ヤシカのハーフ 17です。

 

 

3回も分解と組立を繰り返して露出計の調整を行いながらもようやくテスト撮影までたどり着きました。

前回説明した通り露出計本体にあるボディ取り付けるためのネジ穴がバカ穴(楕円)になっているため組み立て方によっては露出計の位置がズレて露出に狂いが生じる可能性があります。

このため今回のテスト撮影結果はあまり芳しいものではないと予想しております。

また撮影中にファインダー内の露出計の指針を確認していると常に1/250秒を指していました。日向でも日陰でも明るさに関係なく針が動きませんでした。『コレ、本当に大丈夫なのかなぁ』と撮影の途中から更に不安になりました。

なので結果が気になります。

今回使用したフィルムはKodakのUltraMax ASA400です。

あと今回も測距離用にペンタックスSPを随伴させています。

 

 

あらら? チャンと写ってる!

 

 

日向と日陰が混ざった状態でも、逆光でもちゃんと写っています。

 

 

普通に見れるレベルではあります。

 

 

日陰の花もちゃんと写っています。

 

 

小さな花の描写も文字の描写も悪くはありません。

 

 

建物の四角い窓もしっかりと四角いです。

 

 

色合いも良いです。

 

 

ただ.....、全域でちょっと解像力が甘いというかシャープさに欠ける感じがあります。

 

 

右は日陰だったのですが何故か黒くなってますね。

暗すぎて露出制御範囲外になったのでしょうか。

 

 

普通に写っています。

 

 

左は無限遠なのですが何故かボケました。

しかし右は何故か他よりもシャープに写っています。

このカメラの無限遠は7m以上です。

 

 

このように無限遠になるとピンボケとまではいかないまでもピントが甘くなるみたいです。

 

 

シャッタースピードがどれくらいなのか確認できるかと思い走行している電車を撮ってみました。

距離はどちらも無限遠です。

左はまともに写っています。逆光気味だったためシャッタースピードが1/500秒に近かったのかもしれません。

右は明らかにボケました。これは左より撮影角度が横からに近かったせいか順光だったのでシャッタースピードが遅くなったのかもしれません。

それでもこれだけ写れば大したものです。

 

 

無限遠での撮影です。

やはりピントが甘いというか緩いですね。

 

 

このカメラは3m~5m辺りが一番良く写るのでしょうか。

 

 

絵馬と大きく書かれた文字にピンと合わせました。

確か3m前後だったと思いますが被写界深度はあまり深くありませんね。

 

 

ご参考までにこちらはオリンパスEES-2で撮影した画像です。

被写界深度が深いです。

 

 

左の小さな文字は判読不明です。

逆に右は距離1mの近接距離でも良く写っています。

上のEES-2の右に勝っています。

 

 

オリンパスEES-2で撮影した画像は全ての文字が判読可能です。

おそるべし!

 

 

これは。。。

私が距離の測定を間違えたのでしょうか。

 

 

 

これらは全て無限遠で撮影したのですが比較的に良く写っています。

 

 

木陰の暗い場所で撮影してみたのですがまぁ、一応写っていますね。

左は手前のにゃんこ先生(距離約3m)にピントを合わせました。

 

 

こちらは後のにゃんこ先生(約5m)にピントを合わせました。

やはりこのカメラは近距離向きなのでしょうか。

 

予想以上に露出の測光力が正確なのには驚かされました。

また、ファインダー内の露出計の指針はやはりアバウトなようで正確ではないようです。しかも昼間の晴天時に太陽にカメラを向けても1/800秒やOVERが差し示されることはありませんでした。

画像の解像度や描写力にはシャープさに欠ける感じがあると思います。

しかしいかにも60~70年代のハーフカメラらしい写り(映り)とも言えます。

(というよりもオリンパスEES-2の能力がバケモノなんだと思います)

発色というか色合いは優秀です。

 

無限遠でのピントが甘くなるのは予想していました。

組立・修理編では記事にしなかったのですが実は無限遠の検査をしていたんです。

その時にズレていることが判明しました。

調整しようかと思ったのですが、専用の治具でもない事には作業がものすごく難しくなりそうなので止めました。このため記事にはしませんでした。

そもそもハーフサイズカメラで遠景を撮ろうとする人はあまりいないんじゃないでしょうか。

ですから近距離がキチンと写るようにメーカーがわざとそのように設定しているのかもしれません。

 

