虚構の設計

虚構の設計

設計の立場から高専ロボコンに関して書いていました.
今は引退し,カブ90に乗っています.

twitter:@rcmanre
こちらはほぼ毎日更新(ただし,役に立つことは書いてません)
Amebaでブログを始めよう!

かなりご無沙汰しちゃいました・・・

理由はいくつかありますが,

忙しかったかといわれると,そんなわけでもないのですが,

三半規管に不具合が出てしまって,なんとなく疲れてしまっていたのが一つ,

今まで7年も変わらない環境で過ごしていたのが急にあれこれ変わってしまって疲れ気味なのが一つ,

(なんだかんだ,7年ずっとロボコンやってたような感じだったので・・・)

 

ただ,主因は別の問題で,twitterを始めてしまって,そっちが手軽過ぎてブログがめんどくさくなったw

@rcmanre

こっちはほぼ毎日なんかつぶやいてます,よかったらフォローお願いします

いや,twitterって,手軽にあまり深く考えずに適当に書き込めるのが楽なもんでw

ただ,カブのテレスコ化のまとめみたいな,一塊の情報を発信するには向いていないので,
それはそれでこっちに書こうとは思ってはいるんですが・・・

そのうちちゃんと書き上げますよ,そのうちw

 

さて,今年ももう終わり

正直,上に書いていた通り,体調的には終始優れなかったのですが,

バイクにはよく乗りました

三半規管に不具合がある状態で乗って平気なんかと思われそうですが,

実際周囲にものが多い都市部では気分が悪くなったりしましたが,

ある程度郊外の方に出てしまえば,問題なく乗ることができました

こういった症状はスーパーマーケット症候群とも呼ばれるそうで,

私の場合は,卒論のころ無理をし続けたせいで,発症してしまったそうです.

薬でどうこうなるものでもなく,医者曰く,「経験値を貯める」ことでリハビリするのが一番らしいです.

ようは,周囲の景色が流れるような感覚を体が覚えるといいらしいです

(というより,覚えなおすの方が近いらしい.子供のころに無意識にそれを覚えたそれを

何かのきっかけで失ってしまったのが今の状況らしいので)

そういった意味で,バイクに乗るのは安全の観点からすると,あまり褒められたことではないのですが,

リハビリとしてはよいらしく,実際少しずつですが回復してきている実感もあります.

 

そんなわけで,言い訳をしながら今年もバイクに乗っていました.

実際,最近ではそこそこ治ってきたような気がするので,よかったのかな?

 

今年一年を思い返してみると

1月,2月

テレスコ化改造中

この辺で,バイク,卒研,バイトと色々詰め込み過ぎたのが,後々の不調の原因・・・

 

3月

テレスコ化完成

 

試運転がてら高専の友人と四国まで

 

4月,5月

この辺が一番体調が酷かった+大学院が始まって忙しくてほとんど乗らず・・・

 

6月

カフェカブin京都(滋賀)

このときをきっかけに,twitterを開始

こういった時に,緩いつながりを持つことができる,twitterはなかなか便利なツールです

 

 

 

7月

天川村まで

高専時代の友人(四国の時に親のプリウス乗ってた)がNINJA400を買ったので,

慣らしついでにツーリング

 

8月

友人と淡路島まで

生シラス丼がおいしかった

 

 

 

9月

憧れの地,北海道までツーリング

・・・自走で

北陸を抜け

 

鶴岡のクラゲ水族館によりつつ

 

十和田湖を抜け

 

本州最北端に到達

 

フェリーに乗り,いざ北海道へ

 

北海道初日はキャンプ

 

占冠でソフトクリームを食べ,

 

帯広で豚丼を食べ

 

最東端,納沙布岬到達

 

知床峠を越え,

 

日本一早い紅葉を楽しみ

 

超真直ぐの道を北進し,

 

最北端制覇

 

宗谷丘陵

もはや言葉は不要

 

風車の道を南下し,

 

札幌ラーメン(゚д゚)ウマー

この後は,小樽からフェリーに乗って帰宅しました

 

全行程4300[km],11泊12日の旅でした.

