないが、トゥーリオ、田中達也が怪我から戻ってきたことは大きい。特に田中達也はワシントン一本勝負だった前線にアイデアと運動量とフィニッシュの精度と平和と愛とその他諸々をもたらした。永井じゃどうにもならん。このまま彼が健康ならば、点も取れるし、最後まで優勝を争うだろう。ただ、気になるのはオジェック。いまだに何をやりたいのかさっぱりわからないんだが、どういうことなんでしょうか。選手放任、起用固定、意図不明と「なんだこのプレッシャーは・・・。ジーコか?いや違う!」とつぶやきたくなるほど似てるんですけどいかがでしょ。
■picture of player 阿部勇樹
アジアカップでトラウマ1号。失点の多さを責められたが、ほぼ2バックで、本職でもないCBでよくやったと思うよ。修正すべき点も多いが、いい経験にはなったはず。今後、代表でリベロを任せられる可能性も大いにあるので、守備面はもちろんだが、攻撃面でも成長を。まあ、隣に突撃大王がいるから、そうも言ってられないかもしれんが。ただ、攻撃面での貢献は重要で、彼の憎らしい得点で勝ちを拾う試合が増えれば、G大阪をどんどん追い詰めることができるだろう。よりトータルで完成された選手に。怪我には気をつけて。
■千葉
■14位
■加入:レイナウド
■放出:ストヤノフ
■展望
ようやく勝てたぜ!というところで反骨のブルガリア人ストヤノフが反乱。おまえは呂布か。とりあえず自宅待機させておいて前半戦を乗り切ったが、結局クビ。J1最高のリベロを失ってしまいました。その代わりにレイナウドを取ったが、さてこの人どうなんでしょう。活躍するかどうかはジーk(略)。まあアジアカップでオージー相手にもその盾っぷりを発揮したドM巻がいるので、活躍できる環境はあると思うが。とにかく、いいサッカーをしながら勝てないという悪癖があったが、中断直前は内容が悪くても無理やり勝つような試合が多かった。今は勝ち点。心配なのはアジアカップの疲れだが、そんなこと言ってる場合でもないだろう。ただアマルは勝ちすぎると変に理想に走る癖があるため、勝ったり負けたり。降格はしないだろう(希望も含めて)。
■picture of player 羽生直剛
アジアカップでトラウマ2号。チームメイトに脇を抱えられてる姿はリトルグレイにしか見えなかった。ただ、阿部同様、敗戦が彼の責任ではないことは明らかで、その高質な動きは際立っていた。Jで活躍してそのトラウマを晴らしてほしい。レイナウドと早めに動きを合わせることができれば。
■横浜FM局
■8位
■加入:特になし
■放出:平野孝、マルクス、中西永輔
■展望
外人抜きでがっつり中位という、何が目的なのかよくわからないチーム編成を敷いているチーム。坂田、大島の2トップ固定による前線からの追い回しでプレスプレスプレス。ただ、ロングボール蹴られても中澤、松田、栗原というCB陣が簡単に跳ね返すので、失点が少ない。FC東京と違うのはここ。攻撃は相変わらず山瀬兄におんぶに抱っこだが、中断期間直前には、後半にマルケスを投入するというほぼ反則の交代策を確立。これは相当効く。彼の年齢ではこういうスポット的な使い方が長持ちする秘訣かもしれん。珍しく駄洒落GJ。また、骨折していた長谷川アーリアジャスールムハンマド2世も帰ってくるため、アンカー1枚だった中盤センターをもう一人増やすことが出来、山瀬の負担を軽くすることができるかもしれない。でもできないかもしれない。まあ、今は若手を育て、もう少しだけ順位を上げ、来年以降に勝負か。ただ、来年以降のビジョンが駄洒落にあるとはとても思えないのだが。
■picture of player 田中隼麿
田中別人の登場で尻に火がついてきた元日本代表。相変わらず活発な運動量で駆け回ってはいるが、攻撃面での引き出しの少なさも見え隠れ。もう一段攻撃で技が増えれば、加地が代表で引き出しの少なさを露呈しているため、代表復帰の目も見えてくるだろう。いや、でもねえ、結構いいんだよね、田中祐介。なんつうか、こういうベテランと若手の戦いは面白い。そんでなんで両方田中か。
■大分
■17位
■加入:エジミウソン、ホベルト、鈴木慎吾
■放出:ジュニオール・マラニョン、セルジーニョ
■展望
中断期間に最も大鉈を振るったチーム。どうしても駄目駄目だった中盤センターに、去年までいたエジミウソンを呼び戻し、福岡からホベルトを強奪。ホベルトって福岡のキャプテンやってなかったか。いいのか。どうも移籍した過程が不透明で、これこそシャムスカマジックでアッーなのか。まあいいや。二人とも中盤の守備に関しては一級品。ボール奪取に優れ、これでわけのわからない中途半端なポゼッションを捨てて、シャムスカお得意のショートカウンターを炸裂させることができる。ただ、鈴木慎吾を取ったのは不可解。根本がいるじゃないか。ウイングで使う??梅崎、前田と中断前にとった選手も含めて、かなり大規模な補強。これで「残留確定!」といきたいところだが、新加入選手が多いんで、結構苦労するんじゃないかな。まあ、残留するとは思うけど。
■picture of player 高松大樹
前半戦は怪我もあり、すっかり影の薄かった日本代表。シャムスカがセルジーニョに変にこだわっていたせいもあるが、彼自身調子が悪かったことも確か。ただ、彼にロクなボールが来なかったことも事実だが。中盤はだいぶ強化されたので、これからはましなボールが来るはず。前田や松橋ブラザーズもいるが、やはり大分が勝つには高松の得点が必要。
■名古屋
■10位
■加入:特になし
■放出:特になし
■展望
豪快なスタートダッシュと見事な失速で、中断期間にはいつもの定位置である中位にたどり着いた。おそるべし中位力。中断期間には特に戦力の増減なし。代表で抜けていたのも金と楢崎だけということで、チームとしてはよかったか。ただ、現有勢力だけでそれほど上積みが期待できるかというとそれはノー。中村直志が徐々に調子を上げてきているのは嬉しいが、まあそれでも直志だしなあ。後半もヨンセンを起点としてある程度勝つだろうが、それほど勝ちすぎることはないだろう。うーん、特に希望が見えない。今年も中位で終わります。
■picture of player うーん誰もいねーや
J1後半戦展望 part1
さて、灼熱のアジアカップが終わって、ネット・マスコミ界は葬式がきたようなことになってますが、まあ、それでもサッカーは続くし、いつまでも祭の余韻に浸ってるわけにはいかない。それに、俺たちのJ1は容赦なくやってくるぜ!というわけで、J1後半戦展望でもやろうかな。まあ、アジアカップ総括とか対談でもない限り面倒だし。酩酊さん
がやってるからそっち読んで。なので、J1展望やろうかな、という次第。っていうかやっちゃうよ、俺、やっちゃうよ!
