2017年9月3日、ハルニチさんとのシバキ倒しツアーの後半、血黒橋から約4時間後に訪ねた物件…といっていいのか場所といったらいいのか。
ここはわたくしとしてもかねてから気になっていた場所であり、ハルニチさんからのリクエストは渡りに船ってところ。実際の訪問順序とは異なるが、わかりやすく現われる順に紹介していくことにする。
お題のとおり奈良県道31号榛原菟田野御杖線を終点側から辿ってきて、
まずは御杖村桃俣(もものまた)地内のこれ。
現在地コチラ。
写真手前方向からやってきた。二車線幅の橋で川を渡って道路が延びているが、川沿いに右へと分岐する細道も。
実はこの細道が本来の県道であり、直進していくのが県道未成区間となる。いずれもこの先で道は途切れており、東吉野村との村境をなす差杉(西杉)峠部分が未開通(自動車交通不能)となっている。
橋のお名前は、
桃俣橋。
川の名前は、
西杉川。
銘板を見つけたが、
この頃はズームに難のあるスマホ撮影のみだったため、詳細判読できず。
そこで、奈良県橋梁長寿命化修繕計画対象橋梁一覧で調べたところ、この橋の建造は1976年3月と判明した。思ったより古いじゃないか…。なかなか年季の入った未成道であるようだ。まあ現場ではそれはわからなかったわけだが。
橋上から望む、未成区間。
にわかに感じる「醸し」(笑)。決して気のせいではない。
先に書いておくと、この奥の未成区間には人家は皆無。
最初の写真左手に写っている案内看板が示すように、現在は「西杉自然遊園」なる施設へのアプローチ路として(ほぼそれのみで)供用されているのが実態である。
その西杉自然遊園にしても、
当日は訪ねなかったが、ネット上の記録など拝見するにナカナカの状態…実質放棄されたような施設らしい。
つまりはこの未成区間、
ほぼ通行する車両は皆無だということだ。
センターラインのない、空虚な二車線道路。未成道の香りしかしない。
右側路外に見えるのは、
田畑、西杉川、そして(見にくいが)対岸に県道。
そしてー。
ここが「1.5km先」。
すなわち、
西杉自然遊園の入口。
ちなみに「300M先料金所」とあるが、
どうも誰もいなさそうだ…知らんけど。
未成道をまがりなりにも「道」たらしめている施設への入口を見送ったということは、この先の展開はもう明らか。
すなわち、
こうなる。
チェーンで封鎖された未成道。そこに置かれた看板に書かれているのはしかし、「不法投棄禁止」。決して立入禁止ではないわけだ。助かる(笑)。なぜならこのを訪ねた目的は、未成道の端点がどうなっているのかを見届けることだから。
車を停め、ハルニチさんと二人してチェーンを跨ぐ。
うーーーん。
沁みるな…。
遠くに、何かが見えてきた。
【後篇】に続く。