【6】より続く。
寄り道は続く。
まだ見ておきたい…いや、拝んでおきたいポイントがあるのでね。
数分歩くと、また日向に出た。
本来このようなとびっきりの晴天なのだが、山影に入っている時間帯が長い。
この陰翳に富んだ道行きが、素晴らしかった。
道中、こんなのを見つけた。
赤矢印、進んできたのと逆方向に、スロープ状道形が。
写真は割愛するが、登ってみるとそこは段々状になっているらしき平場が。集落というほどではないにせよ、かつてなんらか、人の営みがあったっぽい場所だった。
そして…そこからほどなく。
探し求めていたものが現れた。思ったより遠かったな…。
ここまで来た目的、それは
道端のお地蔵様。
先人の記事で見た時に、ここを訪れることがあれば、ぜひ敬意を表して拝みに行こうと決めていた。この美しい道にこのお地蔵様がぽつねんといらっしゃる光景は、実に素晴らしかった。それがまさに、2枚上の写真の情景。
場所はコチラ。
このお地蔵様、光の加減でわかりにくいかもしれないけど、
心打たれるほど優しいお顔立ちをしていらっしゃる。
これはまさに、旅の疲れを癒す微笑みだ。いや、冗談じゃなく。
またこのお地蔵様、ご覧のように道標をも兼ねている。
かなりわかりにくいが、右側には
「小匠ヨリ右ハ●●●みち」
左側には
「左ハしんみち山手川●●」
…と、刻まれているようで。
やはりこの林道高野線(仮)…というかその前身となる道は、かなり古い歴史を持つようだ。
「山手川」という地名については、またこの後のどこかで出会うことになる。
優しいお地蔵様が見守るこの場所で、進軍開始以来初めてのプチ休憩を取った。
高野川の、ウソみたいに美しい流れ。
「桃源郷」とか、そんな言葉が浮かんだっす…。
さて、わたくしの寄り道はココまで。速やかに折り返して、樫山小匠線探索へと復帰しようと思う。が、前回までのどっかで書いたように、今いるこの道はこの数百m先で「ふるさと林道小匠小森川線」に取り込まれる。
せっかくなんで、探索終了後に回り込んで見た光景もご紹介しておこう。
コレは「ふるさと林道小匠小森川線」の高野橋から見下ろした、林道高野線(仮)。
あの左手に数百m行ったところに、例のお地蔵様がいらっしゃる、という位置。この高野橋の下をくぐり、背後100mほどのところで「ふるさと林道小匠小森川線」と合流している。先ほどの地図(※)と併せてご覧ください。
(※)愛と信頼のヤフゥ~地図にはなぜか「小匠小森川線」が反映されていない。航空写真モードでご覧くださいまし。
ついでにもういっちょ。
コレは「高野第二隧道」。「ふるさと林道小匠小森川線」を高野橋から車で4分ほどさらに奥へ進んだところにある隧道だ。
高野第一隧道と同様にトンネルリスト(「平成16年度道路施設現況調査」/国道交通省)にも掲載されている。
そのスペックは、延長50m、幅員4.5m、有効高4.2m、そして建造年は第一隧道と同じく昭和15年となっている。
今でこそふるさと林道の隧道だが、もちろんこの林道開通前は、林道高野線(仮)の隧道だったわけで、現在の姿は「ふるさと林道」開通に合わせて拡幅されたものであると思われる。本来は第一隧道と同じようなスペックだったのでは?
そして道自体も、
ずっとこんな感じで続いていたんでしょうなあ…。
「幸せの場所」から「幸せの道」を戻っていく。
いや、ほんとこの道、
マイナスイオンで溺れそうでしたわ~。
はああ…シアワセ…(爆)
折り返しには、20分かかった。
10時23分、高野川出合へ復帰。
これより、林道樫山小匠線探索行を再開する。
【8】に続く。
コレは間違いなく、過去最長シリーズになる。