というわけで何回かに分けて、後半戦の展望を見ていく。几帳面な俺は各チームごとに見ていくぜ!加入選手とかも書いちゃうぜ!キーマンとかもあげちゃうぜ!そんで、11日に間に合わないのな。では、甲府・林の「周りを見渡したけどマークされてるし、前も空いてるからとりあえずドリブルするか」というおそろしくテンションの低いドリブル突破くらいの感じで始める。
■G大阪
■1位
■加入:特になし
■放出:特になし
■展望
前半戦はわずか1敗の見事な成績でUターン。当然、補強の必要もなく、加入はゼロ。まあ、いらんわな。前半戦のサッカーを続けられれば、普通に優勝でしょう。また、中断期間中には倉田などの若手が台頭してきたことも好材料。ただ、気になるのはFW陣がほとんど怪我をしていること。中山Zがスタメンで出てくるようなのはさすがにやばい。でも軽症なのでそれほど影響はないか。隙が見当たらない。ただ、西野さんのチームは後半戦に失速する傾向があるので、そこがどうか。アジアカップの疲れを引きずる遠藤が昨年のように離脱するようだと、赤い人たちに抜かれちゃうかも。
■picture of player 遠藤保仁
言わずもがなの大黒柱。アジアカップでは「シュートしねえ」「なめたループ撃ってんじゃねえ」と好評だったが、まあ元々そういう芸風だし。ただ、近年代表で飛び出しの役割を与えられているので、運動量・プレーエリアが大きく拡大した。あとは、サポに「ヤットの意気地なし!」とハイジばりに罵られないためにも、ばんばんシュート撃ったほうがいいんじゃないの。とりあえず、疲れはあるだろうが、今後彼が抜けるようだとやばいことになるので、ハノイでからからに乾いた体で頑張ってください。
■柏
■9位
■加入:太田圭輔
■放出:特になし
■展望
猛烈なスタートダッシュと終盤の強烈な逆噴射という笑える感じの前半戦だった。原因はフランサアタックが読まれ始めたことと、チームの生命線であるプレスがうまくかからず、というチームの経年劣化のため。また終盤にCBが不在だったことも痛かった。ただ、後半戦も最初は期待大。特に代表選手もほとんどいないので、夏のほとんどを恐怖の石崎男塾でがっつり鍛えることに使えた。たぶん、谷澤とかは酔拳使えるようになってるかも。これでプレスの出足も戻ってくるだろうし、プレスからの速攻も効くようになるのではないか。また、消耗の激しいサイドに太田1号を加えたのは好材料。ハノイ旅行していた2号より性能は落ちるが、以前に石崎男塾に入塾していたこともあり、練習試合では好プレー連発。鈴木達也が若干しょんぼりしているので、スタメンにも食い込んでくるか。あと谷澤は口閉じろ。
■picture of player フランサ
そろそろ読まれ始めてるが、まあそれでもボールとられないんだからたいしたもの。契約も延長したというし、後半戦の攻撃も彼の双肩にかかっている。個人的にはあまりボールをもらいに下がってくるのはどうかと思うが、まあフリーマンだからどうでもいいのか。あと、あのヘアバンド別にいらなくねーか。
■横浜FC
■18位
■加入:西山貴永、マルコス・パウロ
■放出:アドリアーノ偽者、アンデルソン別人
■展望
文句なしの最下位。さて、守備の建て直しが急務なのではあるが、特に守備的な人材を取ったわけでもなく、システム変更と根性でどうにかするぜ!という感じか。というわけで、後半戦は3-5-2にする模様。焼け石に水という気がしないでもない。自慢の4-4守備ブロックを捨てた高木監督の心中はいかに。ただ、理想を追っている場合でもないわけで、実質5バックで守り倒して、あとはセットプレーに賭けます、という感じだろうか。ここで迷いがあると、完全に手遅れになってしまうだろう(もう遅い、という話は置いといて)。さて、5バックにしたところで、これも打ち破られてしまった場合にどうするのか。
答え1.ハンサムの高木監督は突如反撃のアイデアがひらめく
答え2.新加入選手がきて助けてくれる
答え3.どうにもならない。現実は非情である。
■picture of player 平本一樹
ラモス専制主義のヴェルディを捨ててきたわけだが、こっちはもっと大変だった\(^o^)/。日本人らしくないドリブルと曖昧な決定力が売りだったが、そもそもそういう機会がほとんどなく、守備の悪さばかりが目に付いた。ただ、システム変更によってトップ下が入るため、より仕事がやりやすくなることは確か。残留したらほとんど奇跡に近いと思うが、もしそれができたときはこの男が爆発してるはず。
■FC東京
■12位
■加入:特になし
■放出:ワンチョペ
■展望
出し入れの多い大雑把な前半戦。原さんのレッセフェールのもと、順調に無秩序を展開。一時はハイプレスアタックに活路を見出そうとするも、ロングボール蹴られてあっさり手詰まり。問題点は山積みだが、戦評にも書いたけど、攻守のバランスがとにかく悪い。選手が行ったきり、帰ったきりになるため、戦線はジーコジャパンを思わせる間延びっぷり。おかげでウイングは孤立。原因の一端であるワンチョペ大先生を放出したのはいいが、かと言って特に代わりがいるわけでもなく。後半戦も攻撃はルーカス様頼りっきりになるだろう。好材料もないことはない。茂庭の復帰によって、今野を中盤で使うことができ、それによって多少中盤の問題は改善するだろう。また鈴木規が意味不明の覚醒を遂げたのも大きい。だが、このチームは根本的な問題を抱えているので、このまま浮いたり沈んだりを繰り返し続けるだろう。降格はたぶんないが、これ以上の浮上もあり得ない。
■picture of player 今野泰幸
ようやく中盤に戻って来れそうな猟犬。CBで芸風は広がったが、いかんせん藤山とのコンビは小さすぎ。茂庭が戻ってきたことでやっと解放された。中盤は梶山、福西とのんべんだらりなタイプが多いので、その尻拭いをこなせるのは彼しかいない。なんか容貌も役人風だし、こんな係長きっといる。
■磐田
■7位
■加入:エンリケ
■逮捕:菊地直哉
■展望
