魔王のお見合い! 第六十三話『約束!』
魔王がフューに怯えている頃・・・
守桜はデートの支度を整えていた。
そう、とうとうデート当日を迎えたのである。
魔王が窮地に立たせられていることなど知らず、守桜は陽気に鼻歌を歌っていた。
「ああ、早く会いたい!」
まだ時間に予定はあるが、準備を終えた守桜は、早めに家を出ることにした。
「いま会いにいきます!」
守桜は家を飛び出した。
・・・
「はあはあ・・・」
魔王の目の前の床が、見事にえぐられている。
アティの腕を押さえながら、魔王はまたもや尻もちをついた。
アティの突進を身を挺して止めた魔王。
止めた瞬間、周囲に電撃が走ったが、誰も怪我はなかった。
魔王が立ち上がって、アティの耳元でささやく。
「落ち着くのだ。公爵家に手を出したら・・・どうなるか分かっておろう。クララと二度と会えなくなるぞ。」
「・・・はい。」
アティは徐々に落ち着きを取り戻していた。
「さすが魔王様ね!」
フューが拍手しながら、魔王に近寄る。
「ねえ。わたくしとデートしません?」
「・・・無理だ。私にはお付き合いしている女性がいる。」
いきなりの誘いに魔王は戸惑ったが、即座に断る。
「・・・そう。お付き合いなさっている方が・・・」
フューがあまりに悲しそうに俯くので、魔王は申し訳ない気持ちになった。
しかし、それ以上に胸に引っかかるものがあった。
(ん?デート・・・)
(あ!)
魔王は守桜とのデートの約束を、すっかり忘れていた。
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魔王のお見合い! 第六十二話『アティVSフュー』
「なにごとですか!?」
魔王の次に地下に入ってきたのは、クララやミクではなく、アティであった。
魔王府に住んでいるアティは、騒ぎを聞き、駆けつけたのであった。
「あら。」
「アティ・・・」
魔王とフューの注意が、アティに向けられる。
「あなたは・・・氷神!」
「失礼ね。フューっていう立派な名前がありますのに。」
「フュー=ウルストンクラフト・・・!噂では魔王様を殺そうとしたとか・・・!」
「またまた失礼ね。あれは“事故”よ。」
「それでも、信用できませんね。」
アティがじろりとフューをにらむ。
「気張るのね。」
「・・・魔王様のためなら。」
二人はじりじりと詰め寄る。
「お。おい!」
魔王の呼びかけに、二人は応えない。
「雷神の力、見せてあげましょうか?」
「虚勢ね。我慢はおよし。」
「はああああ!」
アティの周りに、電撃が走る。
「残念だわ。」
魔王が止める暇なく、アティはフューに突進していった。
・・・
どおん。
魔王府の玄関まで来ていたクララとミクは、中で大きな音がするのを聞いた。
「いったい何が・・・」
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魔王のお見合い! 第六十一話『氷神!』
「ふ、ふ、フュー!?なぜ人間界へ!?」
魔王は尻もちをついたまま、狼狽していた。
「魔王様と結婚するためですわ。」
「結婚!?」
「ええ。」
「私は、お前に・・・こ、殺されかけたのだぞ!」
「過失ですわ。」
「そ、そ、そっれでっも!私は・・・」
「・・・」
そんな二人の様子を、ジョンは口を一文字に結んで見守っていた。
・・・一方。
「フュー・・・」
ミクがポツリと呟く。
「ねえ。フューって・・・どんな人なの?」
ミクの足にぶら下がりながら、クララが尋ねる。
「おそろしい・・・“氷神”よ・・・」
「氷神?」
「ええ。魔界最強の種族・・・。その強さがゆえに、王家と親交が深いわ。」
しばらく間があって、再びクララが質問をする。
「・・・なぜ今は婚約者じゃないの?」
クララが尋ねると、ミクは身震いし、クララを落としそうになってしまった。
「あの事件・・・。」
「?」
「フューが・・・魔王様を殺そうとしたの。」
「ころっ・・・!?」
「わざとじゃないんだけどね・・・」
それっきりミクは黙ってしまった。
(・・・またもや事件の予感ね・・・)
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魔王は尻もちをついたまま、狼狽していた。
「魔王様と結婚するためですわ。」
「結婚!?」
「ええ。」
「私は、お前に・・・こ、殺されかけたのだぞ!」
「過失ですわ。」
「そ、そ、そっれでっも!私は・・・」
「・・・」
そんな二人の様子を、ジョンは口を一文字に結んで見守っていた。
・・・一方。
「フュー・・・」
ミクがポツリと呟く。
「ねえ。フューって・・・どんな人なの?」
ミクの足にぶら下がりながら、クララが尋ねる。
「おそろしい・・・“氷神”よ・・・」
「氷神?」
「ええ。魔界最強の種族・・・。その強さがゆえに、王家と親交が深いわ。」
しばらく間があって、再びクララが質問をする。
「・・・なぜ今は婚約者じゃないの?」
クララが尋ねると、ミクは身震いし、クララを落としそうになってしまった。
「あの事件・・・。」
「?」
「フューが・・・魔王様を殺そうとしたの。」
「ころっ・・・!?」
「わざとじゃないんだけどね・・・」
それっきりミクは黙ってしまった。
(・・・またもや事件の予感ね・・・)
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