http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070517-00000102-mailo-l14


◇歴史的建造物、保存の難しさ浮き彫り--保有財団法人、財政的制約も重なる
 藤沢市の昭和初期の建造物「旧モーガン邸」が12日ほぼ全焼した火災で、同邸の防火対策が先送りされていたことが分かった。国などの文化財に指定されていなかったため、自動火災報知設備の設置などは義務づけられていなかったうえ、保有する財団法人「日本ナショナルトラスト」(東京都文京区)の財政的な制約もあったためだ。歴史的建造物保存の難しさが改めて浮き彫りになった形だ。【山田研、写真も】
 旧モーガン邸は旧丸ビルなどを設計した米国人建築家J・H・モーガンの邸宅。モーガンの死後、持ち主が次々と変わり、住宅地として開発される恐れが浮上したため、財団や藤沢市が04~05年にかけて土地・建物を取得した。
 財団によると、取得時に防火・防犯設備の設置を検討したものの、ハクビシンが天井裏にすみ着いていたため、機械による不審者侵入の確認は容易でないと判断。今後の活用方法や修復の進め方を決めたうえ、費用をかけて本格的な対策を取る考えだった。今年4月、「不審者が敷地内に入った形跡がある」として、ロープを張るなどをした程度だったという。
 国や自治体から文化財として指定を受けた建造物の場合、消防法施行令により、原則としてすべてに自動火災報知設備を設置することなどが求められる。しかし、同邸はこうした指定は受けていなかった。
 財団は旧モーガン邸のほかに▽安田楠雄邸庭園(東京都文京区、都指定名勝)▽「駒井家住宅」(京都市、市指定文化財)など建造物4軒を保有している。安田邸は建物修復の際、熱や煙を感知すると119番につながる装置を付けたが、旧モーガン邸の火災が侵入者による疑いがあることを受け、無人警備設備を早急に導入することを決めた。
 財団は一般からの募金や会費で自然遺産や文化遺産の保存・活用を進めており、旧モーガン邸取得事業の支出約2400万円を含む財団の05年度特別会計の決算では、約5700万円の当期収入のうち約1300万円が「募金収入」だった。事務局は「対策を取るにも財政的裏付けが必要」と説明している。
 ◇市民団体「旧モーガン邸を守る会」の徳重淳子さんの話
 日本ナショナルトラストや藤沢市とともに、建物の修復、再生に向け歩いていきたい。(焼け跡を見た)専門家からも修復可能と言われ、勇気づけられている。価値のある建物なのだから文化財としての指定も目指している。6月3日午後2時に市労働会館(同市本町1)で募金コンサートを開き、賛同を呼びかける予定だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070517-00000005-jsn-ind


都市住宅学会は5月29日に、「同潤会アパートメントとその再生」と題し、公開市民フォーラムを開催する。

 同潤会アパートの歴史的意義に関する報告や、歴史的建築物の保存と再生、マンションの建て替えの問題などについて、多様な観点から考察を行う。

 埼玉大学教授の内田青蔵氏が基調講演を行い、パネルディスカッションでは、同氏と大月敏雄氏、浅見泰司氏、田村誠邦氏らがパネリストとなる。

 時間は午後2時半から4時45分。場所は東京・水道橋の住宅金融支援機構すまい・るホール。入場無料。

 問い合わせは、都市住宅学会・電話03(5211)0597。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070517-00000021-nna-int


新たなチェコ国立図書館のデザインが物議を醸している。14日付BBC電子版などが報じた。

 地元出身の建築家の手によるもので、山のように盛り上がった緑の9階建てビルに巨大な紫の水玉模様があしらわれる。現地ではその姿から「タコ」というあだ名で呼ばれている。

 奇抜すぎるアイデアに反対意見も多く、クラウス大統領もその1人。「プラハの歴史的景観を損ねる」として、体を張ってでも建設を止めるともらしている。
1,000万冊の蔵書を誇る同図書館は現在、市中心部のカレル橋のそばにある。引っ越し先は大統領府があるプラハ城の近くになる予定。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070516-00000009-rcdc-cn


2007年5月15日、完成すれば中国で最も高い建物となる上海ワールドファイナンスセンターの建築工事は順調に進み、ついに高さ400m、91階まで完成した。上海で最も高いビルだった金茂ビルを超え、現時点で上海一の高さを誇っている。

上海ワールドファイナンスセンターは、地上101階、高さ492m。中国一の高層ビルとなる。竣工はオリンピック前の予定だ。計画では世界一の高さのビルになる予定だったが、工事が遅れたためその座を失った。しかし、地上472mに設置予定の展望台は、展望台としては高さ世界一となる。光り輝く上海の夜景を一望できるこの展望台が、人気のデートスポットになることは間違いない。【 その他の写真はこちら

計画では今年9月までに高さ492mまで組み上げ、主体工事を終了する予定。今年1月時点では336mまで完成していたので、ここ4か月間で60m組み上げたことになる。しかし9月完成という目的のために残り4か月で約90mを組み上げなければならず、単純計算では従来の1.5倍のペースが要求される。すべてはオリンピック前にオープンという使命を果たすためだという。(翻訳/編集・KT)



2007年5月15日、完成すれば中国で最も高い建物となる上海ワールドファイナンスセンターの建築工事は順調に進み、ついに高さ400m、91階まで完成した。9月までに残り92mを組み上げる予定とかなりシビアな目標が立てられている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070516-00000105-mailo-l12


◇総ケヤキ、高さ15メートル
 成田山新勝寺で参拝客を迎え入れるメーンの入り口となる「総門」の建立作業が行われている。08年に開基1070年を迎える同寺の記念事業として、新たに総門を設けることになった。今年11月の落慶に向け、宮大工が黙々と作業を続けている。【柳澤一男】
 総門は高さ約15メートル、幅約14メートル、奥行き約6メートルで総工費約16億円。安土桃山時代から江戸時代初期の建築様式を基調とし、5本の柱と3カ所のくぐり戸がある「五間三戸楼門」と呼ばれる様式で作られている。
 風雨の影響を受けないようにと、周囲をプレハブで囲んで作業が進んでいる。04年3月にはじまり、作業人員は1日平均40~50人。製材作りなど、人手が必要な際は100人を超えることも。総ケヤキ造りの新築は、この道52年の棟梁(とうりょう)、向山慧さん(70)でも「なかなか経験できない」と話す。
 材料のケヤキは関東地方で伐採されたもので、数1000本に及ぶ。屋根中央部に使用されているものは樹齢200年以上という巨木。水分が含まれたままだと反りやすく、割れやひびが入るおそれがあるため、約3年樹皮がついたまま寝かせたものを使うという。
 型板から棟梁が一本ずつに線を引き、それをくりぬく方法で木材ができあがる。一本木からくりぬいて作られた全16体の獅子頭も迫力がある。
 ◇棟梁「目に焼きつく立派さに」
 現在は大部分が組み上がり、屋根の銅板や石畳張りなどを残すだけとなった。匠(たくみ)の業が結集された巨門を控え、向山さんも「これまでの仕事の集大成。参拝者の目に焼き付くような立派な門に仕上げたい」と話している。

5月16日朝刊