「うにゃ~、皆さんどこへ行ってしまわれたのでしょうか……」
ナイトタウンの街を一人沈んだ足取りで歩く私こと神楽咲エレナ。
先程喫茶店にて先陣を切って出撃したのが原因で、愛花さん達とはぐれてしまったのでした。
しかも最悪な事に携帯の電池が切れてしまっているのです。
連絡を取りたくても取れない状況……。
通り過ぎる人たちはしょぼくれる私に見向きもしません。
何てこの世の中は残酷で冷たいのでしょうか。
「とは言いながらも、自分のせいですよねやっぱり……」
とほほ、と私は道にある木製のベンチに腰を降ろす。
空を見上げても太陽やら青空やらは見当たらない。
当たり前なんですけどね、エヘヘ。
しかし参りました、こんな時は一体どうしたらいいのでしょうか。
私は重度の方向音痴でありまして、勿論一人で駅に行く事なんて出来ません。
誰か助けてくれないかなぁ~、とか思ってる訳なんです。
「あ、マッチでも配れば良いんですかね?」
マッチ売りの少女的な感じで行けば、火を点けた瞬間に愛花さんが現れるかもしれませんよねッ!
いや、あるいは護さんでも良いですけどね~。
「って、そんな事ある訳ないでしゅが焼き」
どうも私の脳みそは幻想的な考えに満ち溢れているみたいです。
そのおかげで周りからは〝天然お馬鹿〟とか〝妄想乙〟とか酷い言われようなんですけど。
「もっと真面目に現実的な解決策を考えないと」
私は頭を抱えながら真面目に考える。
携帯は使えない、しかも方向音痴スキルを習得してしまっている。
そんな私がこの場を乗り切る為には――。
「そうだぁ! 交番に行けばいいんじゃないですか!!」
困った事があったら交番へダッシュしろとよく言われてました。
いや正確には愛花さんにこの間きいたんですけどね。
/続く