racerKAZU的CBR125用タイヤの評価 | KAZUの言葉 ブログ版

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racerKAZUの独り言です。

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このところSS125クラスに参戦する

CBR125用タイヤを必死こいて模索している

ワタクシracerKAZUですが

今日はこれまでにテストしてきた

あらゆるタイヤのインプレッションを公開してみます。

(ちょっと長くなります)

 

なお、ここで書くコメントは

 

「racerKAZUがCBR125をカートコースで走らせた場合

という超限定的な使用環境におけるインプレッション」

ですので、その点だけは理解して読んでくださいね。

 

※参考情報 SS125車両のホイールリム幅

 

HONDA CBR125R … F:2.50,R:3.50

YAMAHA YZF R125 … F:2.75,R:3.75

Aprilia RS4 125 … F:2.75,R:3.50

SUZUKI GSX-R125   …  F:2.15,R:3.50

 

まずはバイアスタイヤ編

 

 

ブリヂストン BT-39SS
F:100/80-17M/C 52S (外径:601mm)

 

R:120/80-17M/C 61S (外径:622mm)

このタイヤはカートコース用タイヤのど定番。

特にフロントタイヤに関してはSS125クラス用タイヤとしてはすでに鉄板。

このタイヤ以外の選択肢はあり得ない感じです。

リアタイヤについても、グリップ感、転がり感、ギャップ通過性

どれも非常にハイレベルです。

ただし、この120サイズのリアタイヤの適用リム幅:2.15~3.00に対し

CBR125用リアホイールのリム幅は3.50。

標準の形状よりも横に広げての使用になるため

フルバンク状態ではエッジをピンポイントで使うことになります。

そのため、新品状態では問題ないグリップ力も

使い込んでいくとフルバンク状態での滑り出しが速くなる傾向があります。

また、同じバイアスタイヤの中でもIRC製RX-01 SPEC-Rと比べると

タイヤ全体の剛性が低いため真夏の炎天下での使用では

タイヤのグリップ力の低下がかなり顕著。

なのでタイヤの空気圧設定は結構シビアです。

エッジグリップ低下後のコントロール性も考慮すると

前後とも温間170kPa程度にしておくのが無難かな。


IRC RX-01 SPEC R

F:110/70-17 M/C 54H (外径:585mm)

R:130/70-17 M/C 62H (外径:615mm),140/70-17 M/C 66H (外径:626mm),


このタイヤもカートコースで使用するバイアスタイヤとして

グリップ感、転がり感、ギャップ通過性はかなりハイレベル。

特徴的なのはタイヤの剛性が非常に高いこと。

ホイールにはめない状態でタイヤの上に座っても潰れないくらい!

ただし、その高い剛性と深い溝のトレッドパターンの影響で

フロントタイヤのゴツゴツ感がちょっと嫌な感じ。

リアタイヤは選択肢として130サイズも140サイズもどちらもあり。

130サイズの方は外径が小さくトレッド面の形状が丸いので

リア下がりの姿勢でリアタイヤからクイックに曲がっていく感じ。

ただし、フルバンク状態での接地面積が若干少ないため

フルバンク状態のグリップ低下が早い印象。

アクセル開けながらグイグイ曲げていくカートコースでは

140サイズの方が安定したグリップ感を得られる。

また、リアタイヤ外径は、IRC130<BS120<IRC140の順で大きくなっていくので

タイヤチョイスで車高調整することも可能。

俺的にはIRCの130サイズは雨用タイヤの定番って感じかな。

 

ダンロップ TT900GP/GPN

 

F:100/80-17 MC 52H (外径:595mm) TT900GP

F:90/80-17 MC 46S(外径:582mm) TT900GPN

R:130/70-17 MC 62H(外径:615mm) TT900GP

R:130/70-17 MC 62S (外径:618mm) TT900GPN

俺がバイクに乗り始めた20年くらい前から

バイアスタイヤ最強と言われているこのタイヤですが

サーキット走行用タイヤとしては全くグリップ不足…。

ただし、YZF-R15用に開発されたTT900GPNのコンパウンドは

グリップ感は良好。

でも、GPNフロントタイヤの適用リム幅は1.85~2.50とはいうものの

標準リム幅よりも広げて使うためフルバンク時はエッジだけ使う感じ。

BT39SSと比べるとエッジグリップ感がやや希薄。

GPNのリアタイヤに関しては可もなく不可もなく。

攻め込んでいけばBT39SSと同等レベルまで行けそうな感触はあるものの

俺のダンロップ製バイアスタイヤに対する苦手意識がそれをさせないんだよね…。

でも、タイヤの摩耗やタレに対するタフネスはBT39SSよりも良好な印象。

 

ダンロップ KR410

 

F:90/80-17 46S (外径:581mm)

R:100/70R17 49H (外径:575mm)