前田復帰によって点が取れるようになり、上り調子で前半戦フィニッシュ!と思いきや、菊地がまさかのオフサイド。いくらサッカーでもそっちのジダンはまずい。ともあれ、中盤をよく支えていた菊地が離脱したことは大きい。代わりになるのがエンリケということだが、この人何も知りません。航海王子?ただ、前田に加えて西が戻ってきたことで攻撃はある程度目処が立ち、守備は元々アジウソン監督が病的なまでに気にしてるのでオーケー。後半戦はエンリケがどれだけできるかにかかってくるんじゃないだろうか。
■picture of player 菊地直哉
色々と積み上げてきたものを台無しにしてしまった。そのユーティリティな能力は今の日本代表でも重宝されそうだったので、ただひたすら残念。とにかく1年か2年、雌伏の時を過ごして、それからまた戻ってきて欲しい。駄目だったら海外だ海外。さて、まあそれはそれとして、一体君は下は何歳からオッケ(以下自主規制)
■鹿島
■4位
■加入:小笠原満男
■放出:特になし
■展望
ダニーロ効果でぐずぐずだった序盤の失態を、ダニーロを外すという正当な方法で取り返した。マルキーニョスは期待通りの活躍。中後の成長、野沢の復活で攻撃にも勢いが。また、本山のキモさも健在。そこに柳沢が戻ってきて、さらには中断期間最大の大物である小笠原のみっちゃんがふてぶてしく復帰。相変わらず性格悪そう。しかし、中後のパートナーを模索していた鹿島にとってすればこの復帰はかなりのヒット。後半戦に向けて非常に大きい補強と言えるだろう。しかし、今年は駄目だと思ってたけど、なんだかんだ言って優勝争いに絡んでくるなあ。気に食わない。このまま最後まで優勝を争うだろう。
■picture of player 小笠原満男
「性格の悪そうなJリーガーランキング」において5年連続トップ(俺調べ)を飾っていた小笠原が半泣きでイタリアから復帰。メッシーナでは若干気持ち悪いベンチの置物として活躍していたが、鹿島では早速スタメン。イタリアでは通用しなかったが、その抜群のキープ力、パス精度、人を人とも思わない態度はJでは外人並みの脅威。戦術的にも野沢に偏りがちだった攻撃にもう一つ選択肢ができた。鹿島としてはうはうは。気になるのはこれでおそらくダニーロがすっかり彫像と化すかと思うのだが、まあ別にいいや。
祭りの後
はい、帰ってきましたよ。いやー、負けちゃったね。当日のがっくり感というものはもうひどかったわけだが、まあ、こんなものかな、という感じ。
まだビデオは見返してない。なので、現地から見た今大会の日本代表の戦いぶりで気になったことを箇条書きでまとめてみる。まだ終わってないけど。
1.意図的なポゼッション?
完全な暑熱対策。現地は夕方でも30度を超える日がほとんどで、湿度もすさまじい。まともなスポーツをやる環境ではない。こういう状況で「走るサッカー」は絶対に無理。帰ってきて「ボールを追い越してない」とか「動きが少ない」とかそういう意見を結構目にしたが、走ったその瞬間だけはいいだろうが、すぐにグロッキーになってサンドバッグにされるだろう。では、走らないためにどうするか。ということで、「ポゼッション」を重視した。「ボールは疲れない」だの「ボールを持っていれば点は取られない」だの、なんかそんな格言があったかと思うが、中村1号、2号、遠藤など、とにかく中盤にテクニカルな選手を多く置き、ボールを極力失わないようにした。
この効用は2つ。1つは上記のように守備の局面を少なくすることで体力の消耗を防いだ。2つ目は、相手を著しく消耗させることができた。あの元気のいいベトナムでさえ、散々に振り回されて、後半にはすっかり足が止まってしまった。これはオーストラリアのような屈強なチーム相手にも有効な戦術だった。ただ、サウジアラビア戦では、涼しかったせいで思ったほど体力を削ることができず、また疲労からポゼッション自体がうまくいかず、瓦解した。
チームとしてどこまで意図したのかは推測するしかないのだが、選手はともかくとして、このメンバーの選び方を見ると相当オシムはこのやり方を練っていたことが伺える。
2.選手たちはロボット?
「オシムを恐れるあまり、選手が自主性を放棄してパスを回し続け、まるでロボットのようだった」。結構この手の意見を目にするが、本当にそうなのか?たとえば、サウジ戦でシュート数は増えなかったが、傍目にもシュートコースがない場合も多く、シュートを撃ってはブロックされたりで、シュート自体の数にカウントされないチャレンジも結構あった。確かに消極的だったことは事実だが、「ロボット」とわかりやすい修辞でお茶を濁し、問題をメンタル面に矮小化することのほうが問題だと思う。サウジ戦で無理な状況からシュートを撃つことも大事かもしれない。しかし、それ以前にいい状況でシュートを撃てる組み立てが出来ていなかったほうが問題であり、簡単にパスを奪われて速攻を許したこと、更には集中を切らして失点したことのほうがはるかに大きな問題。そういったチーム全体の機能不全を無視して、「選手の自主性が~」というところだけを見るのははっきり言ってナンセンス。
負けの原因を探すときに、こういう話ってたまに出てくるね。「貧困からのし上がったものじゃないとハングリー精神が~」とか、「日本人の我が弱いところが~」とか。それってなんか文化論とかですげえそれっぽいんだけど、単純なこじつけの場合がほとんど。もしかしたら正しい場合もあるのかもしれないけど、スポーツなんだから競技中の原因をまずは探そうよ。ポエムは詠んでもいいけど、記事にするなっつうの。
3.ポゼッションは継続?
1.の「大いなるポゼッション」がアジアカップ限定なのか、それ以後も続く傾向なのかは今の時点ではわからない。ただ、おそらく無印中村と中村Z、さらに遠藤を併用する形は今後はもうないのではないか。ぱっと見にもバランス悪そうだが、アジア中堅相手だと、攻撃機会そのものを減らすために、それほどの脆さを見せなかった。ただし、疲労もあったせいか、サウジクラスには脆くも打ち砕かれた。中村Zが前に上がり、啓太がボールにチェックに行ってる時に、少なくともバイタルを埋められる人材がもう一人はいないと強豪相手にはきつそうだ。ただし、これがゾーンの4バックを継続するという問題も絡んできているのだが、次に書くようにそれについても非常に微妙。
4.マンマークからゾーンへの進化??