当初の予想が散々な結果に終わると思っていたので想像の斜め上をいく感じでとても良く写っていると思ってしまいました。

また、シャッター羽根を洗浄した苦労の甲斐があって撮影時のシャッターの切れがとても良くなりました。カシャ!という小気味よい音と共に実に気持ち良いです。

 

実はヤシカ ハーフ17はまだ完治していません。

テスト撮影中にフィルムカウンターが動いていないことを発見しました。

昨日は動いていたんですけどねぇ。

これからまた軍艦を外します。

 

 

 

 

 

ヤシカのハーフ 17です。

これで完了と判断してからの最終チェックを行う度に不具合が発生してしまい、なかなかテスト撮影まで到達できずにダラダラと長引かせてしまい

申し訳ありません。

 

 

再びこのような状態になっております。

というのも一昨日組上げて昨日の昼間にファインダー内の露出計の針の位置を確認しながらシャッター羽根の開き具合も確認していたら、露出計の針が1/500秒を示しているのに実際のシャッタースピードが1/30秒くらいになっているのに気付きました!

どうしてこうなるの?????

ということで昨日またもや分解する事になりました。

今回はあまりにも理解できない現象のため予備の部品取り(三台目)も同時に分解して各部の動作を比較検討しながらやっていきます。

マニュアル時は普通に動いているのでAUTO時つまりEE機構のなにかがおかしいのだろうと思われます。

 

 

まずシャッター羽根の開度の制御はどうなっているのかを見ていきます。

絞りリングの位置をAUTOにすると赤←のレバーがフリーとなり露出計のEE機構に連動して上下します。光量が少ない程レバーは上に動きます。

レバー右端が逆三角形になっていてこの一辺にシャッター羽根と直接繋がってるレバーのピンが当たって止まることによってシャッター羽根の開閉が制御されています。

高速時はピンがレバーの三角部の頂点近くに当たっています。

 

 

このようにレバーが上がるとピンが当たる部分が三角部の頂点から下方へ移動してシャッター羽根の開度が大きくなります。

 

 

そしてレバーが上がりきるとピンは三角部の下端に当たるようになってシャッター羽根が全開となり1/30秒となります。

このように露出計のEE機構は完全に連動しているのでEE機構が1/500秒の状態で1/30秒になるなんて構造上ありえないはずです。

 

 

部品取り=オリジナル状態のレバーとピンの関係は矢印の通り隙間がそれなりにあり三角部の頂点がピンより上の位置にあります。

 

 

しかし問題の個体はレバーとピンの隙間が殆どなく、三角部の頂点がピンの中心線の下にあります。

試しにこの状態でシャッターをチャージして押してみたらナ、ナント!

ピンがレバーの頂点を乗り越えてレバーの上辺を水色矢印の方向へ動いてしまいました!

ナルホド!これなら1/500秒で1/30秒の全開になるわけです。

納得です。

ということは.....レバーの位置と角度が悪いという事になりますからオリジナルのように正しい位置と角度にしてあげれば良いという事になります。

しかし原因が解りませんので手の施しようがありません…。

しばし黙考します。

露出計本体の針が曲がったためにズレた?

ASAダイアルの位置がズレて露出計の回転角が変わった?

等々.....。

 

 

各部をいじりながらあれやこれやと考えていたら

『アっ、あれが原因かも!!』

と原因になったと考えられる事象を思い出しました!

画像は露出計本体なのですが、赤←のピンの部分が水色←のレバーに上げられていくと水色←レバーから赤←のピンが脱落する事がたまに起きるので前回の組上げ時に露出計本体のボディへの取付位置を左にずらしたんです。

これが三角レバーの位置がズレた原因かもしれない。

 

 

実は露出計本体のボディに取り付けるためのネジ穴は画像の様に楕円形になっているんです。

これだと露出計取付の正しい位置がか解らなくなります。

果たして穴の真ん中が良いのか

果たして穴の右端が良いのか

果たして穴の左端がよいのか

合わせマークなど付いていませんから皆目見当がつきません。

ということでこの楕円の穴で露出計本体の位置が左右にズレるのは許容範囲なんだろうと判断して露出計本体を目いっぱい左に=穴の右端に合わせて取り付けたんです。

 

 

それでは楕円穴の右端と左端それぞれでネジを締めこんだ場合三角レバーの位置がどうなるか確認してみましょう。

画像は穴の右端(露出計を左へ)にして取り付けた時の三角レバーです。

 

 

こちらは左端(露出計を右へ)にして取り付けた時の三角レバーです。

 

全・然・ち・が・い・ま・す!