北海道内では,7泊8日(うち一日は台風で動けず,もう一日はほぼ予備日,実質6日くらい)

一周するには日数がぎりぎりで,弾丸気味,

体調の件とか,色々と不安要素はありましたが,行ってきてよかった

(むしろリハビリになっていたようで,この旅のおかげで少し回復したみたいです)

自作部品と改造だらけのカブですが,大したトラブルもなく旅を終えることができました

多分,人生で一番長い旅になるんだろうな

 

 

11月

高専時代の友人3人で琵琶湖一周

写真はメタセコイヤ並木ですが,休日はめちゃくちゃ込んでました・・・

車も入れるとこの写真が精一杯

バイクだけでも,これぐらいの写真しか撮れなかった・・・

本格的に紅葉する時期はもっとやばいんだろうな・・・

 

 

11月末に高野龍神スカイラインまで

ずっと自分のバイクで走りたかったもののなかなか機会がなくて走れなかったのですが・・・

いざ行ってみると,頂上付近は見事に凍結w

それでも,そこそこ楽しめたのでよかったかな

有田ウインドファーム

みかんが美味しかった

ツーリングは今年はこれでおしまい

 

 

色々としんどいことも多かったけど,楽しいことも多かった

そんな一年でした

 

来年は,いよいよ就活

思うところはあるので,そこを目指して頑張ろうと思います

 

んでもって,内定出たら来年は九州目指して走ります

かなり御無沙汰しちゃいましたが,一応生きてます.

ただ,春の辺りででためまいの症状がぶり返したりして,色々とやる気がでなくなっていました・・・

祖父もたまにめまいがでることがあるようで,遺伝的な原因もあるらしく,完治は難しいようです

最近は少し落ちいてきたようなので,一安心ですが

バイクに乗ることに関しては支障がないのは不幸中の幸いかな

 

 

さて,このテーマもさっさと書き上げないとどんどん忘れていってしまうので,自分の為にも早く書き上げたいところですが,

いかんせん,内容がかなり多岐にわたるので,どこから書いていけばいいのやら

今回は,部品の採寸,ステムの設計を取り上げていきます.

 

まずは,新しいものを考えるより,元あった部品の採寸を行います.

元あった部品と干渉しないように設計する必要があるので,非常に重要な作業です.

ここで間違えると,後々干渉が発生して,どうしようもなくなることがありますからね

(ロボコンなら,あとで切り貼りすれば何とかなることが多いですが,市販のバイクに手を入れる場合,

なかなかそうもいきませんので)

また,特にシャフトの直径については厳密に1/100[mm]単位で測定する必要があります.

いわゆる,はめあいの問題なのですが,ハンマーだとかプレスで打ち込む部品はしまりばめになっていますが,

そのはめあい量は,直径や材質にもよりますが,2/100[mm]程度です.

(ちなみに,しまりばめとは,穴の方が,軸より直径が小さい状態のことを指します.

すきまばめは,逆にガタがある状態です.)

緩くてガタがあった方が,組みつけは楽ですが,振動によって軸と穴の間に衝撃が発生し,

異常な摩耗や,亀裂が発生する場合があります.

そのため,はめあいに関しては十分に注意して,計測・設計する必要があります.

ただ,現物から採寸する以上,多少の計測誤差は発生しますし,寸法公差はどこまで許容されているかは知ることができないので,

設計者の意図を汲む必要があります.

 

とりあえず,一番重要なステムシャフトから計測しています.

左が下で,右が上です.

表記が色々と適当なのは,諦めてくださいw

左端はステムベアリングのレースが圧入される部分なので,間違いなくしまりばめです.

あれ?その割には24[mm]より8/1000[mm]もマイナス気味なんですが・・・

これは,いわゆるh7と呼ばれる標準的な寸法公差な可能性が高いです

ステムベアリングのレースの内径は,15/1000[mm]ほどマイナス公差だったので,あまり深く気にしないことにします.