前の親善試合あたりから、ゾーン4を採用しているわけだが、これは今後も継続するのかどうか。「4バックならご飯3杯は軽いぜ!」という4バック信奉者からすれば、勃起ものの展開(失礼)ではあるのだが、果たしてこれは進化なのか。ゾーン4バック>マンマーク+リベロという方程式は成り立たない。どちらにも短所はあり、長所はある。
これはアジアカップの暑熱対策でもあることなのだが、もう一つの要因としてリベロ不在という要因もあるだろう。これはhumeさん
とメッセンジャーで話していて示唆を受けたのだが、リベロとなる適当な人材もいないためリベロを置いていないのではないか、ということだった。「リベロの攻め上がりをカバーするためにはゾーンよりもマンマーク」という理由も納得がいくし、そのリベロがいないのならばあえてマンマークを敷く意味も半減する。今大会は暑さもあるし、トゥーリオもいないし、他に適任も見つからないのでゾーンでいこうというのは非常に論理的な判断だと思う。ただ、トゥーリオがイマイチ攻撃面でのセンスが悪いためリベロとして使えないのも確かで、彼が戻ってきたとしても、リベロシステムに戻るかどうかはわからない。おそらく、後方にフリーマンを置くか、前線にフリーマンを置くか、という選択肢でどちらが有効か、という選択になるのだろうが、無印中村もイマイチだったので、今のところどっちも大して有効ではありませんでした、姉さん。なので、保留。
5.日本代表は進歩してる?
間違いなく進歩している。マッチポンプ・場当たり的だった前回のアジアカップの代表と比べると、チームとしての統一的な意思、数的優位の作り方、DF方法の選択(ゾーンorマンマーク)などの面で長足の進歩を遂げている。チーム結成1年未満でこれだけできれば上出来。特に数的優位の作り方についてはだいぶ染み込んで来たようで、攻撃では常に中と外に二つの選択肢を持っているのがよかった。この国にシステムブレイカー(C・ロナウド、ドログバ、ロナウジーニョ、カンナバーロ)は出現する気配はないので、こういった地味なサポートの動きを徹底させ、そのスピードと精度を極限まで高めることで世界と伍していくしかないのだろう。
6.アジアカップは勝つ気だった?
勝つ気はあった。ただし、トレーニングをして向上させながら
、という二兎を追いながらのものではあった。なので、オシムはこの敗戦をそれほど残念には思ってないだろう(口ではいろいろ言うかもしれないが 笑)。最大の試合数戦うことができて、100%とはいえないが、ある程度満足のはずだ。
と、あんまりまとまってないですが、とりあえず、みなさんただいまです。
今日の韓国戦はフレッシュな選手で戦って欲しいなあ。
ハノイ通信
ログインできるじゃん。
じゃあ、ちょっと長めに。
オーストラリア戦はほぼ互角でした。
前半はほぼヴィドゥカへの囲い込みが成功し、カーニーの突進くらいしか攻め手がなかった。
日本もサイドで基点を作るのはいいのだが、なかにいる巨人たちに跳ね返されるばかり。
後半ヴィドゥカがうごけなくなったので、キューウェルを投入したのだが、これは失敗で(結果的には時間稼ぎになったが)、日本はこれでだいぶらくになったね。
しかし、一人退場になった相手を崩す技術も体力もなかった。
PK戦は川口さまさま。
ここにきて、だいぶ大会をとおしての疲れがたまってきているかんじ。
明日のサウジアラビア戦について。
下のコメントでだいじょうぶ、と書きましたが、テレビで見るかぎり、オーストラリアほどの恐さはない。
武器はほぼカウンターのみ。それもたいした切れ味はない。
よっぽどMFがぼーっとしてなきゃだいじょうぶでしょう。
不安なのは、阿部の状態。延長では足をずっとひきずっていたけど、出られるの、こんど?
攻めにかんしては、あの左右へのゆさぶりからのサイド攻撃ならばクロス処理に難があるので、1、2点は入る。
巻の高さと左右に流れる、遠藤、俊ちゃんのクロス精度次第だろう。
スタメンはなにもなければ、このままだろう。変える理由がない。
また、スタジアムで応援してきます。
ハノイはわけのわからんエネルギーがみち溢れていて、暑さでへばるし空気も悪いのだけれど、飯はうまいし、意味わかんねーしで、変な元気が出る。
それでは、また。
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かなりたすかってる 。
もし、海外に行く機会があれば、是非つかってみてください。
オーストラリア戦を前に
さて、明日ベトナムに出発します。
因縁の相手、しかもノックアウトラウンドということで、テンションは上がりっぱなし。
で、さて、そもそもなんで急にベトナムに行く気になったか、というと自分でもすごい不思議で。国内でも代表戦なんかほとんど生では見に行かずに、見たとしてもユースの試合がせいぜい。おそらくフル代表の試合を生観戦、というのはここ数年ないんじゃないかと思う。そう、思い出してみれば、その見てない時間はジーコジャパンの4年間とぴったりと一致する。
その間もずっとサッカーは見ていた。Jは数限りないほど足を運んだ。テレビでは代表戦も応援したし、ジーコの采配に絶望もした。しかし、どうしてもスタジアムに足を運ぼうとは思わなかった。実際、チケットが手に入りづらいという状況もあったし、高額な料金も足かせだった。だが、そんなのは言い訳に過ぎない。行く気があれば、万難を排してでも行くだろう。しかし、俺はスタジアムに行かなかった。とにかく、高ぶらなかったのだ。
今思うに、ジーコジャパンはリアルではなかった。それはディズニーランドやハリウッド映画のようだった。過剰なTV演出、誇大広告、それを取り巻く普段サッカーを見ない“サポーター”、「自由」に右往左往する選手、クラッキのようにもてはやされる海外組、マッチポンプ的試合内容、ジーコの不可解な采配。その自作自演の(誰が作ったのか?)バーチャルなドラマの中には、サッカーは存在しなかった。どれだけ苦戦しようとも、どれだけ劇的な勝利をあげようとも、どこかに冷めている自分がいた。そう俺は蚊帳の外に置かれていたのだ。その仮想的で作り上げられたエンターテイメント空間に全くなじめなかった。そして、ドイツワールドカップでの惨敗。後に残ったのは、敗戦と一人の選手の引退の苦い味だけだった。
だが、今は違う。オシムはサッカー狂だ。他のまともな指導者と同様に、サッカーのことだけを考え、サッカーのためにメディアを使う術も心得ている。選手も同じだ。ベストな選手を組み合わせ、その中でどうやって勝つのか、ということに集中する環境が整っている。海外組とか誇大広告とかそんな足かせは存在しない。地味な面子にライト層の客足は遠のいている。(一部メディアを除いて)みんながサッカーのことだけを考え始めている。
