学生狂(小説・魔王のお見合い!連載中) -17ページ目

魔王のお見合い! 第四十八話『ジルの本気!』

ジルは待ちくたびれていた。
というより、不安だった。
魔王が時間になってもやってこないのだ。

勝負をすっぽかしたのだろうか。
それはまずい。
すでに新聞記者なども集まり、大々的なイベントになっている。

(あ、あのやろう!呪ってやる・・・)
ジルが不謹慎なことを考えているときであった。

「す、すまない!」
魔王が仲間連れで”魔界第三地区スタジアム”のロビーに現れた。

「魔王様だ!」
記者が写真を撮りはじめた。

「おい!」
ないがしろにされそうなジルが叫ぶ。
「何をしていたんだ!3時間も遅刻しているじゃないか!」

「何って・・・。お見合いだ。クララの。」
「お、お見合い!?悠長な・・・」
「す、すまない。」
再び謝る魔王。

「ぐぬぬ。ま、まあいいでしょう。」(心の広さを見せなくては・・・)
それから、ジルは軽く咳払いをした。

「さあ、決闘を始めよう!」
ジルは記者たちにも聞こえるように、盛大に開始を宣言した。

・・・
「挑戦者の僕から、でよろしいですね?」
「うむ。」
「ふふ。目に焼き付けておいてください。」
そう言い残して、ジルは”サークル”へと向かっていった。

唾飛ばしのルールは単純。
人間界で言う”砲丸投”に近い競技だ。

飛ばす際に、サークルと呼ばれる半径1メートルの円から出てはいけない。
サークルを中心とする、34.92度の扇形の内側の地面に落下したものだけを有効とする。
・・・簡単に説明すると、このような具合である。

(特訓の成果、見せてあげましょう!)

緊張しているのに、口は乾かない。
唾が溢れ出る。
誰にも負ける気がしない。

「ぺいっ!」

ジルが想像していた以上に、唾は飛んだ。

「おい!とんでもない記録が出たぞ!」
記者たちが騒ぐ。





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魔王のお見合い! 用語解説!(雷神)を更新!


用語解説に、雷神を掲載しました。

クララとアティ。
この二人の絡みが、作者自身も楽しみであります。

ぜひ見守ってやって下さい。






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魔王のお見合い! 第四十七話『クララのお見合い・後編!』


さらさらとした黒髪。
透き通るような白い肌。
瞳は大きく、かわいらしいが、強い意志を感じさせる目。

すべてがアティの好みであった。
クララが高貴な人物であることが分かっても、その想いはぶれなかった。

「クララさん、俺は・・・その・・・」
喫茶店に入ってから一時間は話しただろうか。
アティはそろそろ切り出そうかと考えていた。
が、言葉は詰まる。

(早く告白しちゃえ!)
(頑張れ、アティさん!)
周りも焦れったく感じ始めていた。

「アティさん。」
クララが優しく呼びかける。
「は、はい!」

「付き合いましょうか、わたしたち。」

「う、うん?」
アティは混乱した。

「わたし・・・。アティさんのこと、もっと知りたくなっちゃった。」
とてもかわいらしい声で、さらに上目づかいでクララが言う。
そんなクララの様子を見て、アティはさらに判断力を失った。

「おおおおお、俺と、です、か?付き合う、って・・・」
「ええ。」

「や、やったあああ!」
アティは椅子ごと後ろに倒れた。

「お、おい!」
魔王が心配してアティに触れる。
すると、ビリっという音とともに魔王は気絶してしまった。

「兄さん!?」
「クララさん、気をつけて!」
ヤンがクララを制止する。

「アティさんは、雷を操る”雷神”の末裔です・・・。あまりの感動に力が流れ出てしまったのでしょう・・・」

「らいじん・・・」
クララは物憂げに、倒れている二人を見つめた。
(大変ね・・・。これからも・・・)
楽しい苦悩であった。




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魔王のお見合い! はじめての方へ!3!


ここまでのあらすじ、その3です。

ここまでのあらすじ!(第三十五話~第四十六話)

ミクの妨害により、魔王のデートは失敗。
ミクが魔王と付き合っている、というミクの嘘を真に受けた夕は逃げ出してしまったのだった。

ミクに怒りをぶつける魔王であったが、ミクにゾッコンの魔界貴族・ジル=ヴァレンシュタインⅣ世が乱入。成り行きで、ミクを賭けて勝負をすることに。ジルは大胆にも、魔王の得意スポーツ・唾飛ばしで勝負を挑んだのだった。

その後、夕との接触に成功する魔王だったが、夕に婚約者がいることが判明。魔王は夕の浮気相手にしか過ぎなかったのだ

吹っ切れた魔王は、ジルとの勝負のために魔界へ向かう
ヤン、クララ、ヒメコが随伴することに。

天魔の門をくぐり、魔界に到着した一行にアティ=クルセイダスという好青年が駆け寄る。
かつて魔王に命を救われたというアティは、クララに一目惚れ
クララとアティの『お見合い』が始まった・・・。




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魔王のお見合い! 用語解説!(喫茶店『イービル』)を更新!


用語解説に、喫茶店『イービル』を追加しました。

ラテのおいしさが自慢。
様々な世代に大人気の喫茶店。
店主は気前がよく、値段も安め。

個人的には理想の喫茶店なのです。




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