こんにちは。
今日はヤマタノオロチ伝説についてのお話を書いていこうと、日曜日に熊野大社などを参拝しながら、どうやって書こうか考えていたら、クシナダヒメの生家にたどり着いた、ということなのです😅
さて、有名な出雲に伝わるヤマタノオロチ伝説は、よく言われるのが、稲作水田による治水事業の神話なのだとか、
斐伊川こそヤマタノオロチの正体で、それが氾濫によって土壌が堆積して、陸地になっていく話だとか、色々と考古学でも言われておりますが、
おそらく、それだけではないようですよ😆
※石見神楽のスサノオ
ヤマタノオロチは、「高志の国から年に一度、生贄を求めてやってくる」と言われている化け物で、頭が八つ、尻尾も八つ持っている大蛇です。
今年ついにいけにえに選ばれたのが、クシナダヒメと呼ばれる、八人いた娘の最後の末娘でした。
それを聞いたスサノオは、八回醸した強いお酒を用意して、家の周りに八つの門を置き、それぞれにお酒を八つ置いて、ヤマタノオロチを酔わせて倒すという、
どれもこれも「八」ばかりのお話です😅💦
※あ、みっけ♪
これは日本で成立した陰陽道の吉数字が「八」だから、かもしれないですね😅
中国の道教ではそれが「九」なので、九個のしっぽを持った化け物とかスタンダードなのです。
八は置いておいて、この話のラストでは、ヤマタノオロチの尾っぽから「剣」が出てまいります✨
それが草薙の剣と後に呼ばれる剣で、熱田神宮のご神体となっているのですが、これは「銅剣」なのだそうですよ。
さて、そんなヤマタノオロチの正体とはなんでしょうか?
ヤマタノオロチというのは…(ルールールー)←効果音
北陸(今の富山県あたり)に住んでいた、土着の縄文人のことですね😅
高志=古志=越(古い順)のことで、八つの川を束ねる部族のリーダーがいたのでしょう。
いつも赤くただれた血があったヤマタノオロチは、赤い丹を塗った海人族だったのかもしれないですね😅
これを淘汰していくのが、スサノオであり、出雲族の始まり、だったのかもしれません。
さて、そんな越の国には、そういった部族の頂点に立つ姫巫女がいらっしゃいました。
新潟県の姫川の女神、ヌナカワヒメですね✨
※美保神社
ヌナカワヒメは、美保神社の奥に祀られておりますよ✨✨
この話はスサノオ編なので、オオクニヌシがヌナカワヒメと結婚して、タケミナカタが生まれる前のお話です。
スサノオが出雲にやってきたときには、高志の国がまさに、翡翠王朝として栄え、朝鮮半島とも交易が盛んな大きな国だったのですが、治めていたのは、北陸の人たちだったのでしょう。
それを統治したのが、スサノオ率いる出雲族だった、という神話なのです。
ヤマタノオロチのしっぽから出た「天叢雲の剣」というのは、不思議なことで、途中から「草薙の剣」という名称に変わっているのですが、
これはヤマトタケルが使ってから名称が変わったので、本当に途中で入れ替わったのかもしれません😅
スサノオの刃がこぼれたと古事記には書いているので、本来のヤマタノオロチの剣は、スサノオが持っていた剣よりも、鍛造が強かったはずです。
それがとても珍しいので、アマテラスに献上しようとスサノオが決めたのは、その剣が、普通のものではないと見抜いたからなのかもしれないですね。
それが、鉄の始まり、だったのかもしれないですね。
※熊野大社
さて、日曜日にわたしは奥出雲の「八頭」という場所にあるクシナダヒメの生家に行ってまいりました。
けっこう山の中腹にあって、一本道が延々と続くような、けっこう良い場所でありました。
このような高台に住めるとなると、クシナダヒメの一族は、この奥出雲を束ねる部族のリーダーだったのかもしれません。
クシナダヒメが「櫛(クシ)」に姿を変えて、スサノオの戦に参戦したのは有名な話ですが、これは呪術のお話ではないかな、と思っております。
「クシ」とは霊威を表す言葉で、この名前を持っているクシナダヒメは、祭祀王、つまり姫巫女であった可能性があります。
そう、出雲でもっとも社格が高い熊野大社の祭神は「クシミケヌ」ですが、熊野大社の祭神は、出雲国造が祖神として祀る祭祀王、だったのかもしれないですね。
熊野大社でご神水を水筒に注いでいると、「蛇」がにょきっと表れてびっくりしました。
ヘビ
の古語は、「ナギ」なのですって😅
家に帰ると、BS番組で、蛇の大群が表れるというシーンを見て、日曜日は蛇まみれで、そのあとに、「ナギ=ヘビ」だとわかったので、そういうことか、と思いました。
一方で、クサというのは、「クシ」と同等の意味があるので、
クサナギの剣って、
霊威の高い蛇
という意味で、ヤマタノオロチは蛇神として祀られていたのかもしれないですね。
高志の宝を奪ったスサノオは、「霊威の高い大蛇が宿る剣」を手に入れたということです。
なお、
クシ=奇し
という意味で、祭祀王の称号でもあるのですが、髪をとかすクシって、髪そのものについたよけいなエネルギーを、実際にそぎ取れるような効果があるのです😅
だから、人のクシを使ってはいけない、と言い伝えがあるのですが、クシが貯蔵品として残っているのも、なんらかの霊威がある人の髪をといたクシ、なのかもしれないですね😅
だから、スサノオがクシを髪に刺して戦いに挑んだのは、クシナダヒメの霊力を借りたのかもしれないですね😅
クシナダヒメは、奥出雲の「祭祀王」だったので、そういったクシに霊力を宿すこともできたのだと思うのです。
これがいわゆる、「くしたま」の言われなのでは…と思っているのです。
荒魂=統治王
奇魂=祭祀王
それぞれ祀らないといけないのは、この日本の歴史の陰には、必ずセットで「統治王」と「祭祀王」がいた、という証なのかもしれません。
なお、「くし」も「たま」も祭祀王の称号なのだそうですよ😅💦
なお、スサノオが持っていた剣は、現在の奈良県にある石上神宮に祀られております。
剣は神霊を宿す依代としての役目もあります。
石上神宮のご神体もまさに、
「布都御魂大神(フツノミタマ)と、
「布留御魂大神(フルノミタマ)」です。
スサノオの剣は、「布都斯魂大神(フツシミタマ)」と言いますよ。
この酷似した祭神名の違いは、「ツル」ですね。
そして、スサノオの剣は「ツシマ」でもあります。
※物部神社
「鎮魂の儀」というのは、「たましずめ」と「たまふり」なのですね。
一二三四五六七八九十と唱えつつ、
ふるべゆらゆらとふるべ、
石上神宮に伝わる鎮魂行法は古代の呪術が絡んでいるのかもしれないですね😅
クシナダヒメは高志の国の祭祀を引き継いだのではないか、と思っているのですが、
この祭祀王を引き継ぐのは、スサノオの末娘、スセリヒメです。
この婿養子となったのが、出雲大社のオオクニヌシですね✨
出雲族はやがて国譲りを経て、ニニギノミコトを祖とする日向族と融合していきます。
そんな出雲族には、「蛇神」がついているのかもしれないな、と、今回はしみじみと感じた日曜日でした😆
そんなヤマタノオロチの神霊は、熱田神宮…もしくは愛知県の津島神社にいらっしゃるのかもしれないですね⛩️