■ スズキ ジクサー150にもドライブチェーン注油器
駆動系にドライブチェーンを利用するバイクには、必要となってくるドライブチェーンのメンテナンス。
そのドライブチェーンに潤滑用のオイルを供給するドライブチェーン注油器(所謂「スットコオイラー」)を管理人のスズキジクサー150「ままかりー」に装備したので、その際の話とか。(詳細は#02以降)
本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。
各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。
こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。
万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。
■ ドライブチェーン注油器
ドライブチェーンに注油・ルブを塗布する作業は、結構な手間がかかる。
メインスタンド(センタースタンド)を装備する機種なら、後輪を浮かせた状態で後ホイール手で回して、ドライブチェーンを回しながら注油をすることも可能だが、メインスタンドを装備していない機種など、ドライブチェーンの露出している部分に注油して、少し車体を動かしてドライブチェーンを回し、再度注油するという作業を繰り返すことになる。(真面目にチェーン全コマに注油するなら)
そんな手間を激減させるドライブチェーン注油器。
管理人が運用中の(ドライブチェーンを装備する)機種では標準装備となっている。
XTZ125「ねこちやづけ」のドライブチェーン注油器
XT660Zテネレ「ねこわさび」のドライブチェーン注油器
トレーサー900「ねこけり」のドライブチェーン注油器
セロー250「ねこまぶし」のドライブチェーン注油器
そんな訳で、今回導入されたジクサー150「ままかりー」も、当然ドライブチェーン注油器を装備する流れになるのだが、今回ジクサー150の場合、若干問題となるのが、
このすっきりとしたハンドルまわり。
現在まで、カウルやスクリーンはもちろん、ハンドガードやキャリアといった、管理人にとっては必須と言える装備まで取り付けず、可能な限りすっきりした外観を維持している。
管理人のドライブチェーン注油器の場合、注油するオイルを蓄えるタンクが必要になってくるのだが、
セロー250用のように、北海道ツーリング中でもオイルの補充が必要ない程度の大容量タンクを、ハンドルバーに直接取り付けるという強引な方法は使いたくない。(ついでにXTZ125のように、チョークレバー付近の視界外に操作箇所を置く方式も避けたい)
■ プアーテック ドライブチェーン注油器 for ジクサー150
■ (TYPE1)細型ポンプ+細型タンク
ジクサー150のすっきりしたハンドルまわりを維持するため、
ステムのシャフト(パイプ)内に収容可能な細いオイルタンク&オイルポンプを採用した。(TYPE1)
オイルの容量は8ミリリットル(以下「ml」)と、他機種の60ml級と較べると少な目なのだが、日々の通勤運用で毎日酷使するとか、全日程一週間以上のツーリング等でもなければ、実質的に問題はなかろう。
逆に身軽さが売りのジクサーには、長距離ツーリング時でもなければ、この程度の容量の方が適しているようにも思う。
そして何より、ハンドルまわりの目立つ箇所に大きなオイルタンクを置かなくて良いというのが嬉しい。
どうしても容量が足りないという場合には、ステムシャフト(パイプ)内下部に、予備カートリッジを1本収容可能。
(そのままポンプに取り付けたタンクと交換できる)
という訳で、小径タンクとポンプを採用した(TYPE1)
ポンプを作動させる際の操作はこんな感じ。
■ ドリブンスプロケット側注油器
オイルを送出するタンクとポンプの他、オイルをチェーン・ドリブンスプロケットに注す側、注油器側については、
他機種用と同様、ドリブンスプロケット付近にチェーンカバーの取付ボルトを活用して固定する仕様とした。