 

コレ許容範囲なんてもんじゃないですよ!

これだけずれたらシャッタースピードも変わってきますよ!

シャッタースピードに影響するからリーマボルトのような正確に位置決めをできる誤差の少ない穴と精密なネジを使うべきではないでしょうか。

それなのにこんな重要な場所をなんでバカ穴(楕円)にしたのでしょうか?

 

閑話休題

 

ひょっとしたら各部品の精度や品質を含めた歩留まりの悪さから発生したズレをボディに取り付ける際に修正できるようにしたのかもしれません。

でもそんな事をしたら生産ラインで組み立てる作業員さんの手間が増えるでしょうに…。

 

 

ではどこが正しい位置になるのでしょうか?

実は最初に分解した時に2本あるネジのうちの1本を外した時にバカ穴になっていたのに驚き、もう1本のネジを緩める前に参考のために撮影しておきました。

画像の様にボディ側のネジ部が少しだけ高くなっていて段になっています。

この段の端面と露出計本体の右端面を合わせるようにしてネジを締めこみます。

 

 

組上げの最後に軍艦を載せるわけですがASAダイアルの取付に癖があります。

中心にある固定ネジをカニ目スパナで締め付けるのですがASAの数値が刻まれた銘板がネジを締め込むと一緒に共回りしてしまいASA数値がズレてしまいます。

ですから矢印の小さな穴にピンセット等を差し込んで共回りを防止します。

 

 

こんな感じです。

あと銘板の赤い文字のDINがほぼ直上に来るようにするのが目印にもなります。

もっとも正確なのはダイアルを左に目一杯回してから右に1ノッチ戻します。

この位置がASA400になるので銘板の400の数字をココに合わせます。

 

 

これでようやく完成しました。

これでもう三度目です。

 

ということでシャッタースピードが1/500秒なのに1/30秒になってしまうという不思議な現象の原因は露出計本体の取付位置というこになりました。

しかし…。

なんで露出計の取付穴を楕円形にしたのでしょうか。。。

部品の精度や品質を含む歩留まりの悪さからの最終調整用だったのかもしれませんが、

当時組立てていた工員さんの中には女工さんもいたと思いますが、いったいどのようにして全ての工員さん達を教育指導して同じ品質のものを作り上げていたのでしょうか?

これだと組立てた工員さんによってシャッタースピードが微妙に違ってくると思うのですが…。

設計や構造ではかなり凝りに凝った方法を編み出しているヤシカさんなのに

製造工程に関連する品質管理(QC)には疑問が残ります。

このようなことから分解・組立作業をしていると気分が⤵⤵⤵になってしまうのです。

 

さぁ、次はいよいよテスト撮影です。

ですが.....いまいち気が乗りません。

散々苦労した露出計のセッティングですがこのような構造では本当に正しい露出になって写ってくれるのかどうか心配であります⤵⤵⤵

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤシカのハーフ 17です。

 

 

前回の投稿で私は露出計とファインダー内の露出計インジケーターの針の指針の関係について以下の様に書きました。

 

『ファインダー内の露出計インジケーターの針の指針を調整しようとしてセコニックのL-188と数値を合わせようとしたのですが、それぞれの数値がかけ離れ過ぎていたためどうにも調整できませんでした。

おそらく1/800秒で合わせると1/30秒が合わなくなり1/30秒で合わせると1/800秒が合わなくなるといった感じになると思います。

やはりハーフ 17の指針は大体の参考値といった感じと思って使うものなのかもしれませんのかもしれません。』と。

 

ですがこれは私の間違った解釈で事実無根であった事が判明しました。

そんないい加減で曖昧な構造ではありませんでした。むしろとても緻密で凝った構造をしていました。

皆さまには時事と違う記事を書き上げて投稿してしまいまことに申し訳ありませんでした。

ヤシカ ハーフ 17本体とこのカメラの設計製作に関わった方々にも謝罪いたします。

 

それではいかに自分の解釈が間違っていると判明したキッカケと正しい露出計とファインダー内の露出計インジケーターの針の指針の関係及び構造について改めて以下に記いたします。

 

昨日テスト撮影をしていた時に撮影可能枚数に余裕があっためファインダー内の露出計インジケーターの針の指針の動きを確認してみようと太陽を撮影しようとしました。

フィルムはASA400なので晴天の太陽にカメラを向ければインジケータの針の位置は当然1/800秒またはOVERになると思っていたのですがイザやってみると実際の指針は1/250秒でした!

