追分の廃疏水遺構 【5】 (滋賀県高島市今津町追分) | 穴と橋とあれやらこれやら

穴と橋とあれやらこれやら

初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
【4】より続く。
 
 
 
 
あったらいいな、とは思っていた。が、
 
f34da1cb.jpg
 
 
 
まさにビンゴ。
 
 
 
 
edaed81d.jpg
 
 
 
隧道アッターーー!!
 
 
 
 
場所はこのへん。
 
 
 
 
 
 
再度引きで確認してみよう。
 
40c36a1e.jpg
 
 
 
手前から隧道に向かって、ここまで追いかけてきた疏水がある。
 
 
まあ完全に埋没しててわからないけど、それとは対照的に、
 
 
 
 
隧道から石田川へとダイレクトに切られている溝が、
 
27a47a36.jpg
 
 
 
はっきりと見て取れる。
 
 
もちろんこれまた、余水吐きだったものだろう。
 
 
 
 
 
さて、いよいよ隧道を見ていこう。
 
ポータルはコンクリ製だったが、
 
c619797b.jpg
 
 
 
その奥は石積みになっている。
 
 
ここで残念なクイックさんから残念なお知らせ(笑)。なんと、この時照明を持ってきてなかった!いや、持ってきてたけど、車に忘れてきた。なんて残念な人なんだこの人は…。
 
なので、文字通り手さぐりで入洞したので、現地のディテールは帰ってから見返した写真で把握したことをお断りしておく。
 
 
 
でなけりゃ、
 
6522b102.jpg
 
 
 
この眺めにもっとビックリしてたはずだ。
 
イヤイヤ、空積みの側壁って!
 
大山の人車軌道隧道以来のレアケースやし。まあ、あんな見事なものじゃなく、数mだけやけど。しかもかなり雑な感じでコンクリ補修されている。うーん。
 
 
 
 
そしてその奥は…やっぱり。
 
43034da9.jpg
 
 
 
ガッツリと素掘り!おお~!
 
 
 
 
わずかに右カーブした隧道、その奥は…
 
2edd0964.jpg
 
 
 
な、何ィ?めっちゃ小さなコンクリアーチに変わっている!?
いや、つうかアレは…。
 
 
この写真が、この時に踏み込んだ最奥部での撮影。ぬかるみも増してきたし、無照明ではキツイ。
 
で、先ほどのコンクリアーチ…というか「コンクリ固め」には帰ってから気づいたのだが、なんであんなことになっているのか、この後の探索で見たものとつながって、なるほどそういうことか…となった。
 
…それはまた改めて。だが、ひとつだけ言っておくと、
 
この隧道には、風の流れがなかった。
 
 
 
 
毎度鉄板の、この構図。
 
9b35ce2f.jpg
 
 
 
間違いないわ~。最高だわ~。
 
 
 
 
フラッシュ・オン!で写し出された
 
fbd1e77b.jpg
 
 
 
こんな光景。なんか凄いな…。
 
 
つうかねえ、コレって
 
たぶん、昔に一度崩落してますよね?
 
行きには気づかなかった、この唐突な…まさに「天井」。そして謎の木枠?的なもの。大胆なコンクリ補修(笑)の痕跡に違いない。異形すぎんぞこの穴…。
 
 
4122528c.jpg
 
 
 
洞内から見る、余水吐き。
 
 
こうして見ると、小さい穴でしょ?
 
 
 
 
この余水吐きが、
 
d60c44fb.jpg
 
 
 
この廃疏水遺構の中で、もっともその姿をよく残している部分だった。開渠部分は、おそらくおおむねすっとこういう感じだったんだろうと思われる。
 
 
 
 
脱出。
 
 
 

 
 
今見たように、疏水は隧道の向こうから流れてきていたわけで、当然今からは隧道の反対側を目指すことになる。
 
 
 
それには…
 
 
de529388.jpg
 
 
 
隧道に向かって左、石田川に沿った細道へ。
 
 
 
 
この後の展開を端的に表すと…
 
痕跡、遺構、そして謎。
 
 
 
 
【6】に続く。