このタイヤはアジアで盛り上がりを見せている

アンダーボーンクラス用タイヤとしてダンロップが開発したタイヤ。

フロントに90サイズのバイアス、

リアに100サイズのラジアルが設定されていますが

CBR用としてはどちらもフロントタイヤに使えそうなサイズだったので

両方ともフロントタイヤとしてのインプレッションです。

まず、90サイズのバイアスタイヤ。

コンパウンドのグリップ感は全く申し分ないのですが

標準リム幅2.15のタイヤを2.50まで広げているので

タイヤ全体の縦方向の剛性が上がってしまっているのか

ギャップ通過時のタイヤのダンピング性能がいまひとつ。

温間空気圧を170~130kPa程度の範囲で振ってみたものの

ギャップ通過性に関してはあまり改善せず…。

TT900GPN同様、ホイールリム幅違いの弊害が大きい印象。

タイヤのポテンシャルを生かし切れないのが残念だ…。

次に100サイズのラジアルをフロントに履いてみたものの

タイヤの形状が丸くなりすぎてエッジグリップが感じられず

どこまでも無限にバイクが倒れて行ってしまう感じ…。

あと、ラジアルタイヤ全体に言える事なんだけど

カートコースの速度レンジでしっかりタイヤを潰して

正しいタイヤ作動温度を維持しようとすると

必然的にタイヤの空気圧を低くする必要がでてくるんだけど

そうすると、サイドウォールの剛性の低さが出てしまい

ギャップ通過時にタイヤが必要以上に動いてしまいます。

このタイヤが転がらずに動いてしまうフィーリングは致命的。

カートコースでフロントにラジアルタイヤは無いな…

と思ってしまう最大の理由がここにあります。

 

 

ここからはラジアルタイヤ編

 

 

 

ピレリ ディアブロ ロッソⅡ

 

F:110/70 R 17 M/C 54H (外径:???mm)

R:140/70 R 17 M/C 66H (外径:???mm)

このタイヤはSS125が始まった最初のレースで使用しました。

が…、フロントタイヤは110サイズの幅を狭めて使っている関係上

エッジまで使い切れず、エッジグリップは感じられません。

リアタイヤは、最近racerKAZU以外のSS125クラス参戦ライダーの

ほとんどがこのタイヤを選択していますが

CBR用リアタイヤとしてはいまひとつ…。

たとえばこのタイヤを温間空気圧180kPaくらいで使用すると

榛名の1コーナーのようなアクセルを開けながら倒し込んでいくコーナーでは

タイヤが横に跳ねるような症状が出てしまうので

150kPa程度まで落とすことになります。

そうすると跳ねの症状は改善されるものの

タイヤがぐにょぐにょ動いている感じで、更に路面温度が低い状況では

レース開始直後とレース終盤では明らかにタイヤのグリップ感が変わってきます。

適正リム幅でもう少し高い空気圧で使えるバイクなら

このタイヤは十分アリですが、CBRでカートコースを走る事を考えると

あえてこのタイヤを選ぶメリットは少ないかな(BT39SSの方がいいかな)といった印象。

 

ブリヂストン S20 EVO Hレンジ 

 

F:110/70R17 M/C 54H (外径:591mm)

R:140/70R17 M/C 66H (外径:627mm)

このタイヤは最近はやりのST250クラス用に開発された

速度レンジHのスポーツラジアルタイヤ。

温間170kPaくらいで走り始めるとさすがはBS!

という感じの旋回力!

ただしペースを上げていくとこのタイヤもコーナー進入で跳ねが出ます。

そこで空気圧を下げていくと跳ねはなくなるもののタイヤが動きすぎます…。

その状態で路面のギャップを通過すると

タイヤのスライドが始まって失速…というのがこのタイヤのパターン。

ポテンシャルの高いタイヤのはずなのに

フロント、リア共にちょうどいい空気圧が見つけられなかったのが残念…。

 

ダンロップ α-13H 

 

F:110/70R17 M/C 54H (外径:590mm)

R:140/60R17 M/C 66H (外径:608mm)

このタイヤもST250用速度レンジHのスポーツラジアルタイヤ。

フロントタイヤに関しては他のラジアルタイヤ同様

エッジグリップが感じられなくてダメ…。

リアタイヤは同じ140サイズでも偏平率60と70があるうち

あえて60を選択してみたんだけど、170kPa程度では

フルバンク時のエッジ部分がぐにょぐにょ動く感じ…。

このタイヤは他のラジアルタイヤとは様子が違うな。

そこで180kPaまで上げるとエッジ部の動きが安定してフィーリングが改善。

140サイズのスポーツラジアルタイヤの中では

かなり印象がいい方だったけど、やはり空気圧調整のシビアさが難点か…。

 

 

 

ここまで正攻法でいろんなタイヤをトライしてみたけど

 

 

 

正直言ってここまでに試したタイヤだと

フロント、リア共にBT-39SSがベストタイヤなんだよね…。

俺はBT-39SSリアタイヤのグリップ感と転がり感を維持したまま

エッジグリップの低下を改善できるタイヤが欲しかったんだけどな…。

 

そこで、ここからはちょっと裏ワザ

 

 

 

ダンロップ α-13H 

 

 

F:120/70R17 M/C 58H (外径:598mm)


先ほど紹介したα-13Hのフロントタイヤの中には

120サイズが存在しますがこのタイヤの標準リム幅は

奇しくもCBRのリアタイヤと同じ3.50。

こいつをリアタイヤとして使ってみるのです!

