国道306号線・佐目トンネル旧廃道 【4】 | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
【3】より続く。
 
 
 
 
 
佐目トンネル旧道の廃道部分トレースを完了、トンネルを通って旧道東端の現役部分に回り込むため、いったん車へ戻る。
 
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水のない犬上川。
 
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独特な眺めだ。
 
 
 
 
 
 
 
ここらで河中に
 
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謎のコンクリ構造物発見。なんだろう?往復すると、見落としを拾えていいな~(正当化)。
 
 
 
 
 
 
 
 
でもマジで、
 
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ここは往復して味わう価値があると思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さて、白い川床をさらす犬上川がずっと気になっていたが、チラッと気になるものが。幸い降りられそうなところがあったので、降りてみた。そして…感動の発見。
 
 
 
 
前回【3】の最後で「ご紹介したいものがまだある」と書いた。
 
 
 
 
 
 
それがコチラ。
 
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先人が築いた野積みの護岸石垣が、そっくりそのまま、見渡す限り!
 
旧道を支える護岸がこんなんなってたとは!素晴らしい!
 
 
とはいえ、旧道全域がこうなわけじゃない。これまで道々視認できてた部分ではコンクリ護岸だったので、ここでこんな素敵なプレゼントは半信半疑だったけど。
 
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素朴でありつつ、芸術的!
 
思わず、今戻ってきた部分を今度は川床を通って遡上しようかと思ってしまった。まさかの一往復半(笑)。でも、そのくらいにここの見渡す限りの石積みは美しかった。実行してもよかったな…。
 
 
 
そのまましばし川床を鑑賞。すると下流側に
 
 
 
 
 
超でかい岩を発見。
 
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サイズ比較できるものがないのが残念やけど、小さな一戸建てくらいはあったんじゃなかろうか。…コレ、流されてきたんかなあ、もしかして。…怖っ。
 
 
 
 
下流側から上流側を向いて。
 
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うーん、マッシヴ~。
 
ちなみにお名前は「八畳岩」というそうな。岩の上が優に八畳はあるよ~、ってネーミングやろうけど、名前がついてるということは、相当昔からこうして在るんでしょうな。
 
 
 
 
 
 
そんなこんなでゆっくり遊ばせていただいたが、ようやく
 
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スタート地点に戻ってきました~。
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
そして、トンネル東側へ。さあ皆様、お待たせいたしました。
 
 
 
 
これが世界的に有名な(嘘)、通称「ギャー●ルズ・トンネル」
 
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佐目トンネル・東側坑門。
 
なぜか、ポータル全域とその上の擁壁まで使って、巨大な壁画が描かれているんであります。通常は扁額によって示されるトンネル名までもが壁画。
 
 
 
そのタッチが少なからず
 
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「はじめ人間ギャー●ルズ」ふう(爆)
 
 
こんなん見たことないよ~。いったい誰が、こんな意匠でいきましょう、とGoを出したんやろ(笑)。【1】のトップでお見せした、石積みふうの重厚な西側坑門とのギャップが鮮やかすぎ!
 
 
好き嫌いはあるやろうけど、個人的には嫌いじゃない(笑)。細部まで見てみると、なかなか凝ってるのよコレが。
 
 
特に気に入ってるのが
 
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…(微笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そうそう、肝心の旧道だが、
 
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すでに書いたとおり、鉱山へのアプローチ路として現役。あの先に幸橋がある…いや、あった。
 
まあ旧道東端部分は、この画像1枚で十分かな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
最後に、このトンネル開通碑でシメとしよう。
 
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「勢江通相」。
 
伊勢と近江を結ぶ、ということなんだろう。あの旧道の様子を見れば、この先の鞍掛峠までなかなかの酷道っぷりだっただろうから、1990年の開通当時はさぞかし盛大に祝われたことだろう。
 
永らく鞍掛峠が通行止めとなっていたことに加え、今では「あの」R421石榑峠が通年走行可能な快走路となり、R306の地位は相対的に低下した感はある。
 
それでもこうやってキツイ道を少しづつ克服しながら、人は交通上の利便性を高めてきたのであるなあ…という当たり前ながらも感慨深い想いを吐露しつつ…
 
 
 
完結。