2022年12月7日、商談で出向いた先でたまたま見つけた石碑をご紹介。これも同じ日のこと。
普通に歩いてきて…これは振り返った景。
わかるだろうか、左端。コミュニティセンターらしき建物の前に、ひっそりと…なんかある。場所はこちら。
どんなもんかと見てみたら…
なにぃ?「俳優紀念」だとぅ?
想像もしなかった字面にびっくり。なんだこれ。斜めに配した文字がまたトリッキーな。
特に碑文はないようで、
ひたすら人名の羅列だ。大きく三名の氏名、その下に世話人がこれまた三名。その左側には、「明治四拾三年四月健之」とある。「建」じゃないんだ。初めて見たかも。
さらに最下部には、
びっしりと寄附人氏名。
まだ終わらん。基壇部にはこれまた多くの氏名が。
左側には「浄曲連中」、右側には「身振連中」。うむむむ、これは…碑銘の示す通り芸能関係の碑に間違いないな。
現場には解説の類はまったく設置されておらず、めっちゃ気になりながらその場を後にした。
帰ってから調べてみたら、かつて江戸時代から明治にかけて庶民の大きな娯楽であった浄瑠璃芝居にまつわるものだった。ここ北田辺村でも文楽役者の指導により浄瑠璃が盛んになり、「山坂連中」という村人による一座ができ、近郷からも上演を依頼されるほどの人気を博したのだとか。この碑は、その座員たちが建てたものらしい。「浄曲連中」「身振連中」は…よくわからんけど演奏チームと演技チームみたいなもんか?
無学ゆえこれ以上は手に負えないが、まあなかなかに珍しい石碑ではないだろうか。