代表にサッカーが戻ってきた。「サッカー以外」によって踏み潰され、ぐちゃぐちゃにされながら、このわずかな期間に復活した。第二次大戦後の焼け野原を復興したように、オシムが地味な作業を行いながら、ともかくサッカーと呼べるような状況にまで戻してくれた(オシム=マッカーサー??)。技術や強さに違いはあるけれど、加茂・岡田時代、トルシエ時代のように、「サッカーの代表」と呼べるようなチームだ。それは泥臭くて汚いかもしれないが、すごく近い存在だ。
はたして、それは本物なのか。俺はそれを現地で見ることになる。奇しくも相手はオーストラリアだ。ドイツの地で、このくそみたいな4年間がいかに無駄だったかを俺たちに思い知らせてくれたチームだ。日本サッカーの「復興」を宣言するには格好の相手じゃないか。派手な応援もいらない。アナウンサーの絶叫もいらない。そこにあるサッカーだけを見に行こう。そして、できることなら、勝とう。
■戦評■アジアカップグループリーグ第3節日本VSベトナム 「幸せな結末」
■日本4-1ベトナム
■短評
幸せな結末を迎えた両チーム。
日本は前回UAE戦と同じスタメン。対するベトナムは1トップにレー・コンヴィンさんを残して、後はがっつり引く布陣。
立ち上がりはベトナムがホームの声援の後押しを受け、攻勢。1トップのレーさんのポストを容易に許し、そこを基点に次々と飛び出してくる選手を中盤で捕まえきれない。あんなにポストプレーさせちゃそりゃやられるって(笑)。この時間帯に容易にポストプレーをされたのは、ベトナムの選手の距離感がよく、また個人技も中々のものがあったことも要因としてはあるだろうが、は日本の各選手の動きが相当悪かった。どうも「省エネ」という言葉が各選手の頭にこびりつきすぎて、それがかえって選手に言い訳の理由を与えてしまったようだ。選手のメンタルコントロールは本当に難しい。また、ベトナムの守備も悪くなかった。消極的な守備でもしっかりと引いて日本にスペースを与えず、予想以上に組織的。また、そこからのカウンターも鋭いとまでは言えないが、運動量を生かして次々とスペースに飛び込んでくる様は中々に迫力あり。日本があのオウンゴール以外の失点をしなかったのは、ひとえにベトナム攻撃陣の精度がいまひとつ足りなかったからだろう。アジアでも強豪相手だとあっという間にやられる可能性があるので、要注意。
ただし、巻が「神の胸」(なんか新人グラビアアイドルのキャッチコピーみたい)で同点ゴールを押し込み、いったんベトナムのペースが落ちてからは完全に日本が地力で上回った。攻撃時に一旦サイドに寄せてからの逆サイドへの展開がこの試合でも目立った。特に一発のパスよりも鈴木、中村2号を経由してのパスが多く、攻撃のためもあるだろうが、むしろ相手をわざと振り回すような意図のパス。これで緊急時のメロス並に走らされたベトナム選手は「セリヌンティウス、僕を殴れ!」と言ったのではなく、後半には完全に足が止まった。元々、運動量をストロングポイントとして勝ち点を稼いできたチームなので、それがなくなると相当に厳しい。案の定、後半はほぼ一方的な日本のサンドバッグとなり、駒野→遠藤→俊ちゃん(右足!)という非常に美しい得点と、巻の本来の利き足であるヘッドでとどめ。そのまま日本はクローザー水野と高機動汎用モビルスーツ羽生を投入、さらには佐藤“インザーギ”寿人が今大会初登場。得点の香りを漂わせたが、そのまま試合をうまく殺した(若干、まだ危ない場面もあったが)。
結果については、日本は文句なし。これで準決勝までハノイで試合ができるということで、ぐっと上位進出の可能性が高まった。初戦に引き分けたことで思ったほど選手を使えなかったのは誤算だろうが、それでも決勝トーナメントに警告等で欠員を出さなかったのはよかった。準々決勝にオーストラリアが来る可能性もあるが、必要以上に恐れる必要はない。相手は移動を伴うし、この大会最も苦しんでる強豪が韓国とオーストラリアなのは間違いない。ただ、そうは言っても地力が最もあるのがオーストラリアなのも確かで、変に雨なんか降って気温が下がると一挙に怖いチームになるだろう。油断は禁物。
内容に関しては、若干修正点がある。特に守備面。くさびのボールへのCBの対処が甘く、簡単にさばかれたのは反省材料。特に阿部の消極性が目立った。じいさんに活を入れられたのか、後半はだいぶ改善したが。暑さ、カードという懸念材料はあるのだろうが、トゥーリオがいない今、君が引っ張らなくてどうする。ヴィドゥカはもっと強いよ。また、中盤もちょっとギアをローに引きすぎ。確かに体力配分が難しいところではあるのだろうが、いくところはいかないと強豪相手だと一発でやられる。面子的に鈴木が一手に担うことになってきついのだろうが、もうちょっと寄せを早くしないと…。そして、もう一点。一番気になったのは、相手のカウンター場面で人数がそろっているのに完全にリトリートしてしまうこと。相手が一枚でドリブルしているのだから、4人そろってラインを下げる必要はないだろう。最低一人はアタックにいかないと、簡単に距離を稼がれて「何かの間違い」が起こる可能性を高めてしまう。何度かこういう場面があったが、ちょっとジーコジャパンを思い出すようで、くらくらした。まあ、それも決勝トーナメントに入れば自然とギアが一段上がるんだろうから、それほど心配はしてないが。
攻撃に関しては、それほど問題はない。巻が点を取れたことは好材料で、これで相手は巻を無視することができず、エース高原もより動きやすくなることだろう。また、前半から執拗に繰り返していたサイドチェンジが、交代選手が入っても同じ形を繰り返していたのは、完全に形が出来上がっているな、という印象を持った。直接点に結びつかなくても、今日のベトナムのように相手を疲労させることはできるし、DFを横に引き伸ばすことで中央が空いてくる。そうなると、遠藤、俊ちゃんというタレントが非常に効果的になってくるし、クロスへの対応がまずい(GK含めて)チームが多いアジアにおいてはマークのギャップを生みやすく、強力な武器となるだろう。この形が、本気モードの決勝トーナメントでどれだけチャンスを作れるか。これは見ものだ。
とにかく、これでBグループはまさかのUAEが最終戦で勝ったために、日本、ベトナムがノックアウトラウンド進出。開催国と前回王者という一番盛り上がるチームが勝ちあがったわけだが、一体カタールが何をしたかったのかよくわからない。
■picture of player 阿部勇樹
