念願の私立探偵となった音更風"。
そんな彼女のもとに『その殺人、本格ミステリに仕立てます。』という映画を撮るので〝監修“として参加して欲しいとの伝説の映画監督、鳳灾子からの依頼を受け、俳優やスタッフたちと瀬戸内海の孤島へと。
そこにはミステリー作家、鳳亜我叉が建てた「百々目館」があり、そこで撮影が開始されるが第一の殺人が起き…。
鳳亜我叉によるミステリー小説の主人公、探偵の奥入瀬竜青に憧れ、自分はその生まれ変わりだと、自身も名探偵になろうとする音更風"を主人公にした『その殺人、本格ミステリに仕立てます。』に続くシリーズ2作目。
作中でも語られるように「続編はより派手に」ということで、〈館〉もののクローズドサークルの中で起きる連続殺人は、殺され方、仕掛け、そして真相も前作以上に派手なものが用意されていました。
また、犯人からは、撮影仲間の中に犯人の協力者Qがおり、そのQを見つけないと他の全員も殺されるという脅しもあり、風“が必死になって探偵する様子と、犠牲者が増えていく緊迫感と緊張感を楽しめました。
しかし、〈館〉ものって、頭の中で構造とかをうまく想像しきれない自分を再認識。
なかなかその構造などが理解できず、気付けば「ま、いいか」と流して読んでしまうダメなミステリ読者でした(笑)。
そんなダメ読者ではありましたが、それでも終盤の二転三転する真相語りには興奮させられます。
そして風"の天然ぶりや、風"を助ける元ミステリープランナーの豺との漫才みたいなやり取りはやはり可笑しく、更なる続編を期待たいです。











