【6】より続く。
疲労困憊で写真を撮ってなかったため、いきなりだが、
9時38分、第二の開口部が現れた。
この時点で、疲労度はかなりキテいた。闇の中の泥沼行軍は、容赦なく我がHPを減らしまくっていた。
いったい、どのくらい進んだのだろうか?
後日調べだが、なんとなくつかめた。地図をご覧あれ。↓
ポイントしているのが、探索スタート地点である落筏路の吐口位置(正確ではない)。落筏路兼導水路隧道は、方向的には地図左上方向(ざっくりと、425のおにぎり表記と「とぼと谷」の間あたり)から延びてきていた。その方向を見ると、2本の谷筋が水色で描かれている。この2本の谷筋に2ヶ所の開口部があるのではないかと思われた。
てことは、これまたざっくりとだが、落筏路吐口から1kmほどは進んていたと思われる。
が、もちろん当日現場でそんなことは知る由もなし。
ここで、よとと隊長の写真をパkr お借りしますが。
全然先見えへんけど、どうするよ?
・・・ってなもんか。実にイイ写真だなあ、コレ。あの時の空気感を完璧に切り取ってる。我がヘボ写真が恥ずかしい・・・(笑)。
ここまで来たのは、隊長とぱぱんさん、ピカさん、わたくし。確かきょくちょ~さんも追尾されてたはずだが、途中離脱されたか?
9時45分、死の行軍、再開。
わたくし、単独で離脱。時間がはっきりしないのだが、たぶん10時6分ごろだったと思う。後のお三方は、もう少し奥まで逝かれたようだが。
いや、ここで何を話したか、もう全く覚えてないけど・・・
まだあきらめなかったんだな、残念なことに(爆)。
名残り惜しく見上げる、外の光。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のごとく垂れ下がる、碍子と電線。我ら罪人を引き上げてはくれない・・・なんつって(笑)。
この第二の開口部からすぐ、このように
激しく漏水する割れ目があった。いや、けっこうな勢い。
こんだけの水が恒久的に供給されてれば、この泥沼が改善されることは有り得ない。はあ~。
ここからは、よとと隊長、ぱぱんさん、ピカさん、しんがりがわたくし。
少し進んで振り返った・・・これ。
最後の、明かりが、遠ざかっていく・・・。
真の地獄の始まりだった。
泥濘はその深さ、粘度ともに格段に悪化。長靴キワキワまで沈みこみ、足を抜くのにも一苦労。もちろん、写真を撮る余裕なぞナッシン。きっつい・・・。
きっつい。きっつい。キッツいよ。
自分では撮り損ねたので、ピカさんご提供写真で。
アカン。
コレはあかんわマジで。
その10時6分に撮っていた写真。コレが多分、
撤退を決めた地点で向き直った時のものだと思う。
ここからは独り、漆黒の闇を戻った。
後ろにも前にも仲間がいるのはわかっていたから怖さはなかった。ただ泥濘が鬱陶しかった。
生還への途中に撮ってた写真たち。
謎の腐れ一斗缶。
開口部から入りこんだ木?なんか禍々しい・・・。
??何で撮った(笑)?
そして・・・10時23分。
見えた。
最初の開口部だ!
我、生還セリ。
【8】に続く。