使ってみたところ、エッジまできれいに使えて形状的にはOK!

ただし速度レンジHのフロントタイヤってだけあって

タイヤ全体の剛性は今一つ頼りない感じ…。

温間空気圧180~190kPaくらいでタイヤの動きは

そこそこ安定してくるけど、ギャップ通過性に関して言うと

BT-39SSには一歩及ばないか…。

 

ダンロップ SPORTMAX GP Unbeaten-03 (R3)

 

F:120/70ZR17 MC (58W) (外径:604mm)

速度レンジHのフロントタイヤがダメなら

もう少し速度レンジの高い高剛性のタイヤにすればいいのでは!?

って事で次に選んだのがこれ!

ST600用のアンビートンのフロントタイヤをリアに使うわけです。

車重160㎏オーバーのレーシングマシンが200km/h以上のスピードで

コーナリングするためのフロントタイヤなんだから

13PSのCBR125のリアタイヤがカートコースで発生できる

トルクと横Gくらいなら何とか耐えてくれるだろう!

って事で使ってみたら、これがすごく好感触!

フルバンクしてもエッジぎりぎりまで使い切れないけど

だからと言ってフルバンク時のグリップ感が不足しているかというとそうでもない。

摩耗が促進しているのはエッジからだいぶ内側だし

俺がBT-39SSのリアタイヤで感じていたフルバンク状態での

エッジグリップ低下に対するネガも少なそうだ。

また、このタイヤはRS,R3,R2という3種類のコンパウンドを選べるのも良い!

俺が試したのはソフトのR3だけど、真夏はミディアムのR2、

真冬はスーパーソフトのRSなんて選択肢もありかもしれない♪

あと、このタイヤはBT-39SSに比べてタイヤの径が小さくなるので

よりリア下がりのアクセルを開けやすい

車体ディメンションを可能にするところがまた好感触だ。

 

ブリヂストン R10 (TYPE4)

 

F:120/70ZR17 M/C (58W) (外径:598mm)

このタイヤもアンビートン同様ST600用のフロントタイヤのBS版です。

そしてこのタイヤもアンビートン同様に好感触!

アンビートンとはタイヤの形状が違うため旋回性に差異があるけど

BSタイヤらしいフルバンク時の安定感は魅力です。

フルバンクしてもタイヤのエッジまでは使い切れてないけど

摩耗が促進しているのはエッジよりはだいぶ内側。

また、このタイヤもアンビートンも温間180kPa程度の

比較的高い空気圧で使用できるのでギャップ通過時の

タイヤの嫌な動きも少なくギャップ起点の挙動やスライドは極少。

このタイヤもBT-39SSの代替えタイヤとして有力候補だ♪

 

 

と…、いろんなタイヤをこれでもかってくらい試してきましたが

 

 

結局最終的に俺がこれだ!と思えたタイヤは

フロント : BS BT-39SS

リア : DL アンビートン-03

の組み合わせかな!

ただしリアに関してはBSのR10も捨てがたい…。

ここのチョイスは走りのスタイルや好みで決めればいい程度の性能差と言ったところかな。

 

 

最後にコストのお話。

 

 

BT-39SSのリアタイヤはだいたい11000円くらいに対して

アンビートンやR10は17000~18000円程度。

コストパフォーマンスという観点で行くと

依然としてBT-39SSがトップクラスだけど

転倒に対するリスクをお金で買っていると考えれば

アンビートンやR10でも十分アリかな?

俺がCBR125に乗るようになってからの転倒は

ほぼ100%リアからのスリップダウンばかりだからな…。

フロントからのスリップダウンは

フロントにラジアルを使っていたごく初期の頃のみだ。

 

 

今回はracerKAZU的独断で

 

 

CBR125Rをカートコースで走らせるという

超限定的な条件でタイヤの評価をしてきましたが

ま、参考程度にしてみてください。

 

ちなみに、SS125に参戦するYZFやアプリリアRS4は

 

ホイールリム幅や車重や車体ディメンションが

CBRとは全然違うので、このインプレッションの限りではない

という事は言うまでもありませんので

このインプレッションはあまり参考にしないでね。

 

 

【続編へのリンク】

racerKAZU的CBR125用タイヤの評価 続編

ぶっちゃけリアに履くフロントタイヤってどぉなのよ!?

racerKAZU的CBR125用タイヤの評価 続編2

racerKAZU的CBR125用タイヤの評価 続編3