虚構の設計 -4ページ目

虚構の設計

設計の立場から高専ロボコンに関して書いていました.
今は引退し,カブ90に乗っています.

ちょっと,時期が開いてしまいました.すみません.

なんか,知らない間にブログを書くページも仕様が変わってて,なんか違和感が・・・

これだけ時期が開いた,原因は,

50%ぐらいは学士論文の作成が面倒くさくて,やる気を吸われていた.

30%くらいは研究の追い込みで死ぬほど忙しかった時期があったこと,

残りは・・・

 

 

 ただの遊びすぎですw

 

さて,CDIの話です.

点火時期は,1°進めると1%出力が向上するらしいですが,

進めすぎると前述の通り,ノッキングによりエンジンを壊す恐れがあります.

そこで,少しずつ,様子を見ながら進角をいじる必要があります.

 

基本的な傾向として,点火時期を進めると,相対的に濃い燃調を要求するらしいので,

MJを1番手あげて,それに合わせた進角を探るの繰り返しで検討します.

出力は,2速からの加速発進の際の速度計の針の動きを動画で撮影し,

10km/h刻みで加速にかかる時間を測定し,比較することにより測定します.

 

結果がこちら

番号で表示しているので,何が何やらさっぱりですが,仕様を表記すると

6:かなり前のデータ,純正CDI,タイヤの直径や銘柄が違うため,実際には5%くらい遅いと思われる

以下,ヤフオクCDIのデータ

15: SJ/45; MJ/90 点火時期(アイドリング;5000;8500) 28:31:36

16: SJ/45; MJ/95 点火時期 28;33;38

17: SJ/45; MJ/95 点火時期 28;28;38

18: SJ/45; MJ/98 点火時期 28;28;38

19: SJ/45; MJ/98 点火時期 28;28;36

 

今思うと,SJはかなり濃すぎですね,パイロットスクリュで誤魔化してましたが,

アクセルに対するつきがいまいちよくなかったような覚えがあります.

 

データをみると,0-10km/hのタイムはかなりばらついています.

これは,調整というよりクラッチの気まぐれな気がするので,とりあえず気にしないことにします.

 

40-50も結構ばらついていますね・・・

16と17は5000rpm(30km/hくらい)の点火時期しか触っていないのに,

この領域でこれだけばらついてしまっている理由が不明

ただ,40-50の領域は他のデータでは持ち上がるような形なのに,

17だけは尻下がりになっているので,何かしらの誤差が出ている気がします.

 

色々触ってわかったことは.

・データは結構ばらつく,体感で決めてしまうのもあり(やってるうちに,風況とかも変わりますし・・・)

・例えば,中間の領域の進角を進めると,高回転で一気にパワーが出るような錯覚を覚えますが,

実際には,中間のトルクが落ちてそう感じるだけ

・あたりまえですが,点火時期は早くすればいいというものではない

 

正直,点火時期まで含めたセッティングは難しいです

かなり時間がかかる割には,大きな効果は得られないように思います

MJを少し上げて,点火時を少し早めて感触を確かめるくらいに留めた方が幸せかもしれません

 

・・・それでも,あと1%でもパワーが上がるのなら,どうしても手を伸ばしたくなるのが4stミニをいじっている人種なんでしょうけどw

 

 



今回は点火時期のお話しです.
画像の装置は,CDIという装置

メモ:CDIとは
 CDIとは,コンデンサに電気をため,
それを一気に放電することでスパークプラグに火花を飛ばすための装置です.
点火装置は,CDI以外にもいろいろと種類がありますが,
どれも,基本的には急激な電圧の変化を発生させ,
それをコイルで増幅してプラグに火花を発生させます.
 CDIはあくまでも点火方式の種類で,点火時期の可変装置はあってもなくても
コンデンサに電気を蓄えて点火させる装置はCDIです.

さて,カブに搭載されているCDIには排気量によって種類がありますが,
私の乗っているカブ90に関しては,15°BTDC/1700[rpm]としかサービスマニュアルには記載されていませんが,
他の方のブログを見ると,1°/2200[rpm],13°/3300[rpm]との記載が見つかりました,
つまり,2200[rpm]で16°BTDCとなり,3300[rpm]で28°BTDCとなるようです.
(BTDC = Before Top Dead Center,つまり,クランク上死点前という意味です.
28°BTDCとは,混合気が最も圧縮される状態(上死点)の,28°前で点火するという意味です.)
ここで,ピストンが目いっぱい上がる前に点火してしまうと,ピストンが逆回転する方向に力が働いて,
パワー落ちてしまうようにも思えます.
ですが,現状のガソリンエンジンではガソリンを「燃焼」させて,混合気のエネルギーを取り出しています.
決して「爆発」ではありません.
そして,この燃焼というのは爆発に比べると圧倒的に伝播速度が遅く,数十[m/s]程度のようです.
(爆発は数百[m/s]ぐらいらしい)
数十[m/s]なら結構早いと思うかもしれませんが,例えば,エンジンが6000[rpm]で回転していて,
伝播速度が20[m/s],BTDC30°で点火する場合,点火してからピストンが上死点に上がるまでに,
16[mm]しか伝播していない計算になります.
(実際には,複雑な流体の流れがあるので,こんな単純な計算にはなりませんが)