(教科書的には,穴がH7で,軸側がそれ以外ってパターンが多いのですが・・・実際のところはよくわかりませんね)

 

そして,その少し上のΦ23.19の部分は,特に軸受などはないので,直径は適当でよさそうです

その一段上のΦ22.425の部分は,ベアリングレースが入る部分なので,公差には気を付けたいところですが,

レース側がΦ22.5だったので,0.075[mm]程度すきまがありました.

ちょっと,ガタが大きすぎるような気がしますが,カブはもともと実用車なので,

生産コストを意識して,ゆるい公差になっているのでしょうか

どうせステムシャフトを作り直すなら,ここはもう少し詰めてもよいかもしれません.

そして,あとはねじと,ねじ山を削るときの逃げがあるようです.

ねじはM22のP1.0という特殊規格なので,旋盤でねじを切るのが手っ取り早そうです.

 

あとは,フォークの形状を適当にとっていきます.

これは,ノギスもほとんど使えないので,多少の計測誤差は諦めます.

もとから,それほどシビアな部分でもないので,あまり気にしなくても問題ありません.

(左上)フォークのステムシャフトがある部分の断面図と,

(左下)フォークのステムシャフトがある部分の左側面図,

(右上)ステムナットのカバーの外径≒フレーム側のステム部分の直径

(右下)フォークのステムシャフトがある部分の断面図(根元の辺り)

 

フォークの上端部分(ハンドルを接続するあたり)の各種寸法

こんな感じで,フォークを採寸し,それをもとにステムの設計を検討します.
上の寸法を見ればわかりますが,カブのステムシャフト周辺は非常に狭いです.

この中に,部品を納めないといけないので,構造にはおのずと制限が発生します.
一般的なスクーターでは,シャフト一本のみですべての荷重を支えるような構造
(ハンドルとフォークの間は,ステムシャフト一本だけで接続されている構造)
が主流ですが,カブの場合,ステムシャフトの直径がスクーターに比べると細いため,
その構造は不安が残ります.
(中実のシャフトであれば,一応問題ない程度の強度は出せますが,
万が一ステムシャフトが折れた場合,死亡事故になる可能性が非常に高いので,できれば避けたい)
そこで,この狭いスペースの間にステムシャフトに加えて2本のシャフトをいれた構造を考案しました.

具体的にはこんな感じ

ステム周辺を拡大すると,こんな感じ

強度的には,簡易的なシミュレーションを行った結果,
前輪のフルブレーキにより,1Gの減速度が加わった場合に,
ステムシャフトの最大応力は33.2[MPa]になるようです.
(ちなみに,追加のシャフトがない場合,最大応力は47.6[MPa]になります.)
ステムシャフトには,超々ジュラルミン(A7075-T6):航空機にも使用されるアルミ合金としては最高の強度を誇る材料
引張強度:575[MPa] 耐力:505[MPa] 疲れ強さ:160[MPa]
(引張強度→試験片に力を加えて,破断する寸前の強さ,ここまで力を加える前提で機械を設計してはいけない
耐力→力を加えたのちに力を除去したときに,試験片が0.2[%]伸びたままになるときの応力.この応力を繰り返し加えると,そのうち破断する
疲れ強さ→繰り返し与えても問題の無い応力の上限.実はアルミの場合,これより小さい応力でもいつかは破断するらしいが,1000年乗るつもりでもなければ,気にしなくても問題ない)
こんな感じでなので,疲れ強さを基準にすると,安全係数は5近くあるので,
上記の数値が静解析であることを加味しても,十分安全な数字だと考えられます.
最も,ストッピー(フロントブレーキを強く握りこんで,後輪を浮かせる技)を信号待ちの度に繰り返していれば,
そのうち折れるかもしれないですがw

最難関のステムの設計が終われば,あとはキャリパーサポートを設計する程度です.
キャリパーサポートも,とりあえず元の部品の寸法が分からないと設計仕様がないので,
同様に採寸します.