いやいやいや、これはおかしいです。

シャッター羽根が絞り羽根を兼ねているので1/250秒だとF値は5.6~8.0になってしまいます。晴天のお昼時にカメラを太陽に向けてそんな数値になるわけがありません!

再び軍艦を外して露出計の針を調整する事にしました。

あれやこれやといじっているうちに妙な事に気付きました

 

 

この画像はASAダイアルを400にセットしてレンズキャップで塞いでいる状態なのですが、露出計の針(矢印)は最アンダーの右に振り切れていません。

本来なら光量ゼロですから右に振り切れなければなりません。

何故でしょう?

 

 

それとコレです。

半透明の赤い物体です。

コレはなんの意味・役割があるのでしょうか?

以前からコレの存在は気になっていましたが、理解不能なため変える事を放置していました。

なので今回は徹底的に調べてみます。

 

 

拡大した画像です。

まるでオリンパス ペン シリーズの『赤ベロ』のようです。

なので私はコレを以後『赤ベロもどき』と呼称します。

コレはファインダー内に入り込んでいます。

『赤い』という事は大体露出のアンダーorオーバーまたはシャッタースピードが低速等の警告を意味していると思われますが詳細が判明しません。

 

 

赤ベロもどきが付いているレバーの反対側はこの様になっていて裏側にピンが出ていて奥の黒い部分に入り込んでいます。

ASAダイアルが400(最高)の位置だとこの位置にあるのですが…

 

 

ASAダイアルが12(最低)の状態にするとこの位置になります。

ASA400の時よりレバーが下がっていますね。

 

 

そしてASAダイアルが400の状態の赤ベロもどき。

どうやらシャッタースピードを赤く表示しているようです。

画像では見えにくいですが1/125秒あたりから低速が赤く表示されているようです。

 

 

ASAダイアルが12の状態の赤ベロもどき。

1/30秒だけが赤く表示されています。

 

 

ファインダーからの眺めです。

ASA400の状態では1/125秒から上の低速域が赤くなっています。

 

 

ASA12の状態では1/30秒だけが赤くなっています。

つまりASAダイアルを動かすことによって赤ベロもどきが上下するようです。

ファインダーを覗き込みながらASAダイアルを回すとASA400~ASA100の間で段階的に1/125~1/30秒まで動きます。

一体これにはどういった意味があるのでしょうか?

 

 

ASAダイアルは露出計の直上にあります。

ASAダイアルを動かしながらフと露出計の針に目をやると、さっきは右に振り切れていなかった針が右に振り切れていました。

ということは.....と更に検索をしていると

ASAダイアルは露出計を回転させていたことが判明しました!

露出計が回転しているから針が最アンダーの位置に来ない場合もあるわけなんですね。

つまり露出計が測光できる範囲はある一定の範囲であって全域をカバーできない。ですから露出計を回転させる事によって測光ゾーンをシャッタースピード低速~高速またはその逆へと順次移動させているのではないかと思います。

そして露出計の上部外周にはカムのような物が付いていて回転することによって赤ベロもどきが付いたレバーを上下させていたのです。

 

もしこの考えが当たっていればファインダー内の露出計インジケーターの針が最アンダーを示す指針の位置はASAダイアルの位置によって変動することになるはずです。

試してみましょう。

 

 

セレンをレンズキャップで塞いで光量をゼロにして最アンダー状態にしてチェックしてみました。

ASAダイアルが100の時に指針が示した位置は矢印の様に上限ギリギリとなりました。

赤ベロもどきは1/30秒を示しています。このカメラではB(開放)以外では1/30秒より遅いシャッタースピードはないので最アンダーとなります。

ちなみにASA100以下にすると針はファインダーの上に突き抜けてしまいます。

 

 

