【前篇】より続く。
この橋のキモ、その壱は
確実にココ。
この金属製の床版。
が、まずは渡りきってみよう。
西側より。
こちらはやはり、あのトラス状構造物の主張が激しい(笑)。
斜張橋でもないのに、なんだこの塔は?・・・と頭の回転の鈍ったわたくし、まだそんなことを考えていたっけ。この橋のキモその弐は、もちろんこのトラス構造物。
西北からのサイドビュー。
三径間の中央のスパンが、金属の床版で、櫓のように建てられたトラス構造物・・・。
んん~?
ようやく、何かが脳みそでパチパチとスパークしつつあった(笑)。
親柱チェック。右側から。
「昭和五十八年七月二十二日竣工」。
しまった!先週やってたら34歳のお誕生日やったのに~!
そして左側。
「みよしはし」。ははあ、御葭で「みよし」か・・・
とか言ってられないほどの猛アピール~!(笑)
ちょ~、おろろん教授!
コレ、なんですのん?
って声に出して聞いたわけじゃないけど(笑)。
いや、実はついに我が脳みそがスパーク!コイツはまさかマサカのアレではないか!?と閃いたのでありまして。
それを確かめるべくチェックしたところ・・・あー、やっぱり!マジか!?
コレはフックですよ、ワイヤーを掛ける、あるいは通すための。
要はですね、
真ん中の金属床版、トラス状構造物からこのフックを介してワイヤーで跳ね上げられるんだ。
つまりコイツは、跳開橋。
いや~驚いた。ホント、まさかもマサカ。
わたくしがこれまで記事にしている跳開橋は名古屋港跳上橋だけ。広く「可動橋」と言われるものの文脈の中では、跳上橋も跳開橋も実質同じもので、読んで字のごとく桁が跳ね上げられて船舶が通行できるようにするもの。
にしても、何に驚いたって、この立地。
その性格上、跳開橋なんてものは港湾部または船舶の遡上する大きな河川にあるものだという思い込みがあったために、状況証拠が揃っていても脳内でなかなかスパークしなかった、というわけで。
状況証拠、と書いたが、実はすぐに正真正銘の証拠写真を目にすることになった。
車を置かせてもらっていた、東岸の須成公民館前。その公民館の玄関に掲出されていた写真が、コチラ。
跳ね上がって、船が通ってるーー!!
そう、調べてみたらこの橋、毎年8月第1週の土日に行われる須成祭の時、すなわち年に2日だけ跳ね上げられる、極めて特殊な橋だったのであーる。
上の写真だけだとあんまりなんで、蟹江町観光協会のHPからお借りしました。
見事なり美事なり!
土曜が宵祭、日曜が朝祭とのことなので、公民館に掲出されていたのは日曜、観光協会のは土曜の写真ってことになるな。
この記事はちょうど今年のお祭の1週間前。蟹江町HPで詳しくお祭の情報が見られますよ~。この橋の名称もその神事から来ているようで、いや、いろいろ驚くわ~。
ハレの日とそうじゃない時の
対比が鮮やかすぎて。
ヘンタイ橋三昧だったこの日。
その1日を締めくくるに相応しい、異形の橋でありました。
やっぱりおろろん教授、知ってたんでしょ?
以上、完結。