白山の門付きトマソン廃橋 (佐賀市唐人~白山) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

2020年7月23日に敢行した、雨の佐賀・自転車橋巡り強行作戦。この日のネタを紹介するのはこれが初めてになるが、こういうネタから入ってしまうところがわたくしの性格を表しているというか…(笑)。

 

 

それは、恐れていた雨がパラつき始めて焦っている時だった。

パッと見て、これはスルーやな、と判断しかけて…

 

 

 

 

 

ちょちょちょ。

待て待てぇ~。

 

なんかいろいろとおかしいやろ!アカーン。スルーできない。まだ序盤だというのに…。

 

 

 

 

 

まずは市道側から正対。

場所はコチラ

一見して使われていないと知れる封鎖。ここからだと、古いコンクリート桁橋に見える。

 

 

 

 

異彩を放つのはやはり、

この門扉だ。

 

瓦屋根を頂いた立派な木製門と、向って左に残る凝った造りのコンクリブロック塀。なんらかのプライベート橋だった香りがプンプンするが、邸宅か何かがあったであろう場所は駐車場に変わってしまっており、残されたあの門だけが、ひっそりと何かを訴えている感。

 

 

 

 

 

実際、今では

駐車場への橋が隣に架かり、門ともどもまったくのトマソン橋と化してしまっている。これは絶対に、わたくしが記録してやらんとイカン橋(笑)。

 

ビジュアル的には、佐賀市内に点在する古い橋たちと同じく、昭和初期~前半のニオイがする。最初期待したような石橋ではないようだが、主桁は明らかに木だ。このあたりもプライベート橋っぽいといえばそうかも。

 

 

 

 

駐車場側へ回ってみた。

かつての邸宅か何かの敷地には何の痕跡もなし。そのせいで、こっちから見る門はさらにマヌケで、哀れを誘う。

 

 

 

 

 

橋自体は、

コンクリ桁の経年感が渋い。小さな開口部もわたくし好み。もしかしたら大正橋梁のセンもあるか?

 

木製主桁が(たぶん)折れて、方杖橋のように斜めになってしまってる。確かに危険だろうな、この橋。

 

 

 

 

 

 

この橋が架かる敷地には、かつて何があったんだろうか?気になって今昔マップで調べてみたのだが、満足な答えは得られなかった。ここにリンクを貼っておく。

 

 

 

この橋、よくわからないことに「1931~1940年」の地図だけに描かれている。こうして現存しているからには1940年以降も存在してきたことは確かなはず(消滅~架け直しなどはあったかもしれんが)だが、これでは架橋年代が特定しきれない。

 

 

 

 

 

 

で、その描かれ方を見ると…

【今昔マップより作成】

 

うーむ。邸宅への橋って感じよりは、私有地を通り抜ける細道の橋?当時はここの川(十軒堀川)の中州のような土地だったようで、ここに何があったという具体的表記はなし。

 

 

オイオーイ、スッキリせんな、今回も(爆)。

 

 

 

 

 

こんなんだと、行政の管理する橋じゃないかもしれない。もしかして、今や所有者が不明で撤去できないパターンなのかも。


駐車場となった土地にも、あの門は含まれてなかったのだろう。でなければ

手つかずで残されている意味がわからない。

 

 

 

もはや、何を隔てているのかよくわからない哀れな門。そして橋。好きだこういうの。大好き。

 

以前こういうのを記事にしているが、今回の方がずいぶんデラックスだ(笑)。

 

 

 

 

以上。