また,学校でトヨタ2NZ-FE(ちょっと前のVitzのエンジン)のデータを取ったときのデータがこんな感じ


横軸がクランクの角度(0°が排気工程と吸気工程の間,360度が圧縮上死点,圧縮工程と膨張行程の間です)
これを見るとわかるかと思いますが,シリンダー内の圧力が最も上がるのは,圧縮上死点のときではありません.
一般に,上死点後10-12°くらいの時に最も圧力が上がるのがよいとされているらしいです.
たしかに,圧縮上死点では,クランクとコンロッドが一直線になるわけで,それを押そうとしたって摩擦損失にしかならなさそうですね.
 そして,360°ちょっと手前ぐらいの変曲点(どこにあるかちょっと読み取りにくいですが,
もし燃焼が起きなければたぶん360°の点を頂点とするsin波を描くので,それを想像しながら読めば・・・)
この変曲点の位置が,点火のタイミングになります.

そして,この点火タイミングですが,ずらしていくと,こんな感じになるようです

(図書館にあった50年ぐらい前の書籍を参考に書きました)

メモ:オクタン価(自己着火性,温度が上がったときに勝手に燃焼しないかどうかの指数,
レギュラーとハイオクの違いはこれ(というより,ハイオクってハイオクタン価の略ですよね・・・
違いは自己着火性の違いであって,引火性はほぼ同じ,
つまり,ハイオクは勝手に火が付きにくいのに,火をつけようと思ったら同じように火がつく燃料なのです)

このグラフを見ると,
1.点火時期には最適値が存在する.
2.点火時期を速くするほど,高いオクタン価が要求される(オクタン価が低いと,ノッキング,異常燃焼が発生します)

つまり,チューニングしたエンジンの場合,最適な点火時期は純正からずれている可能性があり,
点火時期を調整すると,より高い出力を得られる可能性があるということです.

---------余談---------

この点火時期は燃焼室の形状,プラグの位置,さらにバルブ開度,空燃比によって最適値は変わります.
最近の自動車のエンジンのようなペントルーフ型の燃焼室は半球型(カブなど,昔のエンジンに多い)に比べてコンパクトなため,最適点火時期は遅くなります.
さらに,プラグの位置が燃焼室の中心からずれていると,最適な点火時期は早くなります.(カブなどの2バルブエンジンは思いっきりずれてます.

そのため,最近の自動車のエンジンでは早くても十数°程度なのに対し,
カブのエンジンの点火時期は純正で28°,社外のCDIになると最大で40°近いものもあり,
カブのエンジンがいかに早い点火時期を要求するかわかるかと思います.

------余談ここまで--------

ここでようやく冒頭の写真に戻ると


このCDI,ヤフオクである個人の方が出品されているもので,
「新)エイプ CB モンキ カブ フルデジタルCDI_2(競技用)」という名前で出品されています.
(いつでも出品されているわけではないですが,アラートをつけておけば,そのうち出品されると思います)
「ヤフオクCDI」とググれば,色々情報はでてきます.

このCDIは,
・アイドリングの点火時期(13°から28°)
・5500[rpm]の際の点火時期(28°から49°)
・8500[rpm]以上の点火時期(28°から49°)
を範囲内で任意に設定することできる優れものです
(各回転数の間は直線補間)
ちなみに,上記はフライホイールのピックアップ(点火時期を拾う部分)が28°BTDCのカブ90の場合の値で
ピックアップの角度がずれれば,その分だけ範囲はずれます)
これだけの自由度のCDIが1万円で買えるのは,かなり安いと思います.