ちなみに、スイングアームにチェーンカバーを取り付けるステーの根本部分、気前よく溶接のビードが盛られている可能性もあることから、強度を確保した上でビードをクリアできるよう、大きめの「ビード避け」を設けている。
オイルポンプから、注油器部分までは、
サイドカバーの内部にオイルホースを通し、
バッテリーの上部を抜けて、
フレームとフェンダーの間から、
フレームに取り付けるクリップと、
付属クリップ
付属、ホースおさえを通し、
注油器(ノズル)部分へとオイルを送っている。
スイングアームまわり全体図。
無事に取り付けが完了したハンドルまわり。
■ TYPE2/TYPE3
「TYPE1」で、ひとまずドライブチェーン注油器を装備することに成功したのだが、その後にTYPE2とTYPE3を製作している。
わざわざ追加で作る必要があったということは、何らかの問題があったりしたのだが、その理由が
「利用した市販スプレーボトルのポンプ部分に耐油性が低い部分があり、利用当初は問題がないものの、利用を継続するとポンプ機能が低下して、送油できなくなる」というもの。
ステムシャフト内に収容可能なボディは良いのだが、ポンプがオイルを送れなくなっては、ドライブチェーン注油器としては利用できない。
こんな用途を想定して、市販のスプレーボトルの材質が変更される可能性は限りなく低いので、別の耐油性があるポンプを利用可能な仕様を追加で準備することにした。
新たなポンプとして、これまで他機種で長年継続利用している、実績あるポンプを採用したタイプを作成。
細いタンクをステムシャフト内に収めることを諦め、60ml級のタンクを別の空間(ハンドルクラウン下等)に収めてホースで接続する仕様(TYPE2:画像右側)と、
細いタンクはそのままステムシャフト内に収め、ポンプ部分のみを更新した仕様(TYPE3:画像左側)を作成した。
TYPE3、ポンプが若干大型化したが、もともとポンプ部分はステムシャフト内に収めていた訳ではないので、見た目以外はそれほどTYPE1と変化ない。
TYPE3をステムシャフト部分に装着した状態。
この状態であれば、ポンプの耐油性も確保され、吐出量も運用中の他機種と同様なので、使い勝手も優れているはず。
TYPE2の別体オイルタンクは、スプレーポンプのタンク部分をそのまま流用しても良いし、ホースで接続できれば何でも良いので、(距離や高低差の制限はあるが)やろうと思えばペットボトル等の大容量容器を使うことも可能である。
(当初の目的とはかけ離れてしまうが)
■ 使用状況
他機種と同様、ドリブンスプロケットの歯先付近にノズルから注油し、そこからドライブチェーンにオイルが行きわたるという方式。
なお、ノズル部分については、他機種用と同様に外径Φ3のアルミパイプを利用している。
■ プアーテックドライブチェーン注油器
というわけで、できあがったドライブチェーン注油器。
容量は少な目だが、やっぱりステムシャフト内にタンクが収まるというのは有効だということで、TYPE3を中心に運用している。
セット内容(TYPE3)
オイルカートリッジ(タンク)
ポンプ
ポンプボタン
ポンプとタンク接続アダプター
ステムナットカバー
ホースおさえ(フレーム側)
ホースおさえ(スイングアーム側)
注油器基部(ノズルパイプ+パイプ先端ホース)付
■ 取付方法とか
アダプターを接続したタンク(カートリッジ)にオイルを注入し、ステムシャフトの純正キャップを外して、シャフト内にタンク部分を挿入する。
ステムナットのカバーを被せて、
ポンプとボタンを取り付け、ホースを接続する。
サイドカバーを外してホースを通し、
ボルト4本を外して、リアのフェンダーを外し、ノズル部分を取り付けてフェンダーを戻す。
標準のボルトでノズルおさえ(スイングアーム側)を取り付け。
左側後席ペグのステーに、ホースを通した「ホースおさえ(クリップ式)」を取り付ける。
補強で結束バンドを取り付ける場合は、スイングアーム保護用のフィルムを貼り付ける。
完成。
⇒#00に続いてしまった。
ドライブチェーン注油器#00【プアーテック新製品情報】forスズキ ジクサー150「ままかりー」