オートモビルカウンシル(3):スプリント、スペチュアーレ、そしてヴェローチェ | オヤジのおもちゃ箱

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オートモビルカウンシルのネタ。

今日はアルファロメオのお話をしましょう。

上の画像は1971年から1989年まで

18年間販売されたアルファスッドです。

今でこそアルファは民間会社ですが

1933年の世界恐慌の煽りを受け

経営難から国営化されました。

イタリア南北の経済格差解消の為

親会社にあたる産業復興公社が

南イタリアに小型の車工場を建設して

スッドが生産される事になったそうです。

スッド(Sud )はイタリア語で

「南」を意味するらしい。🤔

 

 

ただし、品質管理が充分でなく

アルファの信頼性の低さを

世に知らしめる結果になります。😓

 

主任設計者はルドルフ・ルスカという、

フェルディナンド・ポルシェに師事した技術者です。

それ故か、レイアウトはフロントに

水平対向エンジンを載せるFFレイアウト。

これもポルシェの影響でしょうか?

ちなみにデザインはジウジアーロで

画像のモデルは後期型になります。

 

 

走行中にタイミングベルトが外れたり

僅か2~3年で錆びだらけになる等

近づいてはいけないクルマの代表格ですが

デザインは素晴らしい!

こちらの個体のお値段は528万円でした。

「?????」としか言えないなぁ~😓

 

 

今回のオートモビルカウンシルは

直前の3月13日に亡くなった

マルチェロ・ガンディー二氏に関連した

展示が目立ちました。

上の画像は彼がデザインした

アルファロメオのモントリオールです。

 

 

子供の頃、自動車雑誌で

このクルマの流麗なスタイリングを見て

「モントリオール」という車名を憶えるまで

それほど時間は掛かりませんでした。

 

 

ガンディー二の手に掛かると

アルファロメオの‟退廃美”が中和され

とてもモダンな佇まいに仕上がっています。

 

 

スリットの装飾は

ミウラを彷彿とさせます。

言うまでもなく、ミウラもガンディー二。

 

 

今回感心したのはリアの造形です。

特にモールのあしらい方が独特。

さすが! 天才の脳ミソは違いますわ!!

 

 

お次のアルファはジュリアSS。

SSは‟スプリント・スペチュアーレ”の略です。

このクルマはアルファを代表するモデル。

フランコ・スカリオーネのデザインは

‟優美”という言葉が相応しい。

フロントバンパーもボディの形状に合わせて

うまい具合に処理されています。

 

 

リアが絞り込まれたクルマって

刹那的なムードが漂う。

思わず西洋棺桶を連想してしまう。

 

‟スプリント”は「全力疾走する」という意味。

クルマで全力疾走すればリスクが高くなり

遣り損なったら死んでしまう事も・・・・・

つまりスピードは生きながらにして

「死の概念」を弄ぶという

一種の麻薬みたいなものだと思います。

やはり棺桶の形状が相応しいのかなぁ~

 

 

アルファロメオ・ジュリア・スプリントGTⅤ(1967年)。

このモデルからベルトーネに在籍していた

ジウジアーロが手掛ける事になります。

ボンネットに段差を付ける等

こちらのデザインも超個性的です。

 

 

この時代のアルファって

以前は全く興味も無いし

正直、カッコ悪いと思っていました。

ところが年齢を重ねた所為でしょうか

最近やたらと美しく思える。

 

 

やっぱ、アルファは退廃美なんだよなぁ~

こちらの個体の値札は880万円也。

ひょっとして安いかもしれない。

クルマが家電製品に成り下がった昨今

こういうクルマの価値は

まだまだ上がりそうな気がします。

世界的に金融もユルユルですからね。

思い切って買っちゃおうかなぁ。

 

ウソです・・・・・・😁

 

 

こんなドアミラーのデザインって

他にあるのでしょうか?

日本人では思いつかない発想です。

 

 

アルファロメオのマークはミラノの紋章で

長きに渡ってかの地を統治した

ヴィスコンティ家の家紋でもあります。

 

最新のジュリアにも限定販売で

‟ヴィスコンティ仕様”が発売されたらしい。

ヴィスコンティ・グリーン・メタリックという

ボディーカラーを‟ウリ”にしているみたい。

 

やはりアルファはミラノ。