初戦の失策をまだちょっと引きずっている感のあるDFリーダー。無失点はいまだになく、消極的な姿勢がところどころ見られ、カバーリングに若干ミスも。環境的にきついことはわかるのだが、トゥーリオのいない今は完全にチームの守備の要。これからの激戦に、いつまでも落ち込んではいられない。しばらくリフレッシュ期間があるので、そこで切り替えられるか。本来ならばキャプテンマークを巻くことも考えなくてはならないチーム内での位置なので、自覚を持ってやって欲しい。もしどうしても切り替えられなければ、中澤のパーマに顔を突っ込んだりして何か神秘的な力を得るといいと思う。中澤パーマの癒し効果は検証されているのだし(ミートホープ調べ)。
■追伸■
初戦で負けたときにはひやひやものでしたが、日本はハノイで準々決勝・準決勝をやることが確定。これで予約していたハノイ行きのチケットが無駄にならなくてすんだ!!準々決勝、準決勝は現地で見てきます。現地で更新できるかどうかはわかりませんので、期待しないでください。もし、なんか書けたら書きます。しかし、最後負けてたら、ベトナムVSイラクとか見る羽目になってたのか(笑)。それはそれで面白いけど、ただのベトナム旅行だな、そりゃ。
■戦評■アジアカップグループリーグ第2節 日本VSUAE 「クローザーとわかりやすさ」
■日本3‐1UAE
訪れた幸運をしっかり離さないのが強いチームの証。
布陣、得点経過は省略。序盤は後のないUAEのやけくそパワーに若干押され気味だったが、次第に本来の地力とポゼッションを武器に試合を支配していった。要因は二つ。まず、2トップにしたことで、パスの出しどころが増えたこと。わりと自由に動くセカンドトップタイプの高原にとって、巻のようなDFラインの裏と前で体を張るファーストトップタイプの相棒は必須(別に矢野でも構わないけど)。二人で作ったDFラインのギャップが再三日本の攻撃拠点となっていた。もう一つの要因は遠藤。第一戦はぱっとしないプレーが多かったが、この試合は持ち味を出していた。中盤で捌き、前線に進出し、サイドでタメを作って加地、駒野の上がりを導き、とボールのあるところには常に遠藤がいるような錯覚。地味ではあるが本来の遠藤に近い出来。ついでにPK(笑)もゲット。また、終盤の時間稼ぎでは水野、羽生、両サイドバックを完全に操って、自分がUAE人だったら悶絶のあまり、あのなんか砂漠でかぶっている白い布(なんていうのあれ)を投げ捨ててしまうような、いやらしいゲームメイクを見せ付ける。走れない時間帯にああいうことができる選手がいると、チームとしてはとても助かる。MOMはもちろん高原だが、快勝の影の立役者は遠藤だろう。ただ、もっと撃ってもいいよ。
逆に、悪いところもあった。これは前の試合からなのだが、試合のクロージングの仕方にまずい面があった。前半で3点のリード、後半頭に一人退場という圧倒的に有利な状況にもかかわらず、ゲームの流れを完全にコントロールすることはできず、カウンターから一発で失点を食らってしまった。譲歩理由はある。確かにあの体力自慢の巻の終盤の消耗っぷりを見れば、いかに過酷な環境かよくわかる。こういう状況での「走るサッカー」は自殺行為だろう。また、UAEの完全に「殺しに」きているプレーを怖がった、というのもあるだろう。大量失点をするとやけくそ気味に潰しに来るのはどこのチームも同じだが、アジアのチームはその傾向が非常に強く、何の躊躇もなしに狩りを始める。この試合はまさにそれで、俺は鈴木の足は折れたと思ってた。そういった「プレー外」の無意識的恐怖が選手を支配し、ボール際の競り合いに躊躇したり、わりと重くない怪我でも交代を要求したりしたのだろう(失点場面の鈴木の動きの悪さも、その影響がないとは言い切れない)。ただ、それにしても、後半20分過ぎには押し込まれる場面が何回かあるなど、お世辞にもうまい締め方とは言えなかった。選手間の意思統一も曖昧で、4点目、5点目を取っていくのか、それとも単に「球遊び」をするのか、という共通認識がとれてなかったようだった。
俺は、野球で言う「クローザー」みたいな存在がこのチームにいたらいいな、と思った。知ってのとおり、クローザーは昔でいうストッパー(いつからこう呼ばなくなったんだろう?)。このピッチャーが出てきたら、もう後は守るだけ、このままのスコアで終わり。自分のチームも相手チームもそう認識している存在だ。そういう選手が日本代表にもいたらなあ、と。いや、守る試合だからって、別にDFの選手じゃなくてもいい。「こいつが出てきたら、もう後は今のスコアを維持するだけでいい」と全員が理解できるような選手。たとえば、イタリア代表のFWインザーギ。「あ、こいつが出たら後は守ってカウンターだ」とうちのばあちゃん(昭和5年生まれ、インドを「天竺」と言った実績アリ)でも理解できる。いや、さすがにうちのばあさんは理解できないかもしれないが、それくらいわかりやすい選手交代って重要だと思う。そんな選手がいると、投入によるチームの意思統一というものが明確にできるようになるし、相手に与える「もう追いつけない」という心理的プレッシャーも大きい。候補は今野、橋本、水野、太田あたりだろうか。前二人は守備固め要員、後の二人はカウンター&ボールキープ要員。折りしもこのうちの今野と水野はこの試合に使われたわけだが、今野は守備固めとして、水野はその奔放な突破力を放棄して老獪なキープの軸として、それぞれクローザーとしての役割を全うした。大会を勝ち上がっていけばいくほど、こういう存在が重要になってくるだろう。逆に、代打の切り札もいてもいいかもね。羽生が出てきたらもう遮二無二攻める、とか。あとは、なんだ、伊野波が出てきたらみんなで不安な気持ちになる、とか。俊輔がFKの前に小指を立ててたら今夜は嫁さんにハットトリックだぜ、とか。若干話がそれたが、まあそういう「わかりやすさ」をピッチに伝えるのも監督の仕事だと思うわけで。特にこういう疲れる環境の試合ではね。「W杯オーストラリア戦での小野投入」みたいな微分積分なみの難解な設問はいらないので、そこらへんのマネジメントをじいさんよろしく。
■picture of player 高原直泰
拡声器から流れるアラブの歌、なんか変な音程の「We will rock you」と異次元アジア空間の中で一人ヨーロッパクォリティを維持して2得点。引いてきたり、動き回ってリズムを作るタイプなので、1トップよりも今回の巻や矢野のようなガテン系FWとの2トップとのほうが生きてくるか。俊ちゃんが暑さにやられてほんわかしてるのを横目に大活躍。特に2点目のトラップからシュートまでの速さは間違いなくアジアレベルを完全に超えていた。また、この試合後半には疲れたんで「交代して」という自己主張もアジアを完全に越えていて、こういう目に見えて性格の悪そうなFWって中々日本にいなかったと思う。その意味でも、ザ“ドM”巻との相性は抜群なのではないだろうか。そんな分析をしてどうする。ただ、壊れたら相当に苦しくなるので、適当にさぼってねん。