キャリパーサポートとピストンの位置関係

 

キャリパーサポートの形状

 

フォークの穴間

こんな感じで,採寸して,あとはCAD上で適当に調整すれば

 

設計したキャリパーサポート

はい,できましたw

途中の過程とか,色々な何かが抜けていたような気がしますが,こんなもんです.

ようは,干渉がなくて,パッドのすべての面ががディスクに接触するように設計すればいいだけです

 

出来上がったキャリパーサポートが,こんな感じ

材質はA5052(耐食アルミニウム合金)です.ジュラルミンは非常に錆やすい特性があるうえ,

高価なため,この素材です.

強度はジュラルミンの半分以下ですが,こんだけ分厚くしとけば,まあ大丈夫でしょうw

ちなみに,ねじ山にはインサートを入れています.

また,表面の模様は,エンドミルを走査線に走らせるとこんな感じになります.

フェースカッターで一発で仕上げた方が,加工はすぐ終わって効率的ですが,

RCV213V-S(ホンダが発売した2000万円のバイク)のトップブリッジがこんな感じになっていて,

かっこよかったので真似してみましたw

 

あとは,仮組してパッドが全当りするか確認します

ディスクにマジックで半径方向に線を入れ,仮組したパッドを押さえつけながら回しててみて,線の真ん中が消えれば合格です.

もし,端の辺りまで消えていた場合,パッドが余っている部分があるので,設計しなおしです.

パッドが余っている場合,パッドが摩耗すると,余ったパッド同士が押さえつけれれて,

ブレーキが利かなくなる恐れがあるので,この確認は必ず必要です.

ちなみに,PCXの社外キャリパーサポートの中には,パッドが全当りしなかったり,

肉抜き穴が大きすぎて強度不足で曲がったり,ねじ山が浅すぎたり,

あまりにも酷い製品が溢れているようなので,気を付ける必要があります.

(かといって,私のキャリパーサポートは丈夫過ぎますがwなんなら,軽ぐらいなら車でも使えそうw)

 

ブレーキ周りについて書いたので,ついでにPCXのキャリパーの3pot化についても書いておきましょう

その辺のブログで紹介されている方法では,外部にオイルラインを作ってやる方法が見受けられますが,

キャリパーの中にオイルラインを作ることもできます.

入手したキャリパーがこちら

実は,PCXではなく,DIO用のキャリパーですが,物は全く同じです.

 

で,どこに穴をあければいいのかという話ですが,

一番上のピストンを1番としたとき,1番と2番の間を3.5[mm]のロングドリルでぶち抜きます

ドリルの角度をミスると,ピストンが入る穴の側面に穴ぶち明けることになるので,注意が必要です.

(ピストンの側面に穴をあけても,ピストンで穴が塞がれているので,正しく機能しません)

ピストンの位置関係から開ける穴の角度を割り出し,

それを目安に最終的には勘で穴をあけましたが,うまくいきました

 

あとは,2番のピストンのオイルラインのねじは不要になるので,そこは適当なねじでふさげば問題ありません

私は,キャップスクリューにアルミワッシャーを2枚通して,塞ぎました.

 

 

ここまで書いたので,ついでにPCXのフォークに施した改造も書いてしまいましょう

PCXのフォークは元がPCXの14インチタイヤに設計されているので,17インチのカブで使用するには,寸法がギリギリになります.

具体的には,フルストロークした場合に,ステムとタイヤが干渉する危険性があります.

この問題を解決するための選択肢は2択で,

・フォークの全長を伸ばす

・ストロークを縮める

ストロークを縮めた場合,運動性能に影響が出る可能性があるので,あまり好ましくありません

ただ,カブのジオメトリの都合もあるので,フォークの全長もあまり大きく伸ばせません

(フロントの車高が上がってしまい,キャスター角が狂ってしまう)

 

そこで,ボトム寸前の領域のストロークを5[mm]減らして,フォーク全長を5[mm]伸ばす折衝案を採用しました.

