魔王のお見合い! 第五十一話『帰還!』
「お疲れさまです!魔王様!どうでしたか!?」
魔界から戻ってきた一行を門番・ディフがアツく出迎える。
「ああ、勝ったぞ。」
「さすが!ところで、その青年は・・・?」
ディフがアティを見て首を傾げる。
「実はな・・・」
魔王は魔界でのいきさつを適当に説明した。
・・・
「クララ様にも男ができましたか!」
ディフは豪快に笑いながら、アティとクララを交互に見る。
「も!恥ずかしいじゃない。」
クララが顔を桃色に染めて照れる。
「良いことですぞ。ぜひ元気なお子さんを・・・」
「気が早い!」
・・・一行が魔王府の外に出ると、すでに日は沈んでいた。
「それじゃあね、兄さん、ヤンさん、ヒメコさん。・・・アティさん。」
「あ、アティでいいですよ。」(言っちゃった!)
アティが恥ずかしそうに呟く。
「うん。それじゃあね、アティ!」
「は、はい!」(うおおお!感動!)
「本当に良かったのか?同棲できたんだぞ?」
クララがいなくなると、魔王がアティに尋ねた。
「まだ出会ったばかりですし・・・。しばらくは魔王府でお世話になろうと思います。」
「そうか・・・」
「わたしもそろそろ帰るね。」
ヒメコが期待するような目でヤンを見つめる。
「ヒメコさん、送っていきますよ?」
「お願いしちゃおうかな。」(やった!)
「いいなあ、皆。恋をして・・・」
二人の様子を見ていた魔王が、悲しそうに漏らす。
「魔王様にも素敵な恋人できるわよ。」
ヒメコが去り際に言った。
「そうだといいのだが・・・」
魔王は空を見上げた。
見事な満月であった。
(”あの日”も満月だったな・・・)
←クリック!してもらえたら嬉しいです。
←こちらも!

↑↑書籍化目指してます!クリックおねがいします!!
魔界から戻ってきた一行を門番・ディフがアツく出迎える。
「ああ、勝ったぞ。」
「さすが!ところで、その青年は・・・?」
ディフがアティを見て首を傾げる。
「実はな・・・」
魔王は魔界でのいきさつを適当に説明した。
・・・
「クララ様にも男ができましたか!」
ディフは豪快に笑いながら、アティとクララを交互に見る。
「も!恥ずかしいじゃない。」
クララが顔を桃色に染めて照れる。
「良いことですぞ。ぜひ元気なお子さんを・・・」
「気が早い!」
・・・一行が魔王府の外に出ると、すでに日は沈んでいた。
「それじゃあね、兄さん、ヤンさん、ヒメコさん。・・・アティさん。」
「あ、アティでいいですよ。」(言っちゃった!)
アティが恥ずかしそうに呟く。
「うん。それじゃあね、アティ!」
「は、はい!」(うおおお!感動!)
「本当に良かったのか?同棲できたんだぞ?」
クララがいなくなると、魔王がアティに尋ねた。
「まだ出会ったばかりですし・・・。しばらくは魔王府でお世話になろうと思います。」
「そうか・・・」
「わたしもそろそろ帰るね。」
ヒメコが期待するような目でヤンを見つめる。
「ヒメコさん、送っていきますよ?」
「お願いしちゃおうかな。」(やった!)
「いいなあ、皆。恋をして・・・」
二人の様子を見ていた魔王が、悲しそうに漏らす。
「魔王様にも素敵な恋人できるわよ。」
ヒメコが去り際に言った。
「そうだといいのだが・・・」
魔王は空を見上げた。
見事な満月であった。
(”あの日”も満月だったな・・・)
↑↑書籍化目指してます!クリックおねがいします!!
魔王のお見合い! 第五十話『決着!』
魔王の唾が、風を切って突き進む。
誰もが呆気にとられたまま、唾は地に着いた。
「な、なんだ・・・今の・・・」
競技場が、どよめいた。
「108.5メートル!」
計測員が、高らかに叫ぶ。
「おおお!魔王様!」
「兄さん!」
歓喜する仲間たちに、魔王は微笑み、手を振った。
「こ、こんなことが・・・」
ジルは頭を抱えてうずくまった。
「僕の特訓は・・・うわあああ!」
泣き出してしまった。
そんなジルを見かねたのだろうか。
魔王がジルの肩にそっと手を置く。
「ウマホネタイン・・・」
「ジル=ヴァレンシュタインだ!」
ジルはぐしゃぐしゃになった顔で、必死につっこんだが、いつものような勢いはなかった。
「さすが魔王様ね!」
「ミク・・・」
「ミクさん・・・」
ミクが上空から現れた。
「さあ、魔王様。アタシと結婚して?」
ミクは唇を可愛く突き出す。
「・・・」
「夕先生にもフられたんでしょう?」
ミクが魔王を軽くにらみつける。
「・・・」
魔王は黙って俯いたままであった。
「はあ。・・・まあいいわ。もう少し人間界にいたいしね。」
「・・・ミク。」
「アタシは一足先に戻ってるわ。」
言い終わるや否や、ミクは飛び去っていった。
「ふははは!」
ミクの姿が見えなくなると、ジルが笑いはじめた。
「僕にもまだチャンスがあるのですね・・・!魔王よ!いずれまた決着は着けましょう!」
言い終わるや否や、ジルは走り去っていった。
「なんだかなあ・・・」
魔王は溜め息をついたが、なんだか満更でもない気持ちであった。
↑↑書籍化目指してます!クリックおねがいします!!
魔王のお見合い! 用語解説!(クルセイダス家)を更新!
用語解説に、クルセイダス家を掲載しました。
雷神は、魔界でもトップを争う実力をもつ種族でした。
その中で活躍していたクルセイダス家は、超エリート。
おまけに顔立ちの良い男ばかり。
・・・うらやましい。
↑↑書籍化目指してます!クリックおねがいします!!
魔王のお見合い! 第四十九話『魔王の本気!』
「まさか・・・!」
観客席でジルの”飛ばし”を見ていたヤンは、開いた口が塞がらないでいた。
アティも同様であった。
「105.0メートル!」
計測員が叫んだ。
ヤン達以外には記者しかいないので、計測員の声はよく響いた。
「これってすごいの?」
唾飛ばしを初めて観戦するヒメコが、ヤンに尋ねる。
「はい・・・。魔界新記録です・・・!」
「新・・・。すごいのね・・・」(よくわからないけど。)
「兄さんに勝ち目はあるの?」
クララが心配そうに呟く。
「大丈夫ですよ。」
アティが優しく元気づける。
安心できたのかどうか分からないが、クララはそれ以上口を開かなかった。
・・・
「調子はどう?魔王様?」
「・・・ミク。」
魔王の控え室に、いつの間にかミクがいた。
「アタシのために・・・勝って。」
ミクがねだるように、甘えるかのように魔王に擦り寄る。
「・・・プライドのためだ。」
そう言い放つ魔王の様子は、いつものそれとは違っていた。
『魔王』と呼ばれるにふさわしいオーラを纏っていた。
(これよ・・・!この魔王様よ!改めて惚れ惚れするわ・・・)
魔王は静かに立ち上がり、ミクに目をくれることなくサークルへ向かった。
(105・・・か)
・・・
サークルの上に立つと、周りの雑音が聞こえなくなる。
口の中に広がる唾液に、全神経を集中させる。
呼吸は鼻で整える。
「ぷっ」
競技場にいる者は、いつ魔王が唾を放ったか視認できなかった。
それほどまでに凄まじいスピードで、魔王は唾を吐き出した。
↑↑書籍化目指してます!クリックおねがいします!!