学生狂(小説・魔王のお見合い!連載中) -14ページ目

魔王のお見合い! 用語解説!(ウルストンクラフト城)を更新!


用語解説に、ウルストンクラフト城を掲載しました。

中世ヨーロッパを思わせる、石造りの城。

モデルは、「騎士の砦」クラック・デ・シュバリエ城です。
城に詳しい訳ではないのですが、あのごっつい雰囲気は男心をくすぐります。





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魔王のお見合い! 第五十八話『眠り姫!』

魔界第五地区、ウルストンクラフト城・・・。
魔界中でも随一の巨大さを誇るこの城で、一年以上も眠りについてる少女がいた。

「お嬢様!お嬢様!」
頭の禿げ上がった老人が、立派なベッドで眠りこける少女を必死に起こす。
「ん、んあ・・・」
サファイアを思わせる美しい青髪を揺らして、少女がゆるりと起き上がった。

寝起きで髪は無造作。
化粧も全くしていない。
だが上品な美しさが“そこ”にはあった。
ただ、あどけなさも同時に存在していた。

「おお、お目覚めになりましたか!」
老人が泣きながら、歓喜する。

少し間があって、少女が口を開く。
「・・・ジョン、わたくしはどのくらい寝ていまして?」
気品のある、透き通った声。

「一年とちょっとですな。」
ジョンと呼ばれた老人が答える。

「まあ。また寝すぎてしまったようね・・・。どうして起こしてくれなかったの?」
やや不機嫌な表情で、少女が尋ねる。
「必死に起こしましたとも!嗚呼、しかしお嬢様はこれまでになく熟睡しておられたようで・・・」
「・・・まあいいわ。」

「そ、そういえば!」
ジョンが突然声を上げた。

「どうしたの?」
またもや怪訝な顔つきになる少女。

「魔王様が・・・」
「魔王様が?」
「人間界へ嫁探しに行ってしまわれました・・・」

少女は目を皿のように丸くして驚く。
「ま!それは大変!わたくしたちも向かいましょう!きっとわたくしが眠りこけて、魔王様のお相手をしなかったばかりに・・・」
そう言うと、すぐさま少女はベッドから飛び起きた。

「かしこまりました、フューお嬢様。」
「人間などに奪われてはたまりませんわ。」
フューはその髪と同じブルーの瞳に、メラメラと闘志を燃え上がらせた。

しかし。
次の瞬間、フューはその場に倒れ込んで、また寝てしまった。

「“眠り姫”・・・」
フューに付けられたあだ名を、老執事・ジョンがぼそっと呟いた。





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魔王のお見合い! 用語解説!(焼きたてパン『すがの』)を更新!


用語解説に、焼きたてパン『すがの』を掲載しました。

近所で噂のおいしいパン屋。
いつでも焼きたてのパンが並べられていて・・・
バイトの女の子はかなりかわいい。
ツンデレとか、吸血鬼とか・・・

・・・あったらいいなあ。





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魔王のお見合い! 第五十七話『アルバイト!』


「・・・という訳で、明日はデートなんだ。」
魔王がクララとアティ相手に、ここまでの経緯を語っていた。

「へえ、やるじゃない!」
「さすが魔王様!」

デートのために魔王府で待ち合わせていたところを捕まえられた二人は、とりあえず褒めておけば早く済むだろうと考えていた。
「すごいだろう?!これが魔王の実力だ!」
・・・が、魔王が語りはじめてから、一時間は経っていた。
優しい二人は、魔王の話を中断させることなどできなかった。

「は、はは・・・」(早く終われ~!)

・・・
守桜はアルバイト先 、“焼きたてパン『すがの』”でも浮かれていた。
「ふっふーん。」
いつもツンツンしている守桜が陽気に鼻歌を歌う姿は、同僚にはたまらなく可笑しかった。

「先輩、どうしたんですか?」
焼きたてのパンを並べていると、守桜は後ろから呼びかけられた。
「ああ、山田・・・ミクさん。」
「覚えててくれたんですね!」
“かわいい”、というより“美しい”という形容詞が似合うこの女子高生は、三日前にバイトととして入ったばかりであった。

「なんだか楽しそうですね。」
とミクが続ける。
「な、なんでもないわよ!仕事に戻りなさい!」
「恋ですか?」
「な!」
守桜は顔を真っ赤にした。
「図星みたいですね。」
ミクがやや意地の悪い笑みを浮かべる。
「ば、ばか言わないの!もう!」
「ふふ。」

ミクがこのパン屋でアルバイトをする理由は二つあった。
一つは、人間界で働くことで人間らしくなること。
そしてもう一つは・・・

「あ、先輩。」
「ま、まだ何かあるの?」
「・・・いえ。恋もほどほどに。」
「もういいじゃない!」
「渡さない・・・」
「え?」
ミクが何か呟いたが、守桜には聞こえなかった。
「何でもないです!さあ仕事仕事!」

「・・・なんなのよ、もう。」
ミクが去った後、守桜は魔王を想って、さらに顔を真っ赤にしていた。






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魔王のお見合い! 第五十六話『鏡相手に!』


「ヤン!・・・はいないのか・・・」
魔王は、魔王室で一人、メールの返信に没頭していた。
「まあ、メールくらい自分で打てないとな。」
何かと独り言が多い魔王であった。

「ええと、『今度デート行こうよ♡』?まだメール始めてから二日なのに・・・」
さすがの魔王もタジタジであった。
「でも・・・かわいかったよなあ。」
黒髪ツインテールの女性を思い出し、自然とにやけてしまう。
「『いいですよ(°∀°)b 明後日はどうですか?』。明日は厳しいからな・・・。準備もあるし。でも早めがいいから明後日だ。」

・・・一方、守桜。
「やった!デート!どうしよう?どうしよ?」
守桜も独り言ばかりであった。
一人暮らしなので、全く気にしなかった。

「『映画とかどう?ポニョリータ観に行きたいo(^▽^)o』。えへへ。魔王様・・・いや、エルとデートよ!」
勝手にデレデレする守桜であった。

「ど、どうしよう?キスとかされちゃったら・・・。えへへ。」
守桜は鏡相手に、キスの練習を始めた。

・・・もどって、魔王。
「ポニョリータかあ。一度観たけど・・・。守桜さん、楽しみにしてそうだし。」
優柔不断で他人志向の魔王は、結局守桜に合わせることにした。

「き、キスとか迫られたらどうしよう・・・」
魔王は鏡相手に、キスの練習を始めた。







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