ボトム寸前の領域のストロークを減らしているので,通常の走行ではハンドリングに影響は出ないはずです.

ただし,ボトム域でのストロークの余裕がなくなるので,激しいオフロード走行などは,自重する必要があります.

そんなわけで,このような部品を作成しました.

右下の銀色のワッシャーと,その左の切れ込みの入ったわっか状のものが作成した部品です.

ちなみに,銀色のワッシャーの奥にある部品は,もとからついているオイルロックピースです.

ばねは,リバウンドのばねです.

さて,この部品を,こんな感じで組みます.

オイルロックピースにリング状の部品をはめ込んで,オイルロックピースの下にワッシャーを挟んでアウターチューブに組み付けます.

こうすることにより,通常のストロークに影響を及ぼすことなく,ストロークや全長の調整が可能になります.

ちなみに,リング状の部品の内径はオイルロックピースの外径より少し小さめに設定してあるため,

フォークの内部でこの部品が暴れておかしなことになることはありません

 

ついでに,オイルラインの穴を追加して,ダンパーの特性を変更しています.

もともと,2セットだった穴を3セットにすることで,縮側の減衰力が2/3になります.

そこに,もとより粘度が1.5倍のフォークオイルを投入することで,縮側は元と同じ減衰力,

伸び側は元の1.5倍の減衰力が出るはずです.

少し,スポーティーなハンドリングを狙った設定です.多分.

もし気に入らなければこの部品は安価に手に入るので,とりあえず試してみればよいのです.

 

あとは,フォークを普通に組み上げれば完成

ちなみに,フォークのインナーチューブの抜け止めの溝は,もともとのものでは合わないので,

適当にグラインダーで追加しています.

 

 

大分長くなったので,次に続きます

つぎは,ステムの加工あたりから書き始める予定です.

色々あって,期間が開いてしまいました.

実は,カフェカブに参加したりしてました.

多種多様なカブが見れて,参考になりました

 

個人的に気に入ったカブ

前後ディスクにテレスコ,さらにハンドル加工までされていて,気合が入っていてかっこいい

・・・ディスクの直径では負けないぞw

 

あとは,しれっと4バルブシリンダーヘッドを入れている方とお話ができたり,

(実は今私のカブにも同じキャブレターがついているのですが,最高速が私より20[km/h]以上速い

排気量が2割ほど違うとはいえ,4バルブすごい)

 

なかなか,いい機会でした

・・・暑くて後で日焼けが凄かったけどw

 

 

 

さて,本題に移ります

テレスコ化ですが,フロント周りをごっそり入れ替えるからには,

ついでにジオメトリも適正化します.

具体的には,ノーマルではハンドリングが軽すぎる(セルフステアが小さい)ように感じるので,

もう少しバイクが主張するような,セルフステアが大きくなるようなジオメトリを探ります.

これを弄るためには,

・キャスター角

・トレール量

・重心位置

・タイヤプロファイル

・・・など,かなり多くの要素が関わってきますが,タイヤは今までと同じようなものを使用したいし,

キャスター角はフレーム側を派手にいじらないと変えられないし(リアサスの長さでも多少変わりますが)

変えられるのは,トレール量しかありません(キャスター角も+0.5[deg]くらいなら可能)

 

基本的に,キャスター角が寝るほど,トレール量が増えるほど安定といわれていますが・・・

感覚的になんとなくわかるのですが,解析的に求めようとすると,なかなか難しい・・・

(私もまだ勉強中・・・いい感じの書籍が英語しかなかったので,なかなか進まないw)

 

そんなわけで解析的にやるのは無理なので,市販車のジオメトリを参考にします.