(社外品で,デジタルCDIと銘打って販売されているものは,ここまでの自由度はなく,
決めうちのマップになるものの,これと同様に純正よりも進角した点火時期を得ることができます.
一方,デジタルと銘打たれていないものは,その構造上,純正よりも早い点火時期を得ることは一般にできません.
もしCDIを購入される方がいれば,その点はよく検討する必要があると思います)


さて,ここまでちょっと長文になってしまったので,
続きは「近いうち」に書きます.
(近いうちとかいて,数週間放置したことがもう何度あったか・・・そろそろ信用されてないですよねw)
言い訳すると,テストがあるし,レポートがあるし,研究も大急ぎてやらないといけない事情があって,
こう見えて,結構忙しいんですw

次は,結果とセッティング例を書く予定です.

私事ですが,来年度の進路が決まりました
就職とかも含めて,色々考えたのですが,
色々な人の話を聞いた結果,また,金銭面もなんとかなりそうだったので進学することにしました.
(ちなみに,ある程度お年を召した方は別に就職してもいいんじゃない?っといった感じで,
若い方は,院行ってみたら?っといった考えの方が多いように感じました.
もっとも,こればっかりは,就職先にもよりますが.)
参考がてら,顛末を書いておきます

グーグルからこの記事に飛んでくる方も多いと思うので,一応,自己紹介
・A高専専攻科生
・本科の時の成績は,最終順位で上位1/3にぎりぎり入るぐらい,4年まではほぼ真ん中.
・ロボコンをやっていたり,バイク弄ってたりで,机に向かってまじめに勉強ってタイプではない.基本,手を動かしているのが好き.
・数学,英語などの一般科目はすこぶる苦手
(TOEICは600点いくかいかないかぐらい).専門科目は得意という,結構な偏食
・家の事情で金銭面は厳しめ.ぜっっったいに,院試で浪人はできない.

このあたりで機械の専攻がある大学は神大,府大,京工繊,岡大,広大などがあります.(京大?
阪大?知りませんなw)
難易度的には,神大がやや難しいくらい,他はほぼ同じくらいだと思います.
(院試と高校から大学受験は少し違います.ってか,院試は学校名より行きたい研究室で選ぶべきものだと思うので・・・)
ちなみに,なぜか東海-関東の大学に目がいかないのは,私の学校の謎の一つw

ただ,神大は,行きたい分野の研究室がないし,TOEICスコアも少し厳しいので,やめました
(研究に関しては,2年前だったら,方向転換することもできたのですが,今となっては難しいです.立地は最高なんですが・・・)

実は,九州大学のオートモーティブサイエンス専攻が第一志望でした.
自動車専攻という,珍しい専攻で,かなり興味がありました.
受験するつもりだったのですが...
機械系で3つ研究室があるうち,振動系の研究室に見学をお願いしたところ,
そこの先生は外部生に対して相当心象が悪いらしく,かなり厳しい言葉で断られてしまいました.
他校で見学をお願いしたときは,快諾して頂けただけに,かなり驚きました.
(高専の先生曰く,たまに外部生お断りの方もいるらしいです,珍しいみたいですが.)
そこ以外の研究室はあまり興味がなかったので,九大はやめることにしました.
また,友人が他の2つの研究室に見学をお願いしていましたが,
・熱系→昨年度でご退職,後任の先生もいないため,受け入れ不可
・流体系→受け入れ可能,オートモーティブ所属の学生は現在いないものの,研究室の雰囲気はよかったみたいです.
といった状況でした.
ここの専攻に関しては,インターネットにもほぼ全く情報がないので,参考のため,少し書いておきました.
個人的には,もし外部からここに受験を考えているなら,早めに連絡を取ることをお勧めします.
(なんなら受験前年の夏休みぐらいにでも.別に,早すぎて煙たがれるということは,私の知る限りではないです)
ネットに情報がなく,自分で情報を集めないことにはどうしようもないです.

研究内容などを考えた結果,
・京都工芸繊維大学
・広島大学
を受験することにしました.
前者の方は,聞いたことがない方も多いと思いますが,理系の国立単科大学です.
電農名繊とかいって,(知名度が低い)国立の理系大学でくくられることが多いとかなんとか.
また,京都で彼氏にしたくない大学ランキング一位とかいう噂があったりw

どちらの大学の先生も,外部生の受け入れを快諾いただけて,研究内容もどちらも興味がありましたし,
研究室の雰囲気もよく,かなり悩みました.

最終的には,学校全体の雰囲気が馴染みやすく感じた(単科大ゆえ,少し,高専と似たにおいがするw),
京都工芸繊維大学を推薦入試で
もし落ちたら,
広大と京都工繊を一般入試で受験することにしました.


そして,先日京都工繊の推薦入試を受験,無事合格しました.
来年度から,高専生改め,工繊生ですw