次にASAダイアルが400の時に指針が示した位置は予想通り1/45秒あたりに変動しました。

赤ベロもどきは1/120秒直近からとなっています。

これでようやく理解できました。

ということは最アンダーは1/45秒あたりということでしょうか。

違うと思います。

赤ベロもどきは最アンダーを示しているのではなくこのカメラの測光可能範囲外を示しているのだと思います。

つまり赤ベロもどきが示す赤い範囲に指針が入った状態で撮影をすると『露出が合わずまともに写らない』ということを示しているのだと思います。

ASA400だと1/120秒以下になるとアンダーになるのではなく光量が多くなりすぎてしまうという意味ではないかと思います。これはシャッター羽根が絞り羽根を兼ねているためにシャッタスピードが遅くなると比例してF値が小さくなってしまうためだと思います。つまりこのカメラの露光制御範囲を超えているという意味だと思います。

その理由としてはファインダー右下の赤い部分にはOVERと書かれているのに赤ベロもどきの右上にはUNDERとは書かれていません。つまりUNDERではないのではないでしょうか。

その判断に基づきファインダー内の露出計インジケーターの針を再調整した後にセコニックL-188露出計と比較したところ1/250秒 F5.6とほぼ一致しました。

 

ハーフ 17の露出計の指針は『正確ではなく参考値程度だ』などと書いてしまいましたがそんな事は全く無く実に緻密で凝った構造をしていました。

いい加減で曖昧なのはこの構造を理解できなかった私の頭の構造の方でした。

 

私は今まで露出計というものはシャッタースピードやASA感度には関係なく全ての範囲で常に針が最アンダーから最オーバーまで振れるもんだと思っていました。

ですがそんなことはなかったんですね。については

前回の考察で根本的に間違っていたのですから今回の私の考察が正しいかどうかについては怪しい部分があるかと思います。

間違っている部分がありましたら指摘いただき、コメントでご指導・御鞭撻いただけますと今後の勉強になりますのでよろしくお願いいたします。

 

つきましては前回の記事で事実とは違う事を書き上げて投稿したことを改めて謝罪いたします。

 

 

 

ヤシカハーフ 17の分解修理です。

今回でもう その6 になってしまいました。

色々と語りたいことがあったのと、実際の作業と並行して投稿の記事を書いているとついつい撮影回数が増えてしまい画像で細かいところまで説明してしまいたくなるため長くなってしまいました。

修理が終わってから整理して記事を書けばもっと短くできたのですが…。

もう少しで完成しますのでこのままお付き合いください。

 

 

ファインダー内の各レンズ・ガラスを清掃します。

黒くて硬い紙がファインダーに接着されているのでこの紙に有機溶剤を浸み込ませると綺麗に剥がせます。

また、画像を見てもらえば判るのですがレンズが二重に重なっている部分があります。ここのレンズの向き合って重なっている部分は清掃を断念します。

以前にこの部分を清掃するために分解(破壊に近かった)してみましたが散々な結果に終わったために現在は行いません。

 

 

赤←の斜めに入っているガラスの手前側がハーフミラーになっています。

窓ガラスに貼るミラーフィルムと同じ様な原理で反透過性になっています。

青←の露出計のインジケーターを黄←のミラーで反射させてハーフミラーに映し出すようになっていて撮影者が露出計を視認できるようになっています。

実はこのハーフミラーは清掃には注意が必要でして機種によっては強くこすったり、液体クリーナーを使うと蒸着されていたミラー成分が剥がれてしまう場合があります。

ですのでカビが生えていたり、汚れが付着している場合でも軽く乾拭きするような感じで無理をしない方が良いです

 

 

ファインダーをボディに取り付けます。

この際にフォーカスインジケーターとシャッタスピードの赤札がファインダー内に入り込むので注意が必要です。

これはかなり凝った造りです。

清掃が終わりましたらコニシボンドのG103で紙を接着します。

 

 

組み上がったら革を貼る前にもう一度動作チェックをします。

するとマニュアルのF1.7で何故かシャッターが開放になってしまいます。

前板は外しませんがもう一度分解してシャッター羽根の動きを確認します。

元に戻ったので革を貼ります。

こうして見るハーフ 17でもレンズがかなり大きいですね。

 

 

革を貼った直後の撮影を失念してしまいましたので革を貼った後に軍艦を取り付けた画像に飛びます。

軍艦はボディに上からカポッと被せて左右と後の小ネジ三本で止めるだけです。

 

 