まず,カブ90のジオメトリは

キャスター角/トレール

26.5[deg]/75[mm]

ただし,私のカブはリヤのサスペンションを少し長くしているので,

26[deg]/72[mm]

ぐらいかと思います

 

他のバイクの例をあげると

PCX(125ccスクーター) 27[deg]/86[mm]
NMAX(125ccスクーター) 26[deg]/92[mm]

YZF-R25(スポーツバイク) 25[deg]/90[mm]

Ninja250(スポーツバイク) 26[deg]/82[mm]

Ninja250SL(ガチスポーツバイク) 24[deg]/90[mm]

エストレヤ(クラッシック風バイク) 27[deg]/96[mm]

こんなところでしょうか

数字で見ると,意外と大差ないように感じます

川崎の250ccを3台並べてみましたが,

(Ninja250:フルカウルの初心者向けスポーツバイク

 Ninja250SL:峠キチ向けのある意味一番ガチな250ccスポーツバイク

 エストレヤ:マターリクラッシックバイク)

これを見ていると,何がどう影響するのかなんかよくわからなくなってきます

多分キャスター角は立っている方がスパスパ車体を動かせるんだろうという気がしますが,

トレール量はどう影響するんだろう

個人的に,Ninja250よりSLのほうがトレールが大きいのが意外

 

そんなわけで,よくわからなくなってきましたが,どのみち変えることのできるのはほぼトレールだけなので,

トレールを少しだけ大きくとる方向にします

具体的には,現状の26[deg]/72[mm]から

26.5[deg]/91[mm]にすることにします

数字の根拠は・・・一切ありませんw

ただ,キャスター角は,フォークの設計の都合上,どうしても純正のフォークと同じ長さにはできず,

少しフォークの長さを伸ばした結果,26.5[deg]になったという,妥協案だったりします

フロントサスペンションのストロークを減らせば,何とかできなくもないのですが,

ストロークを減らすとハンドリングに多大な悪影響が出るのが明らかなので,諦めました.

 

また,トレールはPCXとNMAXを参考に決めました

車重が両者より圧倒的に軽いので,これでもカブならではのひらひら感はそこまで失われないと思われます


そんなわけで,ジオメトリが決まれば,あとは細部の設計を詰めるまでです
ただ,細部の設計を詰めるためにはベースとなる部品を選定する必要があるので,そこから考えます
(テレスコピックサスペンションとかは,流用しないと無理,絶対作れないw)
まず,条件としてカブの雰囲気は極力残したいので,
車輪は17インチとします.
また,フロントフォークが上の方まで突き出してくるのは見た目的に却下
なので,スクーター用の短いテレスコを使用します
また,先ほど決めたジオメトリから,フォークオフセット(ステムとフォークの中心軸のオフセット量)を
そこそこ大きめに取らないといけないことが分かったので,それも考慮する必要があります.
例えば,ヤマハのシグナスのフォークを見ると

ヤマハ発動機株式会社HPより

このように,フォークの中心軸より,車軸の方が後ろにきています.
このような形状は,設計の都合上今回はあまり嬉しくありません

一方,PCXのフォークを見ると

フォークの中心軸より,車軸が前にあります
今回の設計だと,このような形状の方が都合がよいため,PCXのフォークを流用することにします.
PCXのフォークは31[mm]と125ccクラスの中では比較的太いインナーチューブ径で剛性が高く,
純正で2+1ポットのキャリパーを備えており,加工して3ポット化すれば制動力も期待できます.
(PCXのキャリパー自体は3ポットなのですが,油圧系統が1ポット分だけ分かれており,
PCX純正では,右手レバーは2ポット分のピストンしか動かしません.
残る1ポットは.左手レバーに接続されており,後輪ブレーキと同時に作動する,CBS専用です.
ただし,油圧ラインを弄ってしまえば,普通に3ポットキャリパーとしても使用可能です)
PCXのレビューを見ても,ハンドリングや制動力はなかなかよさそうです.

懸念事項として,他のスクーターよりややフォークが長いため,レッグシールドに干渉する恐れがありましたが,
実測したところ,ギリギリ入りそうです
さらに,球数が多く,フォーク,キャリパーその他消耗品を安価に入手可能など,
好条件がそろっていたため,フォークはPCXのものを使用することを決定しました.

