【序】より続く。
なお今回以降、お二方からいただいた写真もその旨クレジットのうえで適宜使わせていただく。
7時16分、アタック開始。
のっけから現われる関門は
前鬼川の渡渉である。
ここに至ってもわかりにくいが、
対岸、正面やや右あたりが沢の…すなわち「第三のルート」の入り口となる。
そんなわけで、早速にわたくしも
ウェーダーを装備。
ちなみに、今回がわたくし史上(ほぼ)初のヘルメット着用探索となった。
購入以来5年半、ずっと車に積んではいたものの、いまいち必要を感じる局面もなくほぼ真っ新状態だったわけだが、これが必要だと判断したあたりからも、これからどういうところに向かうのかお察しいただきたい。
各自準備を整え、渡渉。
ちなみにゆたさんは、「ざぶざぶ渡って後ほど着替える」方式で突破~。
無事渡渉して、
振り返り。遠くの崖上に、デポしてきた我々の車が見えている。
ここで早くも、
ウェーダーはお役御免となる。文字通りのワンポイント・リリーフとして、帰りにも着用するのでここに残していく。
なぜかこの日は、よく空を撮った。
しんどさに天を仰ぐことが多かったからだろうか(笑)。
まあとりあえず、素晴らしい好天に恵まれた。雨なぞ降っていたなら、絶対行きたくなかった。危ないから。
7時35分、
いよいよ本格的な進軍開始。さあ、現地到達までにどのくらいかかるだろうか。
あっ、書き忘れていた。
山にじゅうぶん慣れた方でない限り、この記事のルートにチャレンジされることは推奨しません。
もしチャレンジされる場合、くれぐれも自己責任でお願いいたします。
普段あんまこういうこと書かないけど、今回は一応…。
さて、「第三のルート」入口。名も知らぬ沢筋へと入り込むやいなや、
次なる関門、大岩の障壁。写真ではさほど苦労しなさそうに見えるかもだが、なかなかどうして、そんなことないのだ。
わたくしの実力では、突破ルートを見つけるのは難しかったかもしれないが、
【写真提供:ペッカーさん】
ここはやはり経験者のお二方のおかげで、さくっと突破。
この沢最大の難所がのっけのココだったが、
その後も
決して平板ってわけではなく、のんびり歩けるようなものではなかった。
が、しばらく遡上を続けるうちに、
沢は拡がり、景色も開けてきた。これは…そろそろか。
そこから数分、先頭のゆたさんが立ち止まった。
ああ、あそこがそうなのか…。
ここで最初の休憩。
我々はこれから、正面の涸れ谷を直登することになる。
上の支尾根まで、高低差約270mの涸れ谷登り。
これこそが「第三のルート」のキモ。ね、「素敵」には程遠いでしょ?
ぐーっと背筋を伸ばして、またもやお空をパチリ。
ふう。さあ、やるか~…。
8時17分、
涸れ谷直登、ゴー!
アタック開始から1時間経って、ようやく本番が始まった。
【2】に続く。