軍艦は取り付ける前にフラッシュの配線をハンダ付けしておきます。

 

 

 

 

次に底蓋を二本の小ネジで取り付けます。

 

 

ASAダイアルを取り付けます。

 

 

ASAダイアルが付きました。

数字と指針の位置を一致させるのには少々コツがいります。

 

 

最後にタイマーのレバーを取り付けて完成です。

 

軍艦を取り付ける前にファインダー内の露出計インジケーターの針を上下に動かして指針を調整しようとしてセコニックのL188と数値を合わせようとしたのですが、それぞれの数値がかけ離れ過ぎていたためどうにも調整できませんでした。

おそらく1/800秒で合わせると1/30秒が合わなくなり1/30秒で合わせると1/800秒が合わなくなるといった感じになると思います。

やはりハーフ 17の指針は大体の参考値といった感じと思って使うものなのかもしれませんのかもしれません。

それと最速のシャッタスピードが1/800秒と云うのもあくまで理論値なのかもしれません。

同じように最遅の1/30秒もあくまで理論値なのかもしれません。

というのもシャッターに関してはあそこ迄分解して清掃しても未だに不安定な感があります。

やはりハーフ 14同様いつまでキチンと動いてくれるのかな?という不安が残ります。

でも露出が合っていてそれなりにキチンと写れば「それでイイのだ!」ということなんでしょうか。

電線に裸線を使っていたりシャッター羽根が一枚足りないという謎等残念に思う部分もありますが、シャッターボタンからシャッタレバーへ繋げる機構やファインダーのフォーカスインジケーターの機構などは他機種にはないようなかなり凝った構造をしていたりもします。

ただ...、も少し品質が高ければなぁ~。

と、分解する度に思わされます。

 

次はテスト撮影になります。

その結果次第でこのカメラの能力が理解できるかと思います。

 

 

 

 

ヤシカのハーフ 17です。

組立・修理の前回からの続きです。

 

 

本来の自分のスタイルであれば

①露出計をボディに取り付ける

②前板をボディに取り付ける

③鏡胴部を組上げ前玉・セレンを取り付ける

という順番で組み立てていくのですが、今回はセレンと露出計を繋ぐ配線の事情から③鏡胴部を組上げ前玉・セレンを取り付ける から始めます。

まずは鏡胴部の全ての部品にセレンの電線を通します。

 

 

最初のリングを三本のネジで固定します。

 

 

絞りリングの溝を前板から出ている爪に合わせます。

 

 

位置を合わせた絞りリングを挟み込むようにしてこのリングを三本のネジで固定します。

 

 

ここで大ハプニングが!

力の加減を間違えて前板のダイキャストの一部を破壊してしまいました。

フォーカスインジケーターのガイドプレートの取付が不可能になってしまいました。

そのためこれから前板の交換を行います。ほぼ振り出しに戻ります。

 

 

同じ過ちを繰り返さぬように部品とネジを外しておきます。

 

 

前板を交換して鏡胴部の組上げを再開したのですが一枚目のリングを固定するネジが間違っていました。

金色のネジではなく矢印の黒色のネジが正しいネジでした。

 

 

先程の金色のネジはフォーカスリングと二つ目のリングを固定するネジでした。

このネジには緩み止めのネジロックを塗布します。

 

 

前玉をゴムオープナーで取り付けます。

 

 

セレンを薄いリングで固定します。

 

 

鏡胴を先に組み上げることによってセレンとストロボの配線が長く引き出せるので露出計との結線が楽になると思います。

 

 

ボディ本体の露出計取付部の←の部分が約2mmほど低くなっているのでこの部分を使って配線のコードを露出計の後ろに回します。

 

 

配線を露出計にハンダ付けしました。

当初はセレンだけを取り外しやすい様に配線の途中で分離できるように計画していたのですがスペース的に意味が無いことが判明したのでオリジナル通り直結にしました。

 

 

EE機構と連動するためのリンクとスプリングやフォーカスリングとファインダ内の視認インジケーターとの連携そして下側の巻上げダイアルと巻き上げレバーの連携がをそれぞれ正しく動作するように調整しながら組付けていきます。

そうすれば前板の装着は完了します。

 

 

 
かなり苦労しましたが
正しく組み上がっていればこのように動作します。
 
本日はここまでです。
 
次回はファインダー内の清掃&取付から始めます。