ヤフオクで500円wで落札した中古フォーク
ただし,オイルシールなどは,すべて新品に交換します.


次に,ホイールを選定する必要があります.
ディスクブレーキのローターの直径がPCXと同じ220[mm]であれば,
キャリパーサポートもPCXの流用で済む可能性がありますが,
220[mm]では性能的には十分とは言え,見た目のインパクトが弱いので,
ローターだけはでかいものをつけたいところです
(純正風の見た目はどこへやら・・・でもおとなしすぎる見た目も面白くないし,多少はねw)

で,ローターが純正でデカくて,なおかつリム幅がカブとほぼ同等で,カブと同じ17インチのホイール,
さらには,フォークの都合で,ディスクローターが左側についているスポークホイール
・・・そんな都合のいいものありませんでしたw
頑張って探すと,ホンダのCRM50/80がローター直径以外は条件を満たしていました.
ただ,ローターは社外品でも220[mm]しかないし,
そもそもCRM50/80自体が相当古い車体なので,状態の良いものはなかなか手に入らなさそうでした
さらに,スポーク数が特殊な規格となっており,万が一リムを破損すると修理は困難です

そこで,もう少し色々探してみると,スズキのGN125用の社外パーツとして,
17インチのスポークホイールが見つかりました.
これなら,万が一リムを破損しても修理ができそうです.
GN125は日本国内では20年以上前に生産終了ですが,中国ではいまだに生産されています
なので,社外部品も豊富で,300[mm]という,途方もなく大きなブレーキローターも見つかりました.
速度を測る,メーターギアなどの消耗品もしばらくは手に入るでしょうし,
部品供給が怖ければたくさん買っておいても,中国直輸入ならそこまで高くつかないので,
このホイールを使用することにしました.
発注は,タオバオ(中国の大手ショッピングサイト)で購入代行,さらに日本まで発送してくれる業者に依頼しました.
要するに輸入ですが,タオバオについては,日本語のやり取りに対応して,
なおかつ申し込みも簡単な業者が多数いるので,特に苦労することはありません.
今回は,ひなかという業者を使用しました.

すべて新品でそろえて確か送料込みで2万円程度だったかな?
迫力の300[mm](実測295[mm])ディスクブレーキ,どう考えても過剰装備ですが
私が作るのはバリバリのカスタムバイクです,気にすることはありませんw
さて,部品ですが,中国製です,精度を期待してはいけませんw
ホイールに関しては,ローターの取付穴のねじが少々荒かったので,もう一度タップを通したりしました.

なんでこんなに切りくずが出るんだ・・・

さらに,ベアリングもなぜか異様に動作が重いので,国産のベアリングにうち変えました

ベアリングは鉄,ハブはアルミなので,温めれば多少は緩くなります.
緩くなったところをハンマーで叩いて,気合で外します.
しかし,いやに硬いような・・・はめあいがきつ過ぎると思うんですが・・・

とはいえ,これぐらいで使えたので,よしとしましょう
他方,ローターの方は直径300[mm]として売っていましたが,実測すると295[mm]・・・
そんなもんかな?どうせキャリパーサポートは自作するしかないので,特に問題はなし
歪も,机の上にのせた感じでは問題ありませんでした

メーターギアはなぜか微妙に違う車種向けのものが届き,使用不可
メーターケーブルの方は目当てのものが来たので,諦めます
ちなみに,メーターケーブルのメーター側の取り付け部は,メーカーが違っても共通です.
さらに,ケーブルの回転数もJISで規定されているので,異メーカー間で流用可能です.
ただし,メーターギア側の取り付け部は車種ごとに違ったりするので,注意が必要です

結局,メーターギアはヤフオクで古い部品を落札して入手
内部の状態もよく,しばらくは問題なく使用できそうだったので,よしとします

これで基本設計にかかわる部品は集まったので,ステム回りの設計に取り掛かります.
これ以上書くと冗長になりすぎるので,続きは次回の記事で