■戦評■アジアカップグループリーグ第1節 日本-カタール 「サッカーリテラシー」
■日本1-1カタール
■短評
アジアカップ初戦となった試合は、いかにもアジアらしい、またビッグトーナメントの初戦らしい試合となった。
好意的に要約するなら「不運」、悪く言えば「油断」。日本は試合の八割方を支配し、カタールに最後の10分くらいしかサッカーをさせなかったが、30本に1本入るかどうかのFKを叩き込まれて悶絶のドローと、まあ日本にしてみれば落胆したくなるような試合ではあった。ただし、某巨大掲示板の脊髄反射の連中が言うような最悪の内容かと言えばそうでもなく。最後の5分は確かにはっきりしないプレーが多かったが、あそこで点を取られるかどうかを運と捉えるか力不足と捉えるかで、冒頭の「不運」と「油断」の分かれ目になるんだな、と思った。
この試合は、俺はどちらかと言えば「不運」の類だと思っている。「なんで走らない?」という人もいるだろうが、あのコンディション&環境で走り続けろ、というのは土台無理な話。そのため、遠藤、W中村というテクニックのある選手を中盤に並べ、試合のテンポをスローにした意図がうかがえる。そこらへんはじいさんが非常に慎重な采配をしたと思う。それが選手にも伝染して消極的になってしまった面も見られたので、逆にちょっと慎重すぎたかな、という面もあるが、あくまでそれは結果論。大会全体としての導入の仕方としてはあながち間違いでもないと思う。準備期間の短さ、高温多湿というほとんど最悪に近い環境、しかも初戦ということを考えれば、ああいうもっさりした内容になるのもしょうがないんじゃないだろうか。大会にはいくつかの山場っていうのがあって(ない場合もあるけど)、それがまず最初に来たということ。そして、今回は失敗したが、致命傷には程遠いような事故で、教訓とすることが十分に可能だということ。そう考えれば、悪くない。(既に選手にはじいさんがたきつけているみたいね
。さすが。)変に悲観する必要もないし、当然楽観視できるような結果でもない。巷ではアジアカップ3連覇が当然のように語られているけど、そんなイージーなもんじゃないよ。韓国でさえ何十年も優勝してないんだから。
で、これで初戦の話は終わり。次は、「見る側」のほうの話。実は力点はこっち。さて、ドイツから1年経って我々は成長したんかいな、と。我々、というのは選手、監督、協会ではなく、視聴者ね。2006年のときはいいように楽観論に振り回されて、それから少しでも我々はサッカーに対する見識、言うなれば「サッカーリテラシー」を深めることができたのか、と。とりあえず、ここで自分のリテラシーは置いとく(そうじゃないと話が進まないから)。
結果から言えば、昨日の試合に関してはサッカーリテラシーは感じなかった。確かに、ある程度有名な書き手(エルゲラさん
、KET SEEさん
、ガゼッタさん
)とかの良識ある人は、「まあこんなもんじゃねえ?」的な冷静な意見を挙げている。だが、某超巨大掲示板及び某超有名fuori-classeの実況書き込みなんかを見てると、「あれ・・・今は2006年・・・いや、それとも2002年だったっけ・・・わからないよ、ドク!」とマーティばりに叫んでみたくなってしまうような惨状。たとえば決定機を外した山岸の叩きっぷりはひどいもので、先制点のときのスペースメイキングなんかは全く評価されず、ただの罵詈雑言ばかりで建設的な意見はほんのわずかだけ。遠藤代表外れろだの、オシムクビだの、単純に目の前の事象に脊髄反射を繰り返すだけで、先のことは一切考えない。他にも個人でやってるブログなんかでもそういうのをいくつか見つけた。また、マスメディアも手の平を返したように辞任を仄めかすものまであった。つまり、そこにサッカーリテラシーは存在しなかった。
もちろん、リアルタイムで見ながら、という状態を差し引かなければいけないことはもちろんだ。意見を書いているのはごく一部で、パレートの法則のような状態だということも知っている。あれが書き捨てだということも影響しているのだろう。ただ、それにしてもこれだけ情報が溢れていて、サッカーを見られる機会が激増しているにもかかわらず、出てくる意見は直情的なものがほとんどだった。少なくとも、目に見えてサッカーリテラシーというものは向上しているとは思えない。3度のワールドカップを経た後でも、相変わらずシュートが入らないことを叩き、一度のミスを集団であげつらう。我々こそが最も成長してないのではないだろうか?
確かに先に上げた優秀な書き手はかなりの力量を持っている。別に紙媒体で書いていても遜色はないだろう。ただ、全体から見れば相当限られた一握りの人たちだ。彼らに限らず、ここ何年かで尊敬すべき書き手はものすごい勢いで増えたと思う。しかし、それ以上に直情的な意見も爆発的に増殖しているような気がする。ネットがこれほど普及して、情報を得る手段がいくらでもある現在においても、だ。いや、逆にネットが普及しているからだろうか?昔と違って、発信者と受信者の境界が曖昧になって発信者の敷居が下がったから、表層に現れてくる意見のレベルが全体として下がっているように見えることもあるのだろうか。ここのメカニズムは俺にもよくわからない。ただ言えることは、情報の多さ・発信の容易さが必ずしもサッカーリテラシーに寄与しない、ということだ。
この爆発する多数派とそれに引きずられる世論という状況は、オルテガ・イ・ガゼットが書いた「大衆の反逆」に似ている。彼は現代における大衆的現象の先駆的研究をしたが、マスメディアによって、無名の大衆の意見がメディアを通して「社会的信念」になっていく過程を彼は書き表している。(サッカーに限らずだが)今は、マスメディアではなく、ネットに同じ空間が存在している。むしろ、その無記名性と発信の容易さを考えると、伝達速度は早く、そして破壊力も大きい(*1)。きっと、あっという間に対象を消費し尽くし、次の相手を探すだろう。怖いのは我々に悪意など全くないことだ。我々は(この場合)日本代表を心から愛し、日本代表のためを思って発言している。だから怖い。純粋な善意は悪意と同様に際限がない。どちらも、そこに自省は存在しないから。絶対的な愛の先に、我々が得ようとしているものはなんなのだろうか?
