「従是東三重縣管轄」標柱 (滋賀県甲賀市信楽町神山、三重県伊賀市丸柱) | 穴と橋とあれやらこれやら

穴と橋とあれやらこれやら

初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

2021年1月3日、本年の初探索。里耀洞訪問を終えたわたくし、この日のもうひとつのターゲットにやってきた(小ネタですけどね)。

 

で、それはまた別の機会にやるんだが、そこで思いがけず発見したものを今宵のお題としてご紹介する。

 

 

 

まずはこれ。

国道422号沿いの駐車スペースに車を停めたのだが、最初には気づかなかった。

 

探索前半(謎)を終えて車に一旦戻ってきた際に、その片隅にひっそりと石柱が立ってるのを見つけたのだった。

 

 

 

 

 

 

近寄って確認し…思わずおぉ~…と(笑)。下の方、ちょっと見にくいけど、

「従是東三重縣管轄」。

滋賀・三重県境を示す標柱だった。一枚目の写真でも県境を示すものが写り込んでるのに気付かれただろうか。ちなみに場所コチラ

 

 

 

 

 

そのさらに下には(全然写ってないけど)

「阿山郡丸柱(村)」と。「村」は埋没して見えないけど。

 

現在では伊賀市の一部となっている丸柱村は、ウィキ先生によれば1889(明治22)年~1955(昭和30)年の間存在していたとのこと。

 

 

 

 

 

側面には、

「大正七年三月建設」。埋没してるのは三重「縣」だろうか。

 

 

 

 

 

反対側側面には、

「府中村大字佐那具へ二里三十四町五(三?)十二間」と。

 

興味深く感じたのは、伊賀地方の中心地であったと思われる現・伊賀鉄道上野市駅周辺や国鉄伊賀上野駅へ、でなく、「府中村佐那具」という現代の感覚だと単なる田舎(失礼)への距離が刻まれているところ。往時には重要な場所だったんだろうか?メートル法に換算するとおよそ11.5kmほどの距離になるかと。

 

ちなみに、JR伊賀上野駅のひとつ名古屋方には佐那具駅がある。また、府中村も現在では伊賀市の一部で、こちらは丸柱村よりも5年早い1950(昭和25)年に消滅している。

 

 

 

 

 

 

 

記事タイトルに載せる住所表記を迷ったが、

正式にはどっちの県に位置しているか判断がつかなかったので、一応併記することとする。また、拙ブログ慣例に従い、滋賀県、三重県双方の記事リストに掲載しておく。

 

 

ここの国道はけっこう皆さんぶっ飛ばしていくので、通りすがりにこれに気づいてる人は皆無なんじゃなかろうか。なんならここの駐車スペースを利用したとしても見落とすだろうな、ってほどに目立ちにくい存在なので、この思いがけない発見は嬉しかった。

 

 

 

以上。

 

冒頭に書いたターゲット及びこれ以外の小ネタは、また機会を改めて記事にする。誰も覚えてない頃に…(笑)。