遥かなる摺子発電所 【8】 (奈良県吉野郡下北山村下桑原) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
【7】より続く。
 
 
 
ようやく帰り着いた、最初の開口部。
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このヘボ写真具合が、かえって疲労困憊っぷりを表しているような(都合のいい解釈・笑)。
 
 
 
同じ場所でフラッシュ焚いたら、
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全然違う場所みたい。
 
「絶望の港」(イイねこのネーミング)では、おろろんさんが独り残って待っていてくれた。感謝!
 
 
かくして10時25分、泥濘の無限地獄から辛くも生還。
 
70分以上に及ぶ泥濘との格闘で、もう疲れ果てた。
 
 
 
そして待つことしばし、10時38分。
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3名の勇者も無事生還!
 
よとと隊長、疲労のあまり薄ら笑みを浮かべておりました(笑)。顔隠すのがもったいない(爆)。お先に離脱したヘタレなわたくしでさえグッタリだったんだから、もういっぱいいっぱいだったでしょうな~・・・。
 
 
聞けば、最終的には心が折れて戻ってきた、とのこと。無理もない。元より閉塞が確定している隧道であり、ひたすら暗闇の中、泥濘を這いずりまわるなんてなぁ、いかに彼ら剛の者たちとてメンタル的に限界があるわいな。しかも、まだ半分行ったか行ってないかくらいだと思うし・・・。
 
「物理的に進めなくなるまでは、どこまでも突撃!」が身上であったよととさん、ピカさんがこういう形で撤退を余儀なくされたのは、わたくしの知る限りこの時だけだと思う。恐るべし、摺子の泥濘無限地獄・・・。
 
 
 
10時53分。
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正真正銘外だー!!
 
ようやく名実ともに、生者の世界へと帰還できた。開放感がハンパない(笑)。
 
 
 
コレはピカさんご提供写真。
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へっぴり腰で帰還のわたくし(笑)。
 
こうして見ると、落筏路と村道、こんなに高低差あったんやな~。
 
 
この後、村道を進んで水圧鉄管跡や余水吐を下から見に行ったのだが、その模様はすでに【4】にてご紹介したので割愛。
 
 
 
発電所建屋の
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屋上緑化(笑)。
 
可愛いなあ、あの木(笑)。うーん、いつかはこの建屋にも足を踏み入れたいものだ。
 
 
 
さて、仲間たちはすでに駐車場所へ引き上げたようで・・・。
 
 
 
遅ればせながら、11時12分。
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完全撤退開始。
 
さらば摺子よ。もうコリゴリだよ(爆)。
 
 
 
けっこう久々の、プチ走馬灯バージョンで。
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11時34分。
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ようやくゲートへ帰着。いや~どえらい物件だった!
 
 
 

 
「遥かなる摺子発電所」というタイトルの本当の意味、おわかりいただけただろうか?
 
 
摺子発電所へ水と筏を運んだ、「遥かなる」落筏路兼導水路隧道。その闇の深淵は、偏執的なまでの泥濘攻撃でもって、我々をはね返した。何らかの泥対策が必要であることは明白だった。
 
 
2011年7月17日、よとと隊長らは再びここにアタックされている。わたくしは残念ながら参加出来なかったのだが、確かこの時は例の開口部を探し当て、そこから梯子で洞内へ降下してのアタックであったと聞いたように思う。当然、対泥濘の秘密兵器も投入してのリベンジであったはず。
が、結果は・・・。
 
しかも、このリベンジ時の画像は、PCのクラッシュにより失われてしまったのだとか。なんてこった・・・。パンナコッタ・・・。
 
 
そもそも、「廃道をゆく2」でこの物件を世に知らしめたNagajis氏(永冨謙氏)をして、「様々な装備を用意して向かったが(中略)閉塞地点に到達することはできなかった・・・。」と書かせしめた、難攻不落のこの魔窟。
 
万全の装備で臨んだ永冨氏を退けるような穴、誰がヤっても無理やろコレ。
 
 
果たして、
あの深遠の最奥を
極めた人間は、
いるのか!?
 
恐ろしい穴だ・・・。
 
 
 
 
さて・・・シメはやっぱりこの写真やな(笑)。
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小口橋東詰に戻ってからの、燃え尽きたピカさん(笑)。
 
 
「縁側に座る老人」と呼ばれた、このぐったり具合。百戦錬磨のピカさんがこんな状態になるなんて。つくづく恐ろしいぞ、摺子。
 
 
リベンジは・・・もういいかな(笑)。
 
 
 
最後に、よとと隊長のレポをぜひご覧あれ。写真をお借りして感謝。
 
撤退地点での写真を見ると、震え上がってしまうわ・・・。
 
 
もちろんピカさんも、動画と写真提供、ありがとうございました。おかげさまでちゃんとしたレポになりました(笑)。
 
 
 
 
以上、完結。中断を挟んでの長のお付き合い、ありがとうございました。