我々はトルシエを殺し、ジーコを殺してきた(*2)。今度は、オシム爺も殺すことになるのだろうか。
自戒も含めて。
*1
更に、大衆を駆り立てる扇動者もいる。たとえば、昨日の試合に関しては、サポティスタさん
なんかは明らかにこの扇動者の類だろう。今回のカタール戦でも「黄色いフィルターのかかった選手起用」とスタメンに一人しか起用されていない千葉の非を明らかに指すコメントを残し、意図的か無意識かはわからないが敗戦の原因に千葉の影響があることを匂わせるようにしている。これは基本的な扇動の手法。(ただ、扇動者も我々同様に無償の愛があることがほとんどだ)
*2
成功したかどうかはともかくとして。また、我々はスターシステムで何人もの選手を既に葬っている。
J1外国人依存症~もうあなたなしじゃいられないの~
さて、前半のJ1も終わったということで、ちょっと感想。
まあ、左団扇で大満足のチームもあれば、絶叫ショック死寸前のチームもいて、さてさて、その差はどこにあったのだろう、と。「監督が悪い」、「選手が悪い」、「アンリがいない」、「ブッフォンなら全部止められたかも」、「社長の髪型が悪い」など様々な視点があるかと思うが、今回は一点のみに絞って考えてみる。それは「外国人がどれくらいチームに貢献していたか否か」という点である。しかも、得点限定。
そんな限定した数字なんて意味あるの~?どんだけ~?と思うかもしれないが、大枚はたいて買ってきた外国人がベンチ外で観客席のアイドルってな状況がどれほどチームに悪い影響を与えているか、ちょっと気になった。
題して「J1外国人依存症~もうあなたなしじゃいられないの~」
副題「ワンチョペ補完計画」(ワンチョペの部分には好きな外国人の名前を入れてください)
まず下の表を見て欲しい。現在の順位表に、外国人による得点数と総ゴールに占める割合を算出したものだ(手作業なので、誤差がある可能性大)。あと、どっちの枠だか記憶がおぼろげな人は外国人にしてます(鄭大世とか)。
傾向としては、上位は外国人のゴール数が多く、依存率が高いことが伺える。特に浦和、G大阪、川崎は約50%であり、特に前半戦のサプライズとも言える新潟は57%の高依存率を示している。鹿島、清水は若干低め。
そして、例外的なのは磐田と横浜FM。10%と0%って馬鹿にしてんのか。というか、そもそも磐田には外国人ストライカーがいないのと、横浜FMは気合の3トップが憤死してマルクス&マルケスがさっぱり使われなくなったので、やむを得ないか。ただ、この2チームを除けば、おおむね攻撃面での外国人は期待通りかそれ以上の結果を残していると言える。
逆に下位を見てみよう。横浜FCはなんと0得点で当然の0%。大分が17%、大宮10%、甲府5%、千葉14%である。散々な状況だ。ただ、チーム編成上しょうがない面もある。たとえば千葉は外国人のストライカーが一人もいない。これでは低い数値になることは免れない。ただし、他のチームは少なくとも一人以上の外国人を攻撃陣に含んでいる。横浜FCはシルヴァ、アドリアーノ、大分がセルジーニョ、アウグスト、大宮がアリソン、サーレス、エニウトン、甲府がアルベルト。名前を挙げてるだけで頭痛がしてきそうだが、彼らが期待通りの活躍をしてくれていない状況が明らかになっている。おそらく、このチーム群の中から少なくとも2チームは降格するだろう。
ただ、期待どおりの外国人=チーム好調大爆発、なのかというとそう簡単ではない。中位の欄を見て欲しい。広島から柏まではそれなりに高い依存率を示している。特に広島はウェズレイという圧倒的な得点源を持ち、その依存率はG大阪に匹敵するほどながらも、降格グループに近い位置取りとなっている。また、前述したとおりに横浜FM、磐田という極端なチームもある。必ずしも、強力な外国人ストライカー=好成績、ではない。他の日本人選手の質もあるため一概に言えることではない。
ただ、こういうことは言えるだろう。「J1では外国人が得点をあげないと、(よくても)それなりの成績しか残せない、そして、もしかしたら降格してしまう。」(*1)。日本人選手の質がいい磐田、横浜FMあたりだとそれなりの位置までいけるが、そこから上はかなり厳しい。また、降格圏内をうろうろしているチームは軒並み前線の外国人が仕事をしていない。つまり、外国人枠を有効に活用することが(特に得点面において)、上位進出の一つの必須条件となっている。
なんだ当たり前のことを。と思うかもしれないが、随分とレベルが上がったように見えるJ1においても、いまだに外国人の得点力はチームの浮沈にかかわっているということは結構自分で調べて小さな驚きだった。そして、もちろん得点という数字に表れない部分も含めれば、外国人=助っ人への依存率が極めて高いということは言わずもがな。他のリーグもこんなもんなのだろうか?なぜそうなるのか?ということは、日本人選手の特性も考えると、結構興味深いテーマだと思うのだが…なかなかそこまでまとめきれんので、今回はここまで。
さて、そういったことを考えると、今後、地獄のJ1残留合戦~ドキっ!怒号と涙だらけの大サッカー大会~が開催されるわけだが、この中断期間中にいい外国人ストライカーを獲得できたところが、まず抜け出すのではないだろうか。また、優勝争いも、外国人選手が安定して力を発揮し続けたチームが最後まで絡んでくるのではないだろうか。
*1
磐田黄金期のほぼ日本人選手だけで完全優勝を果たしたシーズンと、ワシントン得点王の上に降格ヴェルディという状況のような特異例もある。